2025年春に就職を控える大学3年生・大学院生の就職活動で、「フルリモート」や「居住地自由」の制度がある企業に対して「志望度が上がる」と答えた学生は6割を上回ったことが分かりました。学生からは「ライフステージが変わっても働き続けることができそう」などといった声が上がっています。
一方で、出社の機会がある企業に「志望度が上がる」と答えた就活生も52.1%で、半数を上回る結果となりました。
2025年春に就職を控える大学3年生・大学院生の就職活動で、「フルリモート」や「居住地自由」の制度がある企業に対して「志望度が上がる」と答えた学生は6割を上回ったことが分かりました。学生からは「ライフステージが変わっても働き続けることができそう」などといった声が上がっています。
一方で、出社の機会がある企業に「志望度が上がる」と答えた就活生も52.1%で、半数を上回る結果となりました。
コロナ禍でテレワークが普及・定着し、住む場所や勤務形態に対する価値観が多様化するなか、2025年春に卒業を控える就活生はどのようにとらえているのでしょうか。スカウト型就職サイト「あさがくナビ2025」などを運営する学情(東京都)が今年1月にインターネットアンケートを実施し、大学生・大学院生計384人から回答を得ました。
就活生に、就職活動において「フルリモート」や「居住地自由」の企業は志望度が上がるかを尋ねたところ、「志望度が上がる」と回答した学生は28.6%、「どちらかと言えば上がる」は35.7%となり、合わせて6割超の志望度が上がる結果となりました。
学生からは「住むところを自由に選べるのは魅力的だと思う」「ライフステージが変わっても働き続けることができそう」といった声が上がっています。
一方で「出社の機会がある企業」に対して志望度が上がるかを尋ねると、「志望度が上がる(21.6%)」と「どちらかと言えば志望度が上がる(30.5%)」と合わせた割合が5割を上回りました。
「志望度が上がる」と回答した学生からは、「出社の機会がある方が、会社の雰囲気に早く慣れることができると思う」「出社した方が早く仕事を覚えられると思う」「対面でコミュニケーションをとる機会を持ちたい」といった声が上がっています。
リモート会議やオンライン商談が当たり前となり、出社しない働き方を前提にする企業も相次いでいますが、活発な議論やコラボレーションによって価値を生み出すには「リアル」が適していると判断し、出社の価値も見直されています。
「フルリモート」や「居住地自由」の企業に対して志望度が上がる傾向は転職市場でも同様のようです。学情が2024年2月に20代社会人を対象に実施した別の調査では、転職で「フルリモート」や「居住地自由」の企業は「志望度が上がる」と回答した20代は36.8%で、「どちらかと言えば志望度が上がる」38.4%を合わせると75.2%に。就活生より高い割合で、20代の4人に3人が志望度が上がりました。
回答者からは次のようなコメントがありました。
「住む場所を自由に選択できると、ライフステージの変化があっても長く働けると思う」
「働き方の選択肢は多い方が良い。それだけ多様な人材が活躍できる環境が整っている証拠だと思う」
「フルリモートや居住地自由の企業は、社員一人ひとりが裁量を持って活躍しているイメ―ジがある」
(文:鍬崎拓海、編集:竹本拓也、バナータイトル:Standsome Worklifestyle / Unsplash)