データサイエンティスト経験者が語る仕事内容・年収・将来性

13人のロールモデル
66件の経験談

質問データサイエンティストの仕事を一言で表すと

データサイエンティストとは?

データサイエンティストの仕事内容

経営上の課題を解決するために、データを分析して、課題解決の施策の方向性を決定づける示唆を出したり、実際にデータを使って施策をコード化する仕事。



具体的には、データによる需要予測や、潜在的な顧客の発見、マーケティング施策の効果検証を行う。



以前はデータを扱って分析や実装をする仕事を包括的にデータサイエンティストと呼んでいたが、ここ数年で分業化が進んでおり、データ分析よりビジネス的な能力が求められるデータアナリストや、機械学習によるアルゴリズムを作成し実装するAIエンジニアなど、役割が細分化されている。

みんなのジョブディスクリプション(仕事内容)

みんなのジョブディスクリプションをもっと読む(3)

データサイエンティストの将来性

フューチャーワーク指数すべての職業の平均
4.44.3
16人が回答
未来実感
4.54.3
貢献実感
4.34.4
自立実感
4.44.1

データサイエンティストの平均年収

20代
587万円
30代
1100万円
40代
- 万円
JobPicks回答者調べ

データサイエンティストになるには

データサイエンティストはどこにいる

大企業系、コンサル系、ベンチャー・メガベンチャー系に分けられる。



大企業系では、自社の持っている豊富なデータを活用してインパクトを生むような業務が多い。



データが充実しているほうが統計学的に分析の正確性が増し、事業規模が大きいほうがデータ分析のインパクトも掛け算的に大きくなるので、大企業ではデータサイエンスの役割を発揮しやすい。



コンサル系では、顧客の持っているデータを分析して事業改善の提案などをする。アクセンチュアやブレインパッドなどがこれに相当する。



データと向き合うことよりも、ビジネス全体を分析対象として顧客と対峙することが多いという点では、データアナリスト寄りの業務が多い。



DeNAやリクルートといったベンチャー・メガベンチャー系では、統計学的な手法や機械学習の技術の高さを強みにしているという特徴があり、実装にも少しかかわるようなAIエンジニア寄りの業務になることが多い。

データサイエンティストの就職・転職事情

新卒採用

一般に、大学院修了レベルの知識・技術力を求められる。情報系や経済系出身の学生が多く、専門分野である程度データ分析の経験を積んでいるパターンが多い。Kaggle(データサイエンティスト・AIエンジニアのプラットフォームの一つ)のような場で企業や政府主催のコンペに参加し、コードを書く経験を積んだ学生が増えてきている。



ただ、経験必須というわけではなく、独学できる基礎的な能力があれば就職後に学び始めてキャッチアップできる人もいるという。



中途採用

求められることは新卒と大きく変わらないが、中途の場合は未経験だと厳しい。即戦力として期待されるため、統計学や機械学習の知識があることはもちろん、社内外のデータを使って、実際にデータ分析で事業にインパクトを与えた経験を持っているほうが有利となる。チームワーク力があり、プロジェクトを共同で進められるかどうかも重視される。

データサイエンティストで身につくスキル

  • データサイエンス力
  • ビジネス力
  • データエンジニア力

データサイエンティスト協会の「スキルチェックリスト」では、求められる能力として「データサイエンス力」「ビジネス力」「データエンジニア力」の3つを挙げている。中でも情報処理・統計学的なスキルである「データサイエンス力」は仕事を通じて向上していく。



上記3つの力のうち「最低限1つは必要ですが、2つあれば十分だと思います」(電通デジタル・荒川拓さん)。足りない部分は、データアナリストやAIエンジニアと分業することでもカバーできる。

データサイエンティストのキャリアパス(前職・転職先)

  1. 1.
    データアナリスト
    3人(21%)
  2. 2.
    データサイエンティスト
    2人(14%)
  3. 6.
    マーケティングプランナー
    1人(7%)
  4. 1人(7%)
  5. 10.
    その他
    1人(7%)

データサイエンティストの経験談を読む

データサイエンティストの経験談の中から、一部を抜粋して紹介しています。

  • 仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?

    • 大野 康明
      現職者大野 康明
      経験: 11年
      フラー株式会社

      データでの分析結果と現実での曖昧な肌感が結びついたとき

      データという「素材」と、分析という「道具」があったからこそ、現実をより深く理解できた、と思えた時です。


      データというのは、あくまでの現実に起きている事象の一部を切り取った写像であり、全てを説明できるわけではないです。


      その上で、データを分析して見つけた結果の背景を探った時に、その理由が現実での動きに結びついたとき、楽しさを感じます。


      そして、それを知ったからこそ、実際の施策や意思決定が変わり、きちんと結果がでたときには、「データを...

