我が子を褒められる時
映像を制作するというのは、どんな形であれ大変です。
時間もかかるし、手間もかかる。なので、自分の制作したコンテンツが完成した時には、それを我が子のように思うことがあります。
その我が子が、視聴者やクライアントに褒められた時には、やっぱり「ここまで育ててきて良かった!」とすごく嬉しい気持ちになります。
その嬉しさや達成感を感じるために、大変だと分かっている映像制作を繰り返しているような気がします。
常に自分自身との戦い
登山家。キツイのは分かってるが、登頂した時の景色の素晴らしさをもう一度味わいたくて、山を登り続けている気がします(笑)
映像クリエイターとは、テレビ番組やCM、映画、アニメーション、ゲーム、ミュージックビデオ、プロモーション動画、YouTubeなど、さまざまな映像メディアを用いて視聴者にメッセージを届ける人のことだ。
そのため、映像関連のプロデューサー、動画クリエイター、CGクリエイター、映像ディレクター、動画制作・編集者、YouTuberなどの仕事も、広義の映像クリエイターだと言える。
企画の方向性を定めた後、シナリオを作成し、取材、撮影、動画編集、放送まで一連の流れを担う。
ある映像ディレクターの話では、「取材は準備が9割」だそう。撮影・編集工程で多くの関係者とコラボレーションするため、企画(テーマ設定)からカット割り、クライアントワークの場合は細かな方向性の調整まで、事前準備に膨大な時間を割くのが一般的だ。
それゆえ多忙に悩まされる映像クリエイターは多いという。
インターネット、SNSの普及によって映像作品の需要は急増し、制作媒体や手法も多様になっている。
現役の映像クリエイターが使うソフトの例として、下記が挙げられる。毎日ソフトに触り、わからないことを随時調べる癖をつけることが、映像編集ツールの使い方を身につけるために必要だ。
・Adobeシリーズ(premiere Pro、Photoshop、Illustrator、After Effect、Character Animatorなど)
・Final Cut Pro
・EDIUS
・Keynote(簡単なアニメーション動画も作ることができる)
・PowerPoint、Word、Excel
など。
昨今、映像媒体を使った情報発信を行う企業は業界を問わず増えている。そのため映像クリエイターはさまざまな職場に存在する。
大きく分けると、次の4つだ。
テレビ局
映像制作会社
Webメディア企業
一般企業(広報部門など)
代表的な勤務場所としてテレビ局が挙げられる。入社前にクリエイティブテストを行うテレビ局は減りつつあるが、局によって採用傾向は異なるため、事前調査をして特徴をつかんでおくのが必須だ。
また、映像制作会社も映像クリエイターが多く働いている場所だ。学歴は問わない場合が多いものの、専門学校や美術系大学、専門のスクールで映像の撮影・編集に必要な機材の使い方、CG(コンピューターグラフィックス)、VFXなど技術系のスキルを学んでおくと重宝される。
近年はWebメディアでも映像クリエイターが多数働いている。「若い人ほど、テレビ業界からWebメディアに転職する傾向がある」とテレビ局出身の映像クリエイターは語る。これから新しく作る動画チームの、立ち上げメンバーになるという手もあるだろう。
メディアでない企業に属する、広報関連の映像クリエイターも存在する。実績を積み、テレビ局、Webメディアなどに転職するのも一つの道だ。
YouTuberを筆頭に、映像クリエイターは個人事業主として働くこともできる仕事だ。独学で映像制作を学び仕事を請ける人と、企業で実務経験を積んだ後に独立してフリーランスになる人がいる。動画編集者にもフリーランスの映像クリエイターはたくさんいるだろう。
正解が存在しない映像作品を作るにあたって、常に思考し続け、振り返る力が必要だ。
Webメディアで働く映像クリエイターは「何かをしながら、ずっと企画や映像演出について考えている」と語る。産みの苦しみがある一方、「毎日やることが違うから飽きない」との声もある。
一部のYouTuberなどを除いて、映像作品はチームで制作する。映像クリエイター、フォトグラファー、ディレクター、クライアントの誰が抜けても作品を作ることはできない。そのためグループでテーマを共有し、目線をその都度合わせていくことが求められる。
また他人からのフィードバックを素直に受け入れ、自分の中で咀嚼する姿勢で仕事に挑むことは、映像クリエイターとして成長し続けるためにも必須だ。
映像クリエイター・動画制作の経験談の中から、一部を抜粋して紹介しています。
仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?
