よく、ロジカルシンキングは、もうコモディティだ、ロジカルシンキングは誰がやっても同じで同じ答えしか出ない、と言われます。
しかし、世の中で、ロジカルシンキングができている人はどれだけいるのでしょうか。
本当に、ロジカルシンキングは、誰がやっても同じ答えなのでしょうか。
ロジカルシンキングで導かれる答えは、人によって違います。
ロジカルシンキングは、パソコンのOSのようなものです。
みんなが使えますが、同じOSを使ったところで、...
アウトプットとして出てくる資料は人それぞれで異なります。
資料のインプットとして使う情報は、人それぞれですから、同じプロセスをしても、出てくる資料のアウトプットは人それぞれです。
ただ、パソコンのOSが使えないと、それらの資料をつくるのに非効率で苦労したであろうことはだけはみんなに共通。
ロジカルシンキングは、プロセスの技術に過ぎません。
同じプロセスの技術を使っても、インプットが違えば、アウトプットは変わります。
なので、ロジカルシンキングは、誰がやっても同じアウトプットになるというのは、間違いです。
そして、ロジカルシンキングという効率的な技術を使わないのは、わざわざ生産性を放棄する以外のなにものでもありません。
では、ロジカルシンキングはコモディティでしょうか。
コモディティが誰もができなくてはいけないもの、を指すのであれば、そのとおりです。
誰もができなくてはいけないものなので、決して、できなくてよいものではありません。
とっととできるようになり、人と話したり、ニュースを見たり、本を読んだり、自分ならではの多様なインプットを持つことに力を注ぐべきです。
ロジカルシンキングを軽んじて、非効率に仕事をしていると、インプットに、そして、その影響を受けてアウトプットにも力を注げず、満足の成果に辿り着きません。
ロジカルシンキングは、仕事を効率的にしてくれます。
ロジカルシンキングは、それ自体では差別化をもたらしませんが、差別化に力をとっとと注ぐためにも必要です。
経営コンサルタントは、膨大なインプットと、クライアントの経営イシューの解決のために、速やかなアウトプットが必要です。
このため、ロジカルシンキングで効率的に仕事をしていくことは、不可欠です。
照屋華子さんと岡田恵子さんの『ロジカルシンキング』は、多くの外資系経営コンサルティングファームの経営コンサルタントがお世話になった、経営コンサルタントへの就職や転職を考えている方、そして、新人の経営コンサルタントにとっての必読書だと思います。