自分が見たい社会を作るお仕事。
究極の自由(その自由の対価としての責任)
肌を通して人と社会の課題解決に挑む仕事。
CEOとは、Chief Executive Officerの略で、最高経営責任者と呼ばれる。企業が行う業務全てを統括し、経営方針から事業戦略の策定まで、あらゆる面でリーダーとなる。近年は、複数の企業でCEOを歴任する「プロ経営者」や、ベンチャーを起業してCEOになる人も増えている。
仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?
社員が喜んでいるのを見るときと、ユーザーさんが喜んでいるのを見る時。
会社というのは何か特定の目的を実現するために集まったプロジェクトチームのようなものだと捉えているが、何かしら目的達成に一歩近づいて、社員が喜んでいるところを見るのが何よりも楽しい。
社員は、自分が立てた旗の下に集まり、自分の夢の実現のために尽力してくれるという、とてもありがたい存在なので、彼らが喜んでくれるのを見るのは嬉しいし、ホッとする。
同じく、目的の実現の...
先には喜んでくれるユーザーさんがいるわけで。その方々から、おかげで人生が変わったとか、そんなお言葉をよく頂く。その瞬間は、どんな辛いことも吹っ飛ぶくらいに嬉しい気持ちになる。 自分が起こしたい社会の変化を目の当たりにした瞬間なので、嬉しくないはずがない。
この仕事をやっていて、眠れないほどしんどい瞬間はどんな時ですか?
全ての最終決定者であり、責任者である中で、良くも悪くも「人」に泣かされ、「人」に救われる日々でした。
眠れないほどしんどい瞬間は山ほどありますが、当社においても一時的に様々な不信や不安に苛まれた時期はありました。
私は内部昇格で現在のポジションに上がったのですが、
そんなに器用なタイプでもなく、
ロジカル<ビジョナリーな人間なので、
「私が本当に適任なのか?」という懸念が上がる一つの「隙」で、
雰囲気は一気にインフルエンスしていきま...
す。 その「隙」から広がる悪循環にはまると、 ① 退職者が増える ② 組織が対立する ③ さまざまなところから組織や人の不満が寄せられる、 間接的に伝え聞かされる ④ 課題解決したくても組織が同じ方向を向かず、遅々として対応が進まない など悪循環が生まれます。 挙句の果てには「前の社長が良かった」なんて声も、沢山耳に届きました。 振り返ってみても、なんだかんだで「人」の問題が一番しんどく、一番メンタルをやられ、疑心暗鬼になり、不安神経症になりました。 私の至らないところも多い中で、それでも心に決めていたのは 「人の悪口、陰口を絶対に吐かない」という事と 「自分の信じるビジョンを変えない」という事です。 その後、私のビジョンに共感してくれる、より具体的な言語化や卓越した戦略構築を任せられるブレーンが増えてきた中で、今はずいぶん恵まれた組織になりつつあるなと思っています。
転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。
言わずとしれた名著。
私のファーストキャリアもコンサルでしたが、コンサルと起業家は真逆。CEOの入門書として紹介しますが、コンサルから起業家を目指す人には特に必読の書だと思います。
この手の本は企業PRのために書かれたものも多いですが、本書は起業家の心構えとして必要な事がらが南場さんの軽妙な筆致で書かれていて大変読みやすい。
創業時の有名な「システム未完成」事件についても書かれていて、今でこそ笑い話ですが、肝が冷える話。コンサル...
から起業家に転じる人には誰に起きてもおかしくないことだと思います。 個人的にお気に入りのパートは、ダイエット競争の箇所。結果に徹底的にこだわり、競争に勝つ姿勢は決して大げさなものではなく、実は意外と起業家の成否を分ける要素であると感じます。 私自身もコンサルからDeNAへと籍を移す際に、南場さんから「うちは、ある意味ジャングルだけどサバイブできる?」と聞かれたことを思い出します。 日本においてもスタートアップを取り巻くエコシステムも成熟してきましたから、これからはコンサルのセカンドキャリアとしての起業も増えていくと思います。そうした人がまず起業を追体験し、必要な能力をイメージするのに活用してもらいたい一冊です。
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
会社経営をする中、新たな価値の創造や社会への貢献に向け、マイペースに仕掛け続ける日々です。一人よりもチームだからこそ実現できることが多い。ということで以下3つ。
・「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」
前職リクルート創業者の言葉です。仕事に対する姿勢はこの言葉に尽きます。
・「要望しても期待するな」
創業からずっとブレストにつきあってもらっている中学からの親友にたびたび言われる言葉。
期待にこたえ続けることに慣れている古巣...
の仲間とは異なり、多様なバックグラウンドを持つビジネスパートナー、従業員、顧客と幅広く仕事をする機会がありいいチームをつくる秘訣、とのこと。(でも難しい) ・「ゆるゆると、しなやかに」 ”ゆるゆる”は創業期に時折訪問しご意見をいただいた東京大学の玄田先生がよく口にされ言葉。思い通りにならないことも多々あるが、ゆるゆると、そしてしなやかに。です。
この仕事を目指した理由や目的は何でしたか?
自由に生きたかったから。
人に束縛されたくない。自分で目標を描き、自分で生き方を描き、その代償としてすべてに責任を持ちたい。
こういう気持ちが20代の頃は強く、その延長線として、何となく経営者を目指していたように思います。
ただ、なってみて思うのは、経営者でもそうでなくとも、自由に生きることはできる。自分で人生を、働き方を、自由にデザインすることはできる、ということ。
経営者は辛いことと楽しいことが共にたくさんあるので、内省が深...
まり、そこに気づきやすいというのはあると思います。
この仕事に向いている人、向いていない人の資質とは何だと思いますか?
経営者は、特殊な職業だと思います。
他の職業から地続きになっていない。
経営者になりたいなら、とにかく早く経営経験を積むことだと思います。大学生でも、小さな事業を立ち上げることはできる。私も、大学時代にサークルを立ち上げ、それを財務的にも経営していたことが、一番経営者の仕事につながっていると感じます。
なので、強いて経営者に向いている人を挙げると、経営者に興味があり、擬似的でも、早く経営者になるリスクが取れる人だと思います。
この職業について未経験の人に説明するとしたら、どんなキャッチコピーをつけますか?
ミッションを実現する人
最高経営責任者であるCEOの使命は、企業の持続的成長のために「ヒト・モノ・カネ」などの経営資源の最適配分を行い、事業ポートフォリオを最適化することです。経営を取り巻く変化のスピードが速い現在は、貴重な経営資源をコア事業の強化や将来への成長投資に集中させる必要があります。
そのため、昨今では、既存事業の切り離しや、業務のデジタル化などに大ナタを振れる、変革の担い手としてのCEOが求められています
一方、インターネットで完結する仕事が増え、初期投資に大きな資金が必要ないこと、資金調達手段も増えたことなどから、スタートアップを起業する若手も増えています。ただ、インターネットを介して、世界中の会社や人材がライバルになる今。会社規模の大小を問わず、CEOにはそもそも自社で何を実現したいのか、他社に負けない強みは何かを徹底的に考え抜き、そのビジョンを実現する力が要求されています。