アフターコロナで出社回帰や外食が増えるなか、働き世代が「ハラスメントだと思う」上位は、酒席がらみの行動であることが、パーソルホールディングスが実施した全国10万人調査で明らかになりました。
「飲み会を欠席したらダメ出しされた」「お酌をしなかったら叱責された」など、“昭和的なノリ”が、女性を中心に敬遠されています。
一方、夜の席に限らず、上司・先輩と2人きりでの食事の誘いについても「ハラスメントだと思う」という回答が47.3%と半数近くに及びました。これは若い世代がより敏感かと思われがちですが、意外にも60代が6割近く、20代は最も低い結果でした。
パーソルホールディングスが8月1日に公表した「はたらく定点調査」は、全国の就業者10万人(15歳から69歳)を対象にオンラインで3月実施。「はたらく」に関する意識と行動で58項目の質問をたずねました
このうち、ハラスメント意識は、年代差よりも男女差の方が顕著な結果が出ました。なかでも、「ハラスメントだと思う」項目で上位にくるのは、酒席がらみの行動でした。
1位:「飲み会を欠席したらダメ出しされた」(78.7%)
2位:「酒席でお酌をしなかったことを叱責された」(77.9%)
全般的に女性の方がハラスメントに敏感で、上位2項目のほかにも次のようなケースで、男性との認識のギャップが大きいです。
2人きりの食事を「ハラスメントと思う」女性の55%
「上司や先輩から、2人きりで食事に誘われた場合、あなたはハラスメントだと思いますか? 」 という質問もありました。
これに対して「私はハラスメントだと思う」と答えた人は、全体で 47.3%という結果でした。
女性 は55.8%に対して、 男性は40.1%と、女性が男性よりも15.7ポイント高いスコアでした。
「若い人ほどハラスメントの基準が厳しい」と思われるかもしれません。ただ調査結果では、年代別に見ると10代を除いて上の世代ほど意識が高く、60代が最も高く58.8%でに対し、20代が最も低い38.6%で、その差は24ポイントも開いています。
(文・編集:野上英文)