2025年卒の就活生がインターンシップや職場体験を含まないオープン・カンパニーに参加した企業数は「2〜4社」が43.8%で最多だったことが分かりました。「5社以上」も4割近くに上りました。
就職活動の準備やインターンの情報収集を始めたタイミングでは、「大学1、2年生」の時が4割に迫りました。
一方で、早期に就活を意識せざるを得ない状況のなか、学業とインターンの両立に苦労する学生も少なくないようです。
2025年卒の就活生がインターンシップや職場体験を含まないオープン・カンパニーに参加した企業数は「2〜4社」が43.8%で最多だったことが分かりました。「5社以上」も4割近くに上りました。
就職活動の準備やインターンの情報収集を始めたタイミングでは、「大学1、2年生」の時が4割に迫りました。
一方で、早期に就活を意識せざるを得ない状況のなか、学業とインターンの両立に苦労する学生も少なくないようです。
25年卒採用から、一定の条件のもとでインターンと採用の連携が可能になったことを踏まえ、就職情報サイトを運営する「学情」がアンケートを実施。25年卒の学生・大学院生計730名から回答を得ました。
インターンシップやオープン・カンパニーへの参加した企業の数は、「2〜4社」が43.8%で最も多い結果に。「5社以上」は39.1%で、そのうち16%が「10社以上」でした。
実際の参加者からは次のような声が寄せられました。
Webで調べるだけでは分からないリアルを知ることができた
職場体験ができるプログラムと、グループワークのみのプログラムでは満足度も理解度も格段に違った
仕事の面白さも大変さも体験できるので、企業や仕事への理解を深められた
就職活動への準備やインターンの情報収集を始めた時期は、「大学3年生の6月から」が40.1%で最多に。一方で「大学1年生」11.5%、「大学2年生」26.1%と早い時期から準備を始める学生も4割弱を占めています。
多くのインターンに参加することは学生にとって多くの企業を比較対象できるメリットがあります。現在、就職活動中のある大学3年生は、1日限りのインターンや長期のインターンも含め、1年生の頃から今までに15社ほど参加したといいます。
ただ、最初は比較的楽に参加できていたものの学年が上がるにつれて講義が増え、両立が難しくなったそう。話を聞いてみたい企業の説明会やインターンと講義が重なった場合、学校を休んだり講義の途中で抜けたりして思うような成績が取れなかったこともある、と振り返ります。
この学生は「どうしても講義も説明会も抜けられない場合は、片耳で聞いてメモを取りながら、もう片方の耳にイヤホンを挿して説明会に参加していたことは何度もあります。周りでもそうしている人は少なくないです」と打ち明けます。
そんな学業との両立をしながらインターンに参加するうちに、選考への案内が来ることもしばしば。実際にこうしたインターンやオープン・カンパニーへの参加をきっかけに、4人に3人が「セミナーや選考の案内があった」と回答しています。さらに、そのうちの約7割が実際に参加したことが分かりました。
届いた案内をきっかけに選考やセミナーに臨んだ学生の一人は「より企業理解を深めたいと思った」と回答。一方で参加しなかった学生は「インターンに参加して、社風がマッチしていないと感じた」と振り返ります。インターンへの参加が、企業の志望度に影響していることが分かります。
インターンは業界や企業の理解につながり、そこで働く人を知ることができる貴重な機会であることは間違いありません。とは言え、学生は講義への出席や研究が欠かせません。就活の早期化で、学業との両立、さらにはアルバイトやサークル活動などともバランスを取りながら進めるのは簡単ではないようです。
(文:中井舞乃、編集:竹本拓也、タイトルバナー:Kazuhiko Gushiken / GettyImages)