2月14日はバレンタイン。ビジネスパーソンを対象にしたバレンタイン意識調査で、「職場でチョコレートを渡さない」と回答した社会人が約9割に上りました。
背景には物価高に伴い、報われるかどうかも分からないチョコレートのプレゼントに「お金をかけたくない」という事情があるようです。
職場の同僚に渡す「義理チョコ」のほか、友人間の「友チョコ」や好きなアイドルへ贈る「推しチョコ」など、多様化するバレンタイン。
かつてはオフィスの風物詩だった2月の一大イベントが変わりつつあります。
2月14日はバレンタイン。ビジネスパーソンを対象にしたバレンタイン意識調査で、「職場でチョコレートを渡さない」と回答した社会人が約9割に上りました。
背景には物価高に伴い、報われるかどうかも分からないチョコレートのプレゼントに「お金をかけたくない」という事情があるようです。
職場の同僚に渡す「義理チョコ」のほか、友人間の「友チョコ」や好きなアイドルへ贈る「推しチョコ」など、多様化するバレンタイン。
かつてはオフィスの風物詩だった2月の一大イベントが変わりつつあります。
調査は、就職や転職に関する研究・調査をしている「Job総研」が実施。20〜50代男女のビジネスパーソン計521人から回答を得ました。
バレンタインを「渡さない」と回答したビジネスパーソンは89.3%(465人)で、「渡す」と回答した10.7%を大きく上回りました。
「渡さない」の回答理由(複数回答可)で最も多かったのは「お金がかかるから」で 35.3%。次いで「準備が面倒 / 時間がないから」が35.1%、「特にバレンタインを気にしていないから」が33.3%と続きました。
渡さないとしたビジネスパーソンからは次のような声が上がりました。
「同じ部署に数名男性がいるが、正直全員に用意していたら大きな出費になるので渡さないことにした」
「チョコの値段も上がり職場でそんな事やる暇もお金もない。渡したい人もいない。自分にあげたい 」
「忖度のために渡そうと思ったが、評価やお返しが期待通り出なかったらただの出費になるのでやめた」
「ニュースでチョコの価格が上がった情報を見たので、今年は渡さないし今後も渡さないことに決めた」
「お返しもきっと値上がりするだろうから要らない。チョコは甘いが金銭事情はそう甘くはない 」
また、義理チョコ文化への賛否では「反対派」が 61.5%で過半数を占める結果に。
内訳は「とても反対」は17.9%、「反対」は16.7%、「どちらかといえば反対」は26.9%でした。反対と回答した 320 人にその理由を聞くと「経済的な負担になるから」が 56.3%で最多でした。
次いで「プレッシャーやストレスになるから」が 33.4%、「誰まで渡す / 貰えるかわからないから」が 29.7%と続きました。
Job総研の堀雅一室長は物価高の高騰がバレンタイン文化を衰退させている一つの要因だとコメントしました。
今回実施した調査では、全体の9割が渡さない理由では『お金や時間がかかる』が上位回答になったことに加え、全体の8割が物価高によってバレンタインの『受け渡し意欲が低くなった』と回答しており、物価高の影響でバレンタイン文化は衰退と考えられる結果になりました。
物価高によるチョコの値上がりや、性別問わずバレンタインに「金銭負担」を意識しており、特に本来渡す側のイメージのある女性が「経済負担」や「プレッシャー・ストレス」だけでなく、”風潮”に対しても違和感を持ち始めている傾向が窺えました。
これらの社会情勢を踏まえると、バレンタイン文化そのものに大きな影響を与えていく”物価高”の驚異が今後、日本のバレンタイン文化の”衰退”に拍車をかけていくことが予想できます。
(文・編集:比嘉太一、バナーデザイン:show999 / GettyImages)