撮影現場で、「準備してきたモノ」を超えた瞬間
「動画制作は撮影までの準備が第一」だと、よく言われます。「基本はこういうストーリーでいきたくて、撮影中こういう流れになったら、こうしよう」というパターンをいくつも持って、撮影に挑みます。そして撮影では「自分がこうなって欲しいな」と考えているパターンに、大筋はまっていければ、まず安心できます。そこに「良い意味で予定調和を外れる」ようなことを、その場その場の雰囲気を読みながら、起こしていく。そういったことを出演者と共に行えると、面白みを感じ...
常に自分自身との戦い
表現の「方法」を武器に生きる職人
映像クリエイターとは、各種の動画コンテンツを企画・作成する仕事。配信先は、TVのようなマスメディアから、Webサイトやスマートフォンアプリ、SNS、動画配信プラットフォームなどに広まっており、制作手法も多様になっている。関連して、映像作成ツールも多数生まれており、使いこなすための知識も必要になる。
仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?
「動画制作は撮影までの準備が第一」だと、よく言われます。「基本はこういうストーリーでいきたくて、撮影中こういう流れになったら、こうしよう」というパターンをいくつも持って、撮影に挑みます。そして撮影では「自分がこうなって欲しいな」と考えているパターンに、大筋はまっていければ、まず安心できます。そこに「良い意味で予定調和を外れる」ようなことを、その場その場の雰囲気を読みながら、起こしていく。そういったことを出演者と共に行えると、面白みを感じ...
この仕事をやっていて、眠れないほどしんどい瞬間はどんな時ですか?
営業などとは異なり、1つの作品を仕上げるまでに自分が満足するまで映像をこねくり回すのもこの仕事。これでいいや、と思えばそこで終われるが、意外とそこは甘えが出ないのもこの仕事をしている人たちの特徴。ただ、睡眠時間だけは削られてその瞬間だけは「しんどい」と心から思います。終わった後の達成感はいうまでもありませんが。
転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。
中央公論社の村上春樹翻訳ライブラリーのものを想定しています。これと合わせてロバート・アルトマンの「ショート・カッツ」を観ると、映像で表現することの奥深さと面白さ、難しさがわかるのではないでしょうか。
映像制作者なのでやはり書籍ではそれほどなく、強いて言えば小説をたくさん読むことは重要だと思います。他人の経験、他人の人生、優れた他人の想像力、時代の空気にこれだけ早く触れられるものはありません。ビジネス書形式のノウハウ物は寡聞にして優れた書...
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
テレビ局時代に、プロデューサーから最初に言われた教えです。例えば「世界の様々な乗り物を紹介する番組を作ろう」と思った時に、どうすれば60分のVTRを作れるでしょうか?「それは何のために作られたの?」というヘンテコな乗り物を紹介するとして、それで5分作れる。後は「みんなが毎日乗るモノ」を題材にすれば興味があるだろうから、世界の地下鉄事情を取り上げよう、それで7分。一番早い乗り物、一番高額な乗り物とか、一番○○な乗り物を取り扱えばそれでも5...
最後に、この職業を一言で表すと?
表現の「方法」を武器に生きる職人
映像制作ツールの進化に伴って、編集〜配信までの作業工数が減ったとはいえ、動画制作には多くの人がかかわります。
撮影はもちろん、編集にも一定の時間を要する上、ニュース映像は締め切りも厳しい場合が多く、チームで一つの物を作っていく面白さと大変さが常に入り混じります。
それだけに、制約のある中でアイデアやデザインを詰め込み、視聴者から大きな反響を得た時は達成感も人一倍あるようです。また、良い成果物を生み出すために、どれだけ事前準備を進められるか? も腕の見せ所という経験談も見受けられます。