年賀状についての意識調査が発表されました。回答者の過半数が「送らない派」で、年代別でみると、20代では6割を超えます。
ビジネスで上司や取引先に送り、年始はどさっと束で受け取るのが当たり前の光景だったのは今や昔。一方、この伝統や慣習を大切にしたいと、スマホからSNSで年賀状を送る新しいサービスも広がっています。
年末年始の風物詩として長らく根付いていた年賀状。まだまだ「送る派」が多いのは、どの年代からでしょうか?
年賀状についての意識調査が発表されました。回答者の過半数が「送らない派」で、年代別でみると、20代では6割を超えます。
ビジネスで上司や取引先に送り、年始はどさっと束で受け取るのが当たり前の光景だったのは今や昔。一方、この伝統や慣習を大切にしたいと、スマホからSNSで年賀状を送る新しいサービスも広がっています。
年末年始の風物詩として長らく根付いていた年賀状。まだまだ「送る派」が多いのは、どの年代からでしょうか?
調査機関「Job総研」が発表した最新調査は、全国の男女900人から回答を得ました。
今年度、年賀状を送るかという問いに「送らない」が51.5%と過半数を占めました。内訳は「送らない」が35.9%、「たぶん送らない」は15.6%。
年代別の回答では、20代の「送らない派」が61.8%と、上の世代と10〜20ポイントの差を開いて最多に。次いで30代(52.0%)から年代が上がるに連れて減り、40代からは「送る派」(53.6%)と逆転しました。
年賀状の必要性について聞くと、「必要ない派」が54.3%とこちらも過半数を占めました。
理由として「他の手段で代用できるから(例えばSNSなど)」が49.4%で最多。ほかにも、「準備が面倒だから」(44.9%)や「作る時間がないから」(37.1%)といった、師走の忙しいさなかに印刷したり、筆を取ったりすることが嫌煙されている、タイパ時代の意識が回答に反映されています。
日本郵便は今年8月、2024年用の年賀はがきの当初の発行枚数が、前年よりも12%少ない14億4千万枚になると発表しました。電子メールやSNSの普及などで13年連続で減少し、「7年前のほぼ半数」になるといいます。
一方、日本郵便は12月1日から購入から作成、送付、受取、保存という一連の年賀状にまつわる体験をすべてLINE上で完結できるサービス「スマートねんが」の提供を開始しました。
「手をぬかずに 手間をぬこう」をキャッチフレーズにサービスが始まりました。
「スマートねんが」で作ったデジタル年賀状をLINEで送ることで、相手のLINEのトークに届くといいます。友だちやグループに制限なく、送れるのも特徴だといいます。
Job総研の堀雅一室長は、年賀状を「送らない派」が過半数を超えていることについて、次のようなコメントを発表しました。
「特に『デジタル化』が(年賀状文化の)衰退に関連しているとの回答があり、全体の半数が『年賀状』を送らない派であり、20代が最も多いことが判明しました」
「衰退傾向は、現代人のタイムパフォーマンス意識や日本技術の進化だけでなく、コロナ禍で顕著になったインターネット上のコミュニケーションニーズとも関連していると考えられます」
「一方で、アフターコロナの価値観や先進技術を活用することで、日本の贈答文化は変化や進化を遂げつつも、文化として継承可能である可能性も示唆されました」
2023年も残りわずか。今年1年、お世話になった職場の同僚や上司、クライアントに感謝を伝える手段として、あなたは年賀状を送りますか? それとも代替のサービスを使いますか?
(文:比嘉太一、編集:野上英文、バナー写真:laymul iStock)