映像を制作するというのは、どんな形であれ大変です。
時間もかかるし、手間もかかる。なので、自分の制作したコンテンツが完成した時には、それを我が子のように思うことがあります。
その我が子が、視聴者やクライアントに褒められた時には、やっぱり「ここまで育ててきて良かった!」とすごく嬉しい気持ちになります。
その嬉しさや達成感を感じるために、大変だと分かっている映像制作を繰り返しているような気がします。
この仕事をやっていて、眠れないほどしんどい瞬間はどんな時ですか?
この仕事をやっている中で「しんどい」と感じたことは一度もありません。
もちろん編集業務などで眠れないことは何度もありますが その中で「しんどさ」を感じたことは無いです。
おそらく他のクリエイターも同様だと思います。
自分の伝えたいことを世に発信して その発信した内容にリアクションを貰う、それが楽しい。いち早く世間に自分の映像を届けたい思って作業しているので 眠れないとしても 「しんどさ」は無いと思います(人によるかもしれませんが....
..) 逆に 自分の伝えたいことが無くなった時点で僕は「しんどさ」を感じるのかなと思います。 今のところ自分が世間に発信したいことが無くなったことは無いですし これからも しんどいことは生まれることは無いはずです。 映像は1つの "アート" であり 映像クリエイター(YouTuber)は "アーティスト"。世に自分の作品を出して反応を頂く。とても面白い職業です。
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
こちらのコメントを頂いたのは 以前所属していたお世話になった事務所 UUUM の最高顧問を行っている HIKAKINさん から頂いた言葉です。
「僕は自分の実現したい夢や仕事に使うものは 妥協せずに一番いいものを買ってる。」
という言葉を聞き そこから "自分が叶えたい夢、仕事に使うものは最高のものを使う" という考えになりました。
HIKAKINさんは実際にそれで結果を出していますし その「妥協しない考えあってここまで来れた」と...
その言葉を聞いて 感銘を受けて今でも教訓として残っています。 より良いものを作っていくためには良い道具を使う。大事なことだと思います。
転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。
映画、TV、ネット番組と色々とフォーマットはありますが、
基本的なスタッフィングや制作工程は変わりません。
「世界一簡単なハリウッド映画の作り方」では、映画を作るためにどのようなスタッフや工程が必要かを詳しく説明してくれています。
この本で映像制作の大まかな流れを理解し、自分の携わる動画コンテンツによって差し引きしていけば良いと思うので、まずはこの本を読むことをオススメします。
この仕事に向いている人、向いていない人の資質とは何だと思いますか?
ドラマ、バラエティ、映画など、または、YouTube、TikTokでも、好んで見るジャンルやついつい見てしまう映像があることが、この仕事において一番大事だと思います。「ついつい見てしまう」「印象に残る」映像を作り、視聴者に行動を促したり、感情を抱かせたりすることが我々の仕事だからです。
映像に普段から慣れ親しんでいれば、「なんでその番組や映画が好きなのか」「どんなところが見続けられるポイントなのか」「何を面白いと思うのか」「自...
分が企画・編集するならどうするのか」など考える(研究する)ことができます。逆をいえば、普段から映像に慣れ親しんでいない人(テレビを全く見ない、YouTubeやTikTokを使ったことがない)人は、まず好きな映像作品や、番組、動画を見つけることから始めるといいかと思います。
この職業ならではの、お気に入りの業務アプリ・ツールは何ですか? 具体名と、理由を教えてください。
よく使っていたソフトは以下の2つです。私は動画編集能力があまり高くなかったので、凝ったアニメーションやデザイン性のあるテロップは外部発注していました。
・Adobe Premiere Pro
https://www.adobe.com/jp/products/premiere.html
・Adobe After Effects
https://www.adobe.com/jp/products/aftereffects.html
...
(アニメーションやテロップは、外部発注で制作してもらわなくても、気に入ったものを購入できるサイトがあるので、そういったものを使用してもいいと思います。) また、映像に使用する音楽は以下のサイトを使用していました。 ・Audiostock https://audiostock.jp/
この仕事を目指した理由や目的は何でしたか?
前職でアナウンサーを経験しており、インタビューを通して新しいことを知ることや、それを伝えることが好きでした。
その経験を活かしつつ、他の分野でも強みを持ちたいという思いがあったので、取材もできて映像をつくる経験も積めることを魅力に感じて入社しました。
また、もともと親会社で働いていた経験もあったので、会社の文化や雰囲気がだいたい分かっていたことや、働いている人たちも良い方々が多いことを知っていたことも入社した大きな理由の1つです。
...
総合商社のハウスエージェンシーだからこその、時にスケールの大きな事業の取材をさせてもらえることや、海外での取材・撮影もさせていただけたので、とても良い経験をさせてもらったと思っています。
この職業について未経験の人に説明するとしたら、どんなキャッチコピーをつけますか?
表現の「方法」を武器に生きる職人