【経験談10選】未経験転職で応募前に「仕事の相性」を確かめる方法
2022年1月19日(水)
転職は未経験者に不利。経験を生かせる職種でなければ、応募しても受かりにくい——。そんな思い込みは、もういらない時代になった。
正確には、経験「だけ」を売りにして同業種・同職種に転職するのが定説という考えが、過去のものになっているというべきだろう。
事実、以下の記事によると、2009年〜2018年までの転職者で最も多いパターンは【異業種×異職種】への転職だった(リクルートエージェント調べ)。
【保存版・完全図解】「異業種・異職種」転職が狙い目な5つの理由年代別に見ても、【異業種×異職種】への転職パターンは20代だけでなく、50代以降でも増えている。第二新卒のみならず、業種・職種を超えて「またぎ転職」に成功する人は多いのだ。

理由はいくつか考えられる。憧れもあれば、就職後、働き方や能力的な適性を考えて異なる仕事に転身する人もいるだろう。
加えて、成長産業で生まれた新職種に挑戦する人もいる。近年なら、コミュニティマネージャーやUXデザイナー、データ分析・AI関連の職種などがそれにあたる。
こういう新職種の場合は希少価値が高まるため、未経験からの転職でも中長期的に年収が上がるケースもある。競合する人が少なく、相応の給与で採用されることもあるのだ。
【図解】「転職と副業のかけ算」で、年収を最大化する方法では、こうした未経験転職をかなえる条件は、どう見極めたらいいのか。求められるスキルや経験値は企業によっても変わるため、ここでは職業ごとの適性を見ていこう。
JobPicksのロールモデルで、実際に未経験転職をした人たちの経験談から、「向き・不向き」を見極めるポイントを調べてみた(注:ロールモデルの所属・肩書は、全て本人が投稿した時点の情報)。
社会全体のデジタルシフトを背景に、人材不足が恒常化している職種の一つがIT・Webエンジニアだ。転職市場でも、この分野の技術系職種は求人倍率が高止まりしている。
そのため「未経験OK」「未経験歓迎」と謳う求人も多いが、学生時代からプログラミングを学んできた人たちと伍して仕事をするには、高いハードルもある。

未経験からITエンジニア「転職する前」に知っておきたい3つのこと
ECサービスのBASEでソフトウェアエンジニアをしている炭田高輝さんは、プログラミングができること以上に「技術を学び続ける姿勢」が求められるとコメントしている。
「仕事量をコントロールして、自分の勉強の時間は確保しろ」 エンジニ
営業職からエンジニアに転身したアトラエのTagami Shogoさんも、この仕事の向き・不向きを確かめる点として「コーディングに楽しさ、満足感を覚えるか?」を挙げている。
エンジニアという仕事はスキルさえもてば誰でもなれる時代だと思います。特に日本においてはいわゆる「IT人材」が不足しており、SIerやSESなどの業界においては「Javaが書けます」というだけで引く手数多です。 ただ、ソフトウェアエンジニア(主にコードを書く"プログラマ"として)は技術に対する興味関心が強い人が相対的には成長スピードも早く、結果的に価値が高くなる傾向が強いと思います。 一方で、技術に興味関心が一切ないタイプ、あるいはコードを書いていてもそこに楽しさや満足感を覚えない方は向いていないと思います。
エンジニアになりたいと考え、独学したりプログラミングスクールに通おうとしている人は、まずこの点を自問することから始めてみよう。
業界全体として年収が高く、外資系を含め国内外の一流企業を担当することも多いため、転職市場で人気のコンサルタント。
知識、思考力ともに高いレベルが求められ、自分をストレッチさせるためにチャレンジしたいと考える若手は少なくない。
だが、A.T. カーニー(グローバル・ブランド名:カーニー)やデロイト トーマツ コンサルティングなど複数のファームで経験を積んできたオウルズコンサルティンググループの矢守亜夕美さんは、スキル以上に「本質的な問い」と持てるどうかが大切だとコメントしている。
ロジカル・シンキングはあくまで「手段」の一つであって、「目的」ではな
加えて、クライアント企業・社内の双方で「人を巻き込んでいく能力」が欠かせないと話すのは、ボストン コンサルティング グループの白倉誠さん。
自身がソフトウェアエンジニアからコンサルタントに転身した当時の苦労を、こう投稿している。
これは、実際に私自身が体験したことでもあります。 ベンチャーからコ
DXコンサルティングを展開するユナイテッドで、営業からコンサルに転身した中根遥香さんも、巻き込み力の重要性を次のように説明している。
