大企業の経営者から、本音で課題を相談された時
近年では、日本企業でも、組織・人事にまつわる課題が真の意味での経営マターになってきています。私が駆け出しの組織・人事コンサルタントだった10年ほど前までは、人事といえば人事担当役員が対処すべき課題として考えられていたように思います。ところが、日本企業が軒並み伸び悩み、大きな転換を求められている現在では、組織や人事に関する課題は戦略論と並び立つほどに、あるいは戦略を超えるほどに経営者の関心を集めています。
今、私が担当しているほぼ全ての...
プロジェクトで、クライアントの社長が直接的な議論相手となっています。プロジェクトのテーマは、経営者の後継計画、役員体制の改革、人事制度の転換と様々ですが、大企業の経営者と少なくても週に一度はお会いして、真剣な議論を行っています。コンサルタントである以上、大企業の経営者と仕事でご一緒できるのは何よりの喜びですし、自分自身が常に成長しなければ価値が提供できないという意味では、とても緊張感があります。 プロジェクトを進めて、私たちの存在意義なり価値を認めていただけると、クライアントの経営者から、本音のご相談を頂戴することがあります。それは人の問題であったり、組織運営の問題であったりと様々ですが、素朴な悩みを、包み隠さずにぶつけていただけるようになります。経営者というものは、社内では決して弱みを見せるわけにはいきませんし、答えがわからない、といった姿を社員に見せるわけにもいきません。そういう立場の方から、ストレートなご相談を頂けるというのは、信頼を寄せていただいている証左だと思っています。こうした瞬間に、自分たちがやってきた仕事がお役に立てているのだと実感できて、素直に嬉しく思います。