問題をリフレーミング(再定義)できた時と、それによって創造的な解決策を生み出せた時でしょうか。
例えば、「エレベーターの待ち時間が長い」という問題に対して「エレベーターの数を増やす」「高性能なモーターでエレベーターの速度を上げる」という解決策は誰しもが思いつきます。ですが、この問題を「待ち時間を有効に使えない」とリフレーミングすると「エレベーターの前に鏡を取り付ける」などの全く新しい解決策が生まれます。
UXデザインという仕事は、端...
仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?
問題をリフレーミング(再定義)できた時と、それによって創造的な解決策を生み出せた時でしょうか。
例えば、「エレベーターの待ち時間が長い」という問題に対して「エレベーターの数を増やす」「高性能なモーターでエレベーターの速度を上げる」という解決策は誰しもが思いつきます。ですが、この問題を「待ち時間を有効に使えない」とリフレーミングすると「エレベーターの前に鏡を取り付ける」などの全く新しい解決策が生まれます。
UXデザインという仕事は、端...
この仕事をやっていて、眠れないほどしんどい瞬間はどんな時ですか?
自身の「思考の檻」から抜け出せない時はしんどい気持ちになります。
私たちはそれぞれに「思考の檻」を持っていて、過去の成功体験・思い込み・失敗したくないというプライドなどによって、適切な判断や行為をとれないことがあります。UXデザインにおいても、生み出す解決策が創造的で斬新であればあるほど、不確実性が増し「間違っているのではないか?」「誰にも理解されないのではないか?」「責任が取れるのか?」という「思考の檻」が邪魔をしてきます。誰のせい...
転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。
自身の中に眠っている「美意識」や「感性」が鮮やかに呼び覚まされる一冊。内容もさることながら、原さんの言葉選びの美しさ、装丁やページの紙質・手ざわりまで、至るところで良質な読書体験(UX)が追求されています。
また、全編にわたって原さんの物事に対する認識能力と言語化能力の高さ(つまりは具体と抽象の行き来の能力の高さ)を味わうことができ、これこそがデザイナーの力の源であると実感させられます。
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
先輩でも同僚でもないのですが、文筆家の平川克美さんがおっしゃっていた『自分には責任のないことや解決不能な問題を、自分の責任として引き受けることが、偶然に過ぎない人生を「必然」に変える』という言葉は、いつも胸に留めています。
サービスを企画設計する際も、人やチームを率いる際も、そこには無数の相反する問題が乱立しています。それらをすべて受け止める度量(母性)と、それらを突破する強い意志(父性)を併せ持つことが、良いサービス・良いチームをつ...
最後に、この職業を一言で表すと?
良い問い・良い解決・良い未来をデザインするために戦い続ける仕事