コンサルの仕事は、答えがデスクトップ上にあるわけでもないので、とにかくいろんな情報を探し出して、その情報から自分で考えて示唆を出す必要があります。 また、誰かに聞けば答えを教えてくれるわけでもないので「自分一人で問題と向き合い続ける」ことが出来ないと正直きついと思います。 「一人でとことん考える」ということは、人と仕事をすることが好きな人にとっては、正直きついと思います。(私も、人と関わることの多い営業から異動したので最初はきつかったです) その一人で考え出した自分にとっての答えが、全く上司やクライアントに刺さらない時もあるので。 ただ、そんな時に「みんなで考える」という事も出来る人が、成長しやすいと思います。 「みんなで考える」=「周りを巻き込む」という事なのですが、「一人で考えて」ある程度自分なりの示唆を形に出来た上で、上司やPJTメンバーを巻き込んで自分の抱えている課題を共有して相談するという流れを掴めば、PDCAサイクルの循環ができて成長しやすいと思います。 (Newspicksの【BCG杉田浩章】さんへのインタビューでも上記のようなことが書かれているので是非読んでみて下さい!:https://newspicks.com/news/5145265/body/?ref=search) ただ、「一人で考え抜く」ことが得意で好きな人は、この「みんなで考える」が苦手な傾向にあると思います。 なぜかと言うと、「完璧な状態になってから評価されたい」というような、 完璧主義の人が多いからです。(あくまで個人的見解です) 100%じゃなくても、30%の段階で相談出来ると、PDCAサイクルの回転が速くなりどんどんできることの幅も増えると思います。 「一人で考える」「みんなで考える」どっちかだけじゃなく、“どちらも”できる人が強いと思います。
中根さんが言う「一人で考え抜く」ことと「みんなで考える」ことを両立できるタイプかどうか、転職活動を始める前に自問してみるのがいいだろう。
未経験転職で、いわゆる憧れ層が非常に多いクリエイティブ関連職種。
何かをつくる仕事は、苦労こそあれど楽しいもの。それに、商品・サービスを売る仕事から、自らつくり出す側になって働きたいと考える人もたくさんいる。
ただ、単なる「好き」と、職業として「好きなものをつくる」のは違う。この差を測るものさしを、営業や広報を経て映像クリエイターになったエン・ジャパンの西春博矢さんは次のように話す。
ドラマ、バラエティ、映画など、または、YouTube、TikTokでも、好んで見るジャンルやついつい見てしまう映像があることが、この仕事において一番大事だと思います。「ついつい見てしまう」「印象に残る」映像を作り、視聴者に行動を促したり、感情を抱かせたりすることが我々の仕事だからです。 映像に普段から慣れ親しんでいれば、「なんでその番組や映画が好きなのか」「どんなところが見続けられるポイントなのか」「何を面白いと思うのか」「自分が企画・編集するならどうするのか」など考える(研究する)ことができます。逆をいえば、普段から映像に慣れ親しんでいない人(テレビを全く見ない、YouTubeやTikTokを使ったことがない)人は、まず好きな映像作品や、番組、動画を見つけることから始めるといいかと思います。
また、インサイドセールスからUIデザイナーになったアトラエの新垣圭悟さんによると、「自分が好き」という価値基準を超えたアウトプットを出すのがプロだとコメントしている。
僕がデザイナーになりたいと思い、転職活動を始めた際に、感じていたことがデザインという言葉の持つ意味の広さ、解釈性の多様さです。そのためその人が解釈したデザインの範囲によって仕事のスタンスが決まりそうだと感じていました。 その中ですごくその通りだと思ったのが「デザイナーはアウトプット出してなんぼ」、「チームの共通認識を生み出すのもデザイナーの仕事」、「プロトタイプを回す」、「見た目を整えるだけがデザインではない」です。 僕が教訓としている理由は下記になります ■ デザイナーはアウトプット出してなんぼ -アウトプットを出さないとチームの議論も始まらなければ、開発も始まりません。アウトプットを出す回数が多ければ多いほど、共通認識を取りつつ、チームが高速で動くことできます。 ■チームの共通認識を生み出すのもデザイナーの仕事 - 上記にも記載していますが、具体的なものになればなるほどチームの共通認識がとりやすくなる。チームの共通認識をとるコトができれば、チームとして一枚岩で早く動くコトができる。そのためにストーリーテリングをしてプロトタイプをするコトが大事。 ■ プロトタイプを回す - 共通認識を生み出すためにもプロトタイプというアウトプットを高速で回すことも大事。それだけ磨かれていいアウトプットになります。 ■ 見た目を整えるだけがデザインではない UIデザインはビジョンや戦略から落とした一貫したUXを生み出すものでもあるため見た目をカッコよくするのではなく、文脈から落とした整合性をどう生み出すかが大事になってきます。
仕事内容としても、「アウトプットで目立ちたい」という人には合わないかもしれないと書いている。
