忘年会って必要? いらない派の3位は「席順を気にする」1位は...

2023年11月21日(火)

「部下が上司にお酒を注ぐ」に嫌気

調査機関「Job総研」が11月21日までに発表した調査は、全国の男女を対象に1,037人から回答を得ました。

職場での忘年会の必要性を聞くと「必要ない派」が50.3%で過半数に。内訳は「全く必要ない」が21.6%、「必要ない」は14.7%、「どちらかといえば必要ない」は14.0%でした。

「忘年会で不要だと思う文化」の問いには、ワースト3位が順に1位から「部下が上司にお酒を注ぐ」が48.6%で最多、次いで「グラスが空いた人に次の飲み物を聞く」が43.3%、「席順を気にする」が39.0%でした。

出典:Job総研の「2023年 忘年会意識調査」より

今年の忘年会、実は20代は参加に意欲的

アフターコロナで出社回帰が進む中、宴会への意識はどうでしょうか?

今年の職場での忘年会への参加意欲を聞くと「参加したい派」は55.8%で過半数を占めました。このうち年代別の回答をみると、20代が61.5%で最多、次いで30代が54.9%、50代が52.9%、40代が51.1%の結果に。若い世代ほど「乗り気」である実態も浮かびました。

参加したい理由は「職場の人とコミュニケーション」が50.9%で最多。「上司との関係構築」が31.3%、「同僚との関係構築」が24.5%と続きます。

一方、参加意欲がない人からの心の叫びも聞こえてきます。

「気を使うのが疲れる」が36.7%で最多となり、次いで「特に必要性を感じない」が33.8%、「経済的な負担が気になる」が33.2%と続きました。

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平成世代とは一変。令和世代には忘年会は「不要」

Job総研室長の堀雅一さんは、この結果にコメントを発表しました。

「コロナ5類移行後初の忘年会時期にあたる今年の実施率は全体の5割と、コロナ禍をまたぎ4年ぶりに実施率が過半数を超える結果でした。集計結果を年代別で見るとコロナ禍前後で就職を経験した20代で最も高い傾向がみられます」

「コロナ禍が明けて、対面の忘年会を通してオンラインでは構築しきれなかった関係の再構築を図ろうする姿勢が見られる中、昨今の物価高を受け金銭面への懸念も拭えない状況であることが読み取れます」

「仕事を円滑に進めるためにも職場での交流は一定必要と考える回答がある一方で、昭和や平成世代では比較的一般的だった『飲み会=上司に気を使う場』とする考え方が、令和世代では不要と考えられており、忘年会の風潮が変化する傾向が見られています」

(文:比嘉太一、編集:野上英文)