『V字回復の経営』三枝匡
CxOは、最高のプロフェッショナルであると同時に、経営者です。
なの...
東京工業大学工学部卒。 INSEAD MBA修了。 早稲田大学商学研究科博士後期課程修了。博士(商学)。NTTドコモ、A.T. カーニーを経て、NewsPicks Chief Strategy Officer。 東京農工大学 工学部 客員教授、A.T. カーニー CMTアドバイザー。 著書に『超・箇条書き』等
仕事内容
全社横断の戦略プロジェクトのリード
マーケティング投資のリード
仕事内容
マーケティングの講義、ビジネスプレゼンテーションの講義
執行部会等の委員
仕事内容
消費財、通信、メディア、商社等の30社を超えるクライアント企業への経営コンサルティング
主なテーマは、経営戦略、事業戦略、マーケティング戦略、新規事業、R&D戦略、コーポレートガバナンス等
クライアントあたり3人〜10人程度のプロジェクトチームのマネジメントとデリバリーの最終責任
仕事内容
シリコンバレーにて3年で計500社のスタートアップ企業との提携交渉
国内にてモビリティ分野での新規事業開発とプロダクト開発
仕事内容
モバイル通信サービス用の基地局装置の開発。仕様策定とデバッグ
モバイル通信サービス用の通信プロトコルの開発。仕様策定とデバッグ
上記の基地局装置や通信プロトコルの特許化や学会発表
転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。
CxOは、最高のプロフェッショナルであると同時に、経営者です。
なの...
この職業ならではの、お気に入りの業務アプリ・ツールは何ですか? 具体名と、理由を教えてください。
CxOは、経営者です。
経営者は、企業全体に責任を持ちます。
このため、部門を跨るような全社の問題や、まだ担当部門や担当チームがない問題の解決にオーナーシップを持つことになります。
結果として、いろいろな部門やいろいろな担当との会議は、とても多いです。
そう聞くと、会議が多くて面倒くさそうと思う人もいるかもしれません。
「会議が多くて」というのはビジネスパーソンの社交辞令みたいにもなっているので。
しかし、私自身は、経営者にとっ...
て、会議が多いことは決して悪いこととは思っていません。 会議とは、企業にとって不可欠な「組織的における問題解決の装置」と思っています。 担当部門や担当チームや担当者が決まっている問題は、会議をする必要はありません。 各部門や各チームや各担当者が、オーナーシップをもって、自らスピーディーに解決することが望ましい。 一方で、まだ担当部門や担当チームがないような大きな問題を解決しようとすると、みなで知恵を出し合って、問題解決する必要があります。 そのような大きな問題と向き合ったときに、みんなの知恵を結集し、それを問題解決に使うスキームが、会議なのだと思います。 なので、全社の大きな問題の解決に責任を持つ経営者にこそ、会議は大事だと思っています。 特に、専門家が多く集うプロフェッショナルな企業ほど、それらの専門領域を跨る問題の解決は一つの部門や一人の担当だけでは難しく、会議の役割は大きいと思います。 もちろん、なんの問題も解決しない会議はなくすべきです。 実際、目的が曖昧だったり、アジェンダが決まっていなかったり、メンバーが不適切だったり、なんの問題も解決しない意味のない会議もあります。 それらは、無条件でなくすべきです。 ただ、それは会議の仕方や開き方に問題があるのであって、そもそもの会議の意義を否定するものではないと思います。 Google MeetやZoomは、移動時間を減らし、会議の生産性を上げました。 NewsPicksはフルリモートで働くのもOKですが、それはGoogle MeetやZoomなどのリモート会議ツールの進化に支えられています。 リモート会議も、会議自体も、本当に批判を浴びがちですが、わたしは、経営者にとって必要なものであり、とても大事な装置でありツールだと思っています。
仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?
経営コンサルタントの仕事は、会社とその従業員の運命を変えてしまいます...
この仕事をやっていて、眠れないほどしんどい瞬間はどんな時ですか?
経営コンサルタントは、考える仕事です。
もっと言うと、考えることによ...
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
これは、わたしが経営コンサルタントの先輩から教えてもらったプレゼンの...
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よく、ロジカルシンキングは、もうコモディティだ、ロジカルシンキングは誰がやっても同じで同じ答えしか出ない、と言われます。
しかし、世の中で、ロジカルシンキングができている人はどれだけいるのでしょうか。
本当に、ロジカルシンキングは、誰がやっても同じ答えなのでしょうか。
ロジカルシンキングで導かれる答えは、人によって違います。
ロジカルシンキングは、パソコンのOSのようなものです。
みんなが使えますが、同じOSを使ったところで、...
