「市場価値を高めたい」企業選びに成長重視、1社目から転職視野

「市場価値を高めたい」企業選びに成長重視、1社目から転職視野

    就活の企業選びに「自分の成長」を重視している学生が9割に上ることが分かりました。

    社内研修制度の充実や相談しやすい職場環境が上位項目に。

    Z世代にとって終身雇用はオワコン状態。自分でキャリアを築いていくことが求められる時代に、ファーストキャリアを選択する軸が明らかになりました。

    目次

    「自分の成長重視」が9割、転職も視野に

    調査は就活情報サイトなどを運営する「学情」が、2025年3月卒業予定の学生・大学院生を対象に実施。インターネット調査で294人から回答を得ました。

    就職活動で、自身が成長できそうかを「重視する」と回答した学生が43.5%、「どちらかと言えば重視する」が42.2%と合わせて、成長を重視する派が約9割に上りました。

    「自身の市場価値を高めたい」

    「絶対に転職をすると決めているわけではないが、いつでも転職できるスキルや知識は持っておきたい」

    「社会に貢献するためには、自分自身が成長し続ける必要があると思う」

    このような声が上がりました。

    企業選びに「成長重視」、ファーストキャリアに転職見据えた行動はもう当たり前?
    AHMET YARALI / iStock

    職場に求めているのは「相談できる環境」

    学生が成長できそうだと思う企業の特徴として挙げられたのは「相談しやすい環境がある」との回答が73.1%で最多。

    次いで、「研修が充実している」が71.1%、「仕事を通してスキルを身に着ける機会がある」が58.2%と続きました。

    企業選びに「成長重視」、ファーストキャリアに転職見据えた行動はもう当たり前?
    出所:学情の調査結果より

    研修制度を重要視する学生も9割超

    一方、「就職活動で企業の研修・教育制度を重視しますか」という質問に、「重視する」と答えた学生が47.6%、「どちらかといえば重視する」と答えた学生が42.9%で、研修・教育制度を重視する学生が9割超に上りました。

    学生からは「研修を受けることで、生産性高く仕事ができると思う」「知識や基礎的なスキルを学ぶ機会があったほうが、安心して業務に取り組める」「自分自身で学ぶことも大切だと思うが研修や教育制度があるとより成長できると思う」と声が上りました。

    企業選びに「成長重視」、ファーストキャリアに転職見据えた行動はもう当たり前?
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    2025年卒の学生がファーストキャリアで大事にしていることは、「成長機会」と「研修制度の充実」

    転職が当たり前の時代に、ファーストキャリアとなる企業がどこまで入社1年目に手取り足取り面倒を見るのかが問われています。

    (文:鍬崎拓海、編集:比嘉太一、バナータイトル:metamorworks / iStock)