UXデザイナーはどこにいる
まずはデザインファーム。デザイナーが所属し、事業会社の依頼を受けて製品やサービスの設計を担う企業だ。グッドパッチなどが広く知られている。
そしてコンサルティング企業。近年のコンサル案件では、企業のパーパス(目的)を探るデザイン思考や、プレゼン用のモックアップ(試作品)開発などで、デザインが重視される傾向にあるからだ。
海外の大手コンサルティング企業では、デザインファームの買収も増えている。
事業会社でもデザイン部署の新設が相次いでおり、そうした専門部署に所属する場合もあれば、各事業を担う部署に所属する場合もある。アプリのデザインを自社のデザイナーが担っているメガバンクもあるという。
また、デジタル化を推進している行政分野でもUXデザインに対する需要が高まっている。各種手続きの分かりにくさを解消するため、ユーザー体験を重視する人材が求められている。
UXデザイナーの就職・転職事情
デザイン系の専攻 → 新卒採用
美術系大学、総合大学のデザイン専攻、専門学校を合わせ、新卒デザイナー採用全体の7割強を占める。
総合大学の非デザイン専攻 → 新卒採用
デザイン専攻がない大学でも、デザイン人材を育成する講義やコースを展開している場合がある。インターンシップや学生起業を経てスキルを身につける人も。中途採用市場でのデザイナー不足を受け、新卒でデザイナー採用に力を入れる企業は徐々に増えている。
中途採用
実は、約7割の企業はデザイナーの新卒採用を行っておらず、新卒より中途のほうが一般的な「なり方」だ。UIデザイナーやプロダクトマネージャーから転身する人が多い。中には法人営業からUXデザイナーになる人もいる。