アウトプットとして出てくる資料は人それぞれで異なります。 資料のインプットとして使う情報は、人それぞれですから、同じプロセスをしても、出てくる資料のアウトプットは人それぞれです。 ただ、パソコンのOSが使えないと、それらの資料をつくるのに非効率で苦労したであろうことはだけはみんなに共通。 ロジカルシンキングは、プロセスの技術に過ぎません。 同じプロセスの技術を使っても、インプットが違えば、アウトプットは変わります。 なので、ロジカルシンキングは、誰がやっても同じアウトプットになるというのは、間違いです。 そして、ロジカルシンキングという効率的な技術を使わないのは、わざわざ生産性を放棄する以外のなにものでもありません。 では、ロジカルシンキングはコモディティでしょうか。 コモディティが誰もができなくてはいけないもの、を指すのであれば、そのとおりです。 誰もができなくてはいけないものなので、決して、できなくてよいものではありません。 とっととできるようになり、人と話したり、ニュースを見たり、本を読んだり、自分ならではの多様なインプットを持つことに力を注ぐべきです。 ロジカルシンキングを軽んじて、非効率に仕事をしていると、インプットに、そして、その影響を受けてアウトプットにも力を注げず、満足の成果に辿り着きません。 ロジカルシンキングは、仕事を効率的にしてくれます。 ロジカルシンキングは、それ自体では差別化をもたらしませんが、差別化に力をとっとと注ぐためにも必要です。 経営コンサルタントは、膨大なインプットと、クライアントの経営イシューの解決のために、速やかなアウトプットが必要です。 このため、ロジカルシンキングで効率的に仕事をしていくことは、不可欠です。 照屋華子さんと岡田恵子さんの『ロジカルシンキング』は、多くの外資系経営コンサルティングファームの経営コンサルタントがお世話になった、経営コンサルタントへの就職や転職を考えている方、そして、新人の経営コンサルタントにとっての必読書だと思います。
現在している副業・兼業の内容について、なるべく具体的に教えてください。
2012年から大学教授との兼業をしています。
当時は週の半分をコンサル、半分を大学教授に。
週の半分までの規模の兼業は、A.T. カーニーでの第一号でした。
いまでは若手からベテランまで何人もの経営コンサルタントが兼業しています。
自分が一番興味があり、一番やりたいことをやっているときに、わたしはいきいきとし、アウトプットが最大化されますし、好奇心からかインプットの量も吸収力も増し、結果、さらにアウトプットが最大化します。
これは人...
によると思いますが、わたしの場合は。 このため、コンサルもやりたかったが、大学教授もやりたかった。 なので、やってみた。 振り返ると、当時の日本オフィスの代表がおもしろいと理解を示してくれて後押ししてくれたのも大きかったと思います。 そして、いざ兼業してみて、コンサルでも大学でも、パフォームできたと思っています。 振り返ると、兼業がうまくいくコツは三つあった気がしています。 第一に、徹底的に先回ってスケジュールコントロールすることです。 そうすることで、兼業している二つの仕事のあいだでのスケジュールのカニバリゼーションがなくなってくる。 カニバリゼーションがあると自分自身も楽しめませんし、どちらの仕事にも迷惑をかけます。 兼業をしてから、スケジュール管理の先回りが一段とうまくなった気がしています。 第二に、結果へのコミットメントです。 兼業していると、関心が分散しているとまわりから思われることがあります。 そう思われると、信任が得られず、まわりと協業する仕事では思うように進められなくなります。 だからこそ、一つ一つの仕事に、兼業している人は専業の人よりもコミットメントが求められます。 特に、なによりも誰からもわかりやすく、結果へのコミットメントが必要。 兼業したから結果が出なくなる、だと、兼業は続かないと思います。 兼業したら、さらに結果を出す。 第三に、マイノリティであることを楽しむことです。 兼業している人は増えたとはいえ、まだまだマイノリティです。 マイノリティの気持ちや苦労は、マジョリティから理解しようと思っても難しい。 多くの制度や働き方もマイノリティにはやさしくない。 そこで、なんでわかってくれないのかと悲しむのか。 それとも、そもそもわかり合えないかもしれない前提で、わかり合おうとすることを楽しんだり、まわりと自分を比較せずに、自分らしく生きていることに価値を置けて楽しめるか。 そこが分岐点な気がします。 こうやって書くと、スケジュールをコントロールする、結果にコミットメントする、自分らしく生きる、すべてプロフェッショナルの要件な気がします。 兼業や副業は、自分をよりプロフェッショナルにしてくれるのかもと、書いていておもいました。 興味がある方には、一歩踏み出すことを、おススメしたいです。
この職業について未経験の人に説明するとしたら、どんなキャッチコピーをつけますか?
経営者でも社員でもないのに、会社の命運に影響を与えてしまう、恐ろしく、また、だからこそ、とても責任ある仕事