不安募る老後資金、安心できるのは「平均4000万円超」
2024年2月21日(水)
ライボの調査機関・Job総研が2024年1月3〜9日、20〜50代の男女660人を対象にインターネット調査を実施しました。
老後資金への不安について尋ねたところ、「とても不安がある」が32.9%で最多に。「不安がある」25.0%、「どちらかといえば不安がある」24.4%と続きました。これらの「不安がある派」を合わせると、82.3%が老後の資金に不安を感じているようです。

不安を感じている理由については、「年金の需給有無」68.3%が最も多く、「物価高騰による生活費の増加」54.3%、「健康保険や医療費の増額」50.3%が上位に入っています。
回答者からは次のようなコメントが集まりました。
「老後資金は今から貯めていますが、結局増税や物価高で貯金を切り崩すことになりそう」
「税金は増加するのに物価は上昇、手取りも減少、もらえる年金も減少というのは不平等すぎます」
老後の資金面に不安を感じているビジネスパーソンは具体的な行動にも移しているのでしょうか。老後資金の貯蓄の有無を尋ねたところ、「すでに貯め始めている」が52.2%で過半数を占める結果になりました。
「投資・資産運用」の有無では、「どちらもしている」と回答したのが43.8%で最多となりました。「投資のみ」16.5%、「資産運用のみ」14.8%と合わせると4人に3人が投資または資産運用をしているという実態が浮き彫りになりました。

投資または資産運用をしている人を年代別に見ると、30代が79.5%でトップとなりました。次いで40代74.2%、20代72.2%、50代71.6%となっています。
さらに「投資または資産運用をしている」と回答した496人に運用の種類を聞くと、「NISA・つみたてNISA」が65.1%で最多。次いで「株式」が35.7%、「投資信託」が33.1%となりました。
回答者に「投資・資産運用の1ヶ月あたりの額」を聞くと、平均が8.8万円、中央値が3万円、最頻値が3万円となっています。

老後資金への不安を抱く現役世代も多いなか、「不安がなくなる老後資金の額」も明らかになりました。結果は平均額が4040.3万円、中央値が2500万円、最頻値が2000万円となりました。

さらに、同回答者に老後資金を蓄え始める歳を尋ねると、平均は33.1歳、中央値が30歳、最頻値が35歳となりました。
今回の調査に関して、Job総研室長の堀雅一氏は以下のようにコメントしています。

投資または資産運用の割合は30代が最多であることから、少子高齢化社会の影響により、労働力世代は年金額の減少や、そもそも受給自体ができない可能性など大きな影響を受けると考えられているため、年金なしを想定した将来志向の強い世代が増えていることが窺えます。
33歳から投資を開始する場合、定年の65歳までの32年間、月3万円を貯蓄に回しても1152万円に止まり、回答結果から老後の不安がなくなるとされた中央値の2500万円よりも1400万円の不足が発生します。
この不足をどう埋めていくかが、老後不安を解消する今後の鍵と推察できる調査結果となりました。
(文:鍬崎拓海、編集:竹本拓也、タイトルバナー:Motortion / GettyImages)