就活生が企業選びで一番頼りにするのは「親」ー。
もし志望企業について反対されたら、考え直すー。
19日、全国の大学2,3年生を対象にした調査からそんな傾向が明らかになりました。
背景にはコロナ禍以降のリモートワーク普及などにより、親が就活生にとって最も身近な社会人になっていることがあるようです。
就活生が企業選びで一番頼りにするのは「親」ー。
もし志望企業について反対されたら、考え直すー。
19日、全国の大学2,3年生を対象にした調査からそんな傾向が明らかになりました。
背景にはコロナ禍以降のリモートワーク普及などにより、親が就活生にとって最も身近な社会人になっていることがあるようです。
株式会社ベネッセi-キャリアが運営する新卒オファーサービス「dodaキャンパス」は11月、2026年卒、25年卒の大学2、3年生446人を対象に「自身の就活やキャリア観醸成に影響を与えた人や経験・体験」についてウェブアンケートを実施しました。
就職先の企業を検討する際に、自分以外で誰の意見やアドバイスを一番重視したいかを尋ねたところ、24.4%の学生が「親(父親・母親)」と回答し最多に。就活の意思決定において、4人に1人が親を最も頼りにしているということが明らかになりました。
さらに、自分が検討している企業について相談相手から賛同を得られない場合、「応募や入社を再検討する」と答えた学生の割合は全体平均で41.3%でしたが、「親」を選択した学生でみると52.3%と約10ポイント増加しました。
相談相手の2位は「大学のキャリアセンター職員」(17.7%)、3位は「具体的な人は思いつかない」(11.0%)、4位は「大学の教授」(9.9%)と続いています。理由については半数以上の学生が相談相手への「信頼感」を挙げました。
このほか、就活が本格化した時期に一番相談している(したい)相手でも、26.0%の学生が「親」と回答しトップとなりました。
調査では、現在の自身のキャリア観に大きな影響を与えた人や経験についても聞いています。親はここでも40.4%で1位となり、「小・中・高の教員」(31.6%)、「友人」(21.7%)を引き離しました。
経験や体験の面では、部活動や課外活動など、勉強面以外の「小・中・高時代の学び」が40.4%で1位に。40.1%だった2位の「大学での学び(勉強面)」と僅差になりました。
今回の調査では、企業選びの際に頼りにする相手や、キャリア観の形成や自身の就活に影響を与えた存在として「親」という回答が多く集まりました。学生からは「親は自分自身を最も理解し信頼できる存在」「適切なアドバイスをくれる」という声が上がっているようです。
dodaキャンパスの岡本信也編集長は、コロナ禍以降にリモートワークが進んだことによる環境の変化などもあり「親は最も身近にいる社会人として頼れる存在になっている」と分析します。
岡本編集長「子どもの教育や将来に関心を高める親も増えており、就職・キャリアに関するセミナーを保護者向けに実施する大学も増加傾向にあります」
「納得感のある就活を行うためには、当事者である学生が親をはじめ周囲のアドバイス・意見を参考にしながらも、学生時代の学びや幅広い経験を積む中で自身のキャリア観を醸成することにより、将来のキャリアを自分で選ぶ『自己決定』ができることが最も大切になってくるでしょう」
(文:鍬崎拓海、編集:竹本拓也、バナータイトル:kokouu / GettyImages)