データサイエンティストはどこにいる
大企業系、コンサル系、ベンチャー・メガベンチャー系に分けられる。
大企業系では、自社の持っている豊富なデータを活用してインパクトを生むような業務が多い。
データが充実しているほうが統計学的に分析の正確性が増し、事業規模が大きいほうがデータ分析のインパクトも掛け算的に大きくなるので、大企業ではデータサイエンスの役割を発揮しやすい。
コンサル系では、顧客の持っているデータを分析して事業改善の提案などをする。アクセンチュアやブレインパッドなどがこれに相当する。
データと向き合うことよりも、ビジネス全体を分析対象として顧客と対峙することが多いという点では、データアナリスト寄りの業務が多い。
DeNAやリクルートといったベンチャー・メガベンチャー系では、統計学的な手法や機械学習の技術の高さを強みにしているという特徴があり、実装にも少しかかわるようなAIエンジニア寄りの業務になることが多い。
データサイエンティストの就職・転職事情
新卒採用
一般に、大学院修了レベルの知識・技術力を求められる。情報系や経済系出身の学生が多く、専門分野である程度データ分析の経験を積んでいるパターンが多い。Kaggle(データサイエンティスト・AIエンジニアのプラットフォームの一つ)のような場で企業や政府主催のコンペに参加し、コードを書く経験を積んだ学生が増えてきている。
ただ、経験必須というわけではなく、独学できる基礎的な能力があれば就職後に学び始めてキャッチアップできる人もいるという。
中途採用
求められることは新卒と大きく変わらないが、中途の場合は未経験だと厳しい。即戦力として期待されるため、統計学や機械学習の知識があることはもちろん、社内外のデータを使って、実際にデータ分析で事業にインパクトを与えた経験を持っているほうが有利となる。チームワーク力があり、プロジェクトを共同で進められるかどうかも重視される。