User Interfaceはユーザーが自然に行動するための接点であるため、本来はデザインを意識せずとも行動に繋がるようなデザインが融けている状態が好ましいと思っています。 画面の至る所が主張をしていると、本来生み出したい思考や行動よりもその主張ばかりが目に入ってしまい、生み出したい価値が生み出しにくくなると考えているからです。 僕もUIデザイナーになりたての頃は、ここのコンポーネントは少し工夫して特長立たせたいなどエゴが入ってしまいました。ただサービスにおいてデザインは静的なものではなく、動的であるため一貫性が大事になる場合があります。 俺のデザインを見てくれ!と言わんばかりに主張をするデザインはいいUIデザインとは言えないと思うので自分のアウトプットで目立ちたい!とう人はグラフィックや広告などの方がいいのかもしれないと感じています。
これは、クリエイティブ職を目指す人が見落としがちな落とし穴だ。面接などでも気をつけたいところだ。
最後に、転職市場で注目度が一気に高まっている、比較的新しい仕事の向き・不向きを見ていこう。
1つ目は、ITスタートアップの台頭やDXの影響もあり、プロダクト開発全体のリーダーとして求められるケースが増えたプロダクトマネージャー(以下、PdM)だ。
「TikTok」などで知られるByteDanceでPdMを務める新井正輝さんのコメントが、この仕事の適性を端的に表しているのでぜひ読んでほしい。
向いている人 ・仮説をもって試行錯誤ができる人 向いていない人 ・打ち上げ花火的に決めたことをドカンと放てば成功できえると考えている人 プロダクトをリリースする前と後でそれぞれ職務があります。 リリース前は ・顧客、市場が求めていることや課題の整理 ・プロダクトを市場に投入する際の戦略 ・キーメッセージや仕様説明、ポジショニングの整理 リリース後は ・セールスや顧客への理解促進 ・利用率やその他KPIのグロース ・顧客からのフィードバックを集めてプロダクト側に共有 それぞれに対して共通するのは仮説を立てて、それに対するアプローチをしてPDCAを回し続けることです。必ずしも立てた仮説があっているわけではないです。 また最初は正しかった仮説も時間が経ったり、環境が変わっていく中で仮説自体や課題も変わっていきます。その際にスピード感と柔軟性をもって対応していくことが必要になります。 PMM自体は新しいポジショニングで世の中ではまだまだ認知や理解が低いです。ただ源流はPMのプロダクトトライアングルの中でPMは開発を、PMMはビジネス側を特に集中します。 キャリアのバックグラウンドとして開発またはマーケティングの経験があるとよりこの職種にはフィットしやすいと思います
SE→Webマーケター→PdMというキャリアを歩んできたポケモンセンターのTaketani Wataruさんは、幅広い領域の知識を求められる仕事だからこそ、好奇心が欠かせないという。
テクノロジー、デザイン、マーケティング、ビジネス… プロダクトマネージャーの仕事の領域は広く、それぞれのスペシャリストと一緒になって仕事をしていきます。 自分の知らない領域の内容でも 「どうなっているんだろう?」「なぜだろう?」と考える人の方が より早く知識や経験が増え、より主体的にプロダクトに関わり、より早く遠くへ一歩を踏み出せるようになるため【好奇心が強いこと】は プロダクトマネージャーにとって重要な資質のひとつだと思います。 もちろん、ひとりで仕事をするわけではないので 全ての領域をプロフェッショナルなレベルにまでする必要はないですが コミュニケーションをする上で、全く知らない・興味がない人に比べると大きなプラス要素になります。
さまざまなスペシャリストと一緒に仕事をする立場だからこそ、コミュニケーションをする上で最低限必要な知識をインプットし続ける。
これが好きな人にはおすすめだが、特定の専門性を深めたい人にはフィットしない可能性もある。
こういう性格・志向面について、応募前に周囲の人や転職エージェントに確認してみるのもいいだろう。
2つ目は、デザインの専門知識に加えてビジネス戦略、ユーザー、マーケット理解も求められるという点でPdMと似ているUXデザイナー。
この仕事も、やはり幅広いインプットが求められる。
元ニューズピックス(LinkedInでは2021年2月から「Woven City」を手掛けるウーブン・プラネット・ホールディングス所属)のUXデザイナーForrest Maxwellさんは、同じ仕事をする人が少ないからこそ外に情報を求める姿勢が問われるという。
この職業はまだ日本で珍しいので、同じ仕事をする人が周りにいないのが一
真剣にUXデザイナーへの転身を考えるなら、転職前にこうした「専門家のコミュニティ」を探して参加してみるのもいいだろう。
今は、勉強会・イベント告知サービスやSNSで検索すれば、簡単に専門家たちのコミュニティを見つけることができる。そこで居心地の良し悪しを確かめてみるのも、仕事の向き・不向きを確認する良い情報収集になる。
中には初心者同士が勉強し合うものもあるので、「自分だけ素人だから」と尻込みする必要はない。
転職時も、「スキルを売り込む」こと以上に、能動的にインプットを求め、業務の内外で新たな取り組みを形にしてきたという実績をアピールするのが大切だ。

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