採用面接で少しでも好印象に──。就活や転職で、そう考える男性たちの“お助けツール”として注目されているのがメンズメイクです。「気にはなるけど、何から始めれば良いかわからない」。そんな編集部員が、化粧品メーカーに“はじめの一歩”を習いに行きました。3つの簡単なステップで、外見だけでなく内面にもプラスの変化が期待できるそうです。
採用面接で少しでも好印象に──。就活や転職で、そう考える男性たちの“お助けツール”として注目されているのがメンズメイクです。「気にはなるけど、何から始めれば良いかわからない」。そんな編集部員が、化粧品メーカーに“はじめの一歩”を習いに行きました。3つの簡単なステップで、外見だけでなく内面にもプラスの変化が期待できるそうです。
今回、就活メイクを体験したのは、JobPicks編集部の池田怜央さん(25)。日頃からスキンケアには気を使っており、自己流で化粧品のBBクリームを使ったりはしているものの、忙しくて眉毛や唇などを整えるまでは手が出せていないとのこと。「どのくらい印象が変わるか楽しみです」と話します。
男性化粧品ブランド「uno」シリーズを展開するファイントゥデイに取材依頼をしました。東京都港区の本社の会議室で迎えてくれたのは徳田滉大さん(32)。2019年からメンズメイクを始めて、この分野に2022年7月から携わっている“メンズメイクの先輩”です。誰でも簡単にメンズメイクができるのが商品の特徴なので、ハードルの低さを感じてもらえたら」
コロナ禍前の2019年ごろから男性用のメイク商品を発売。就活や転職に限らず、10代〜20代を中心にビジネスシーンでも支持され、売り上げを伸ばしているそうです。
日頃から化粧水や乳液を使ってスキンケアには気をつけているという池田さんですが、今朝、右頬にニキビができました。
徳田「ニキビって気になりますよね。それを隠すためにも、まず、フェイスカラークリエイター(BBクリーム)を肌にベースとして塗ります」
BBクリームのBBは、傷(Blemish:ブレミッシュ)を補う香油(Balm:バーム)の略で、美容液、ファンデーション、日焼け止めが一つになった化粧品。スキンケアではすぐに解決できない、目のクマや肌荒れ、ニキビ、ヒゲの青み、毛穴など男性特有の肌の悩みを解消できるということで人気の1本。肌の色のトーンも明るくなるので、面接でも爽やかな印象になるようです。
チューブ型のBBクリームは、手の甲に出して塗ります。
チューブから直接、顔に塗るよりも、クリーム量の調節が簡単にできます。
徳田「クリームを取り出すと白色なのですが、塗ると池田さんの肌の色になじんで、自然な肌の色になります。使用する人それぞれの肌の色に関係なく使うことができます」
池田「BBクリームって、どのくらいの量を塗ったら良いですか」
徳田「米粒ほどの大きさが適量です」
池田「そんな少しでも良いのですか?」
徳田「はい。十分に肌のトーンを上げることができます」
米粒ほどの量を出したら、今度はこれをどうやって塗るか。
徳田「肌全体にクリームを均等に塗ってもらうために、額(ひたい)、左右の頬、鼻、顎(あご)の5カ所にクリームを付着させます」
池田「米粒からクリームを5等分って意外と難しいですね」
徳田「だいたいで大丈夫です。気になる所にはクリームを足してもいいです。均等に塗るために5カ所にまず分けることが大事ですが、池田さんは気になっているニキビができた右頬付近に足すといいかもしれませんね」
5カ所にクリームを付着させたら、今度は顔全体にムラがないよう、優しく広げます。
徳田「コツは、手のひらでポンポンと顔を少し軽く叩くようにすると、よりなじみますよ」
BBクリームを少量塗るだけでも、効果はバツグンのようです。
池田「肌の色が明るくなって、ニキビも消えましたね。驚きです」
BBクリームは、ニキビやヒゲの青みを覆う商品のほかにも、毛穴やニキビ跡をしっかりカバーしたい人向けといった、いろいろな肌の悩みに対応できるようunoだけでも計4種類あるそうです。
顔全体のトーンを明るくできたら、次は表情への印象を左右する眉です。ここでは、眉を描くペンシル型のアイブロウを使いましょう。
徳田「眉のバランスを整えることで、面接でも、目元から余裕があり、自信のある印象になります」
アイブロウを使う手順は次の通り。
①付属のブラシで眉の毛の流れを整えます。
②ペンシルの芯を1〜2ミリ程度、出します。ペン先の太い部分を眉尻に向けて、眉山から眉尻に向けて1本、1本、軽いタッチで描いていきます。
③描き終えたら再び付属ブラシを使って眉の毛の流れに沿って、描いたところをぼかします。左右のバランスを見ながら、濃さや太さを調整してみてください。
ペンシルの芯は斜めの構造になっており、初心者でも簡単に眉尻を描き足したり、太く・細く眉を描き足したりできます。
池田「初めて手にしてみましたが、思ったより使いやすい設計ですね。今、太眉が流行っているようなので、太く描いてみます」
眉は一般的に、細く角度のある眉毛だと意志の強い印象を、太く淡い眉毛は優しく控えめな印象を与えます。
徳田「眉の濃さが均一になってり印象が良くなりましたね」
池田「眉の形を整えるだけで、こんなにも印象が変わるんですね」
顔全体のトーン、そして眉で印象をアップさせたら、最後は面接で話す口元のツヤ感を上げましょう。
アイテムは、冬場だと男性でもなじみがある人の多いスティック型のリップクリームです。
徳田「リップクリームを1~1.5cmほど出して、唇に塗りましょう。カサつきや縦ジワ、血色の悪さをカバーできます」
池田「普段、唇の乾燥対策で使っているリップクリームと同じ感じで塗っても大丈夫ですか?」
徳田「はい。唇に沿って軽く塗ってください」
池田「唇全体の色が健康的に鮮やかになりました。自然な仕上がりで、口紅のようなイメージを持っていたんですが、『メイクしてます!』っていう感じはしないですね」
これで、就活メイクは完成です。
徳田「池田さん、顔にツヤが出て爽やかになりましたね」
池田「こんなにも雰囲気が変わったことに驚いています。ツヤが出て、ニキビが消えたのも嬉しいです。自信がみなぎってきますね」
ここまでの3ステップ。時間にして約10分ほどです。
池田「忙しい就活生にとって、短時間で簡単にできるのは良いツールですね」
徳田「メイクは自分で印象をコントロールできたり、肌の悩みのコンプレックスをすぐに解消できたりするツールです。今回のように、初心者でも簡単にできるので、就活生に限らず、ぜひ多くの男性に手にとってもらって、自信を持って面接に挑んでもらいたいです」
(取材・文:比嘉太一、撮影:佐々木龍、デザイン:高木菜々子、編集:野上英文)