「配属ガチャは絶対いや」25年卒の9割超が「キャリアは自分で選択したい」

「配属ガチャは絶対いや」25年卒の9割超が「キャリアは自分で選択したい」

    就活情報サイトなどを運用する学情が実施した就活生を対象にした調査で、キャリア形成を「自分で選択したい」との回答が8割を超えたことが分かりました。

    また、自身のキャリアプラン実現できる制度がある企業に、9割の学生が志望度が上がると回答。

    来春から社会人になる大学生からは「配属ガチャで失敗したくない」との声も聞かれました。

    目次

    8割超がキャリアを「自分で選択したい」

    調査は就活情報サイト「あさがくナビ」などを運営する学情が、2025年卒業予定の大学・大学院生対象に「キャリア形成」についてのアンケートを実施。インターネット調査で294人が回答しました。

    調査では、キャリア形成について「自分で選択したい」と答えた学生が36.7%、「どちらかと言えば自分で選択したい」は43.5%と合わせて、自己選択を重視する派が8割を超えました。

    「配属ガチャは絶対いや」25年卒の9割超が「キャリアは自分で選択したい」
    出所:学情の調査より

    回答した学生からは次のような声が上がりました。

    「自分で決めたほうが、大変なことがあっても乗り越えられると思う」

    「上司や先輩とも相談しながら、決めるのは自分自身で決めたい」

    「ある程度会社からの指示に従うことになると思うが、自分の希望も反映してもらえると嬉しい」

    自分のキャリアは会社ではなく、自分で決めるといった強い意思が感じられます。

    キャリアの実現を意識、配属ガチャへの不安も

    「異動希望申請など、自身のキャリアプランを実現できる制度がある企業は志望度が上がりますか?」という質問に対しては、53.7%の学生が「志望度が上がる」に回答。「どちらかと言えば志望度が上がる」は34.0%で、それぞれを合わせると9割近くの学生が「志望度が上がる」という結果になりました。

    学生からは、「配属ガチャだと自分のキャリア形成ができない」「自身の希望と、会社からの期待が重なる環境で仕事がしたい」といった声があります。

    「配属ガチャは絶対いや」25年卒の9割超が「キャリアは自分で選択したい」
    mapo / GettyImages

    就活をしている大学3年の女子学生は「営業は、月間目標や成績に常に追われるイメージがあり、コミュニケーションも得意ではないので、営業担当になるかもしれない『配属ガチャ』はできるだけ避けたいです」

    「また、企業を選ぶ時に、その企業にただ行きたいのではなく、ある程度何をしたいかも考えます。そのため、入社して、あまりにもしたい業務と異なると、しんどい時になかなか踏ん張るのが難しいと思います。自分のキャリアは自分で作りたいです」

    来年春から新社会人になる大学4年の男子学生は「『こういう仕事をしたい』という具体的なイメージがあるので、それとは全く違う業務の配属先に送られる可能性があるのは不安です。大学を卒業した先輩で配属ガチャの失敗で転職を決めた人を知っているので、配属先が分かった上で入社を決められるのであれば、安心してその企業を選択できます」と話します。

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    「配属ガチャ」がトレンドワードとなっている昨今。配属先が合わなかったため転職活動を始める新入社員もいるようです。

    どれだけ個人のキャリアプラン実現をサポートできるのか、企業選択で重要なポイントになっています。

    終身雇用の形態からキャリアオーナーシップを意識してキャリアを築く就活生が増えているということなのかもしれません。

    (文:鍬崎拓海、中井舞乃、編集:比嘉太一、バナータイトル:chachamal / GettyImages)