      分析したからこそ、出せた成果」という実感を大いに感じられ、やりがいを感じます。


    やりがいをもっと読む (13)

  • この仕事をやっていて、眠れないほどしんどい瞬間はどんな時ですか?

    • 岡本 壮大
      現職者岡本 壮大
      経験: 6年
      エヌエヌ生命保険株式会社

      ブームになったからこそ、懐疑的に見られる

      データサイエンスはまだ新しい分野でありながら、昨今のAIブームで大きくその名を知られることになりました。

      しかし仮にデータサイエンティストの名前は知っていたとしても、

      実際の仕事の中身をよく理解している人は、まだ世の中に多くはありません。

      このため、例え大きな期待をもって迎えられた立場だとしても、

      最初に周囲の部門を説得し、理解や信頼を得るまでは非常にしんどいプロセスとなります。


      データサイエンスにおいて新しい知見を得るためには、横断...

      的なデータ活用が必須となるケースが多いため プロジェクトの初めに、今までの業務では協働することのなかった多くの部門と並列的に交渉することが多いです。 先に述べたように、データサイエンスに対する実際の理解はまだまだ足りないのが現実です。 横断的な業務においてはデータオーナーである既存のビジネス部門の協力を得る必要がありますが、 その各部門がデータサイエンスを得体の知れないものと捉えていると、コミュニケーションに多大なコストを払うことになります。 特にデータの宝の山である伝統的大企業ほど組織が大きくコミュニケーションが複雑になるため、 必然的に、データが実際に揃い触り始めるまでのプロセスに多大な努力と時間をかけることになります。 そのような状況下でデータ活用の有用性を訴えるためにも、分かりやすく伝える力は必須であると考えています。


    苦労をもっと読む (13)

  • 同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?

    • 山本 隼汰
      経験者山本 隼汰
      経験: 2年
      株式会社トドケール

      問題に固執しない

      私が昔一緒に働いていた同僚に言われた言葉です。私たちの仕事は、問題を解決したり、問題を発見し提案したりすることが求められます。一方で、何が問題なのかわかっていないケースも多々あり、そのような場合、不要な偏見や固執によって思わぬ工数や手間がかかることや、成果に結びつきにくいことがあります。そのような時に、私はいつもこの言葉を思い出し、『今この問題は取り組むべき問題なのか』を自分に問いかけるようにしています。


    この職業のプロになるにはをもっと読む (13)

  • 転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。

    • 小林 広明
      現職者小林 広明
      経験: 6年
      株式会社エクサウィザーズ

      『 Computer age statistical inference: Algorithms, evidence, and data science. 』Efron, B. and Hastie, T.

      他の方はビジネス寄りの本を紹介されているようなので、理論寄りの本を紹介します。最初の本というにはハードルが高いものを選んでいます。正直に告白すれば、私も全てを精読したと言える状態ではありません。

      しかし、本格的に志すなら、このレベル以上の書籍・論文とも付き合ってほしいと自戒も込めて書きます。そのような中上級者への入門として捉えていただければと思います。


      洋書を挙げましたが、『大規模計算時代の統計推論―原理と発展―』というタイトルで翻訳...

      されています。「本書は,統計学が過去60年間にどのように進化してきたか検証し,広範囲に俯瞰する」とは共立出版の翻訳書 HP からの引用ですが、これが驚くべきことに大言壮語になっていません。 最初に統計的データ処理を「アルゴリズム(具体的にどんな計算を行っているか)」と「推論(なぜその計算を行うのか)」の2つの側面に分けて考えるということが宣言されます。 その後に頻度主義とベイズ主義の比較などが行われ、個別のトピックに移り、ニューラルネットワークやブースティングなど現在よく用いられるようになった手法も取り上げられています。 データサイエンスに従事すれば学ぶことは尽きないですが、本書を通じて統計学において過去に何が行われていたかを知ることは、新たな知識と格闘する際の哲学的な支柱となると信じます。


    未経験者へのおすすめ本をもっと読む (13)

  • この仕事に向いている人、向いていない人の資質とは何だと思いますか?

    • 土屋 潤一郎
      現職者土屋 潤一郎
      経験: 5年
      株式会社アトラエ

      人間を信用しすぎない人

      人間を信用しすぎる人は,この仕事(というより,この分野)に向いていないかもしれません.


      私達がデータの力や技術で救いたいのは畢竟人間です.

      しかし,人間は(人間に楽をさせるというのも私達の目的の一つではありますが)ともすれば楽をしたがるし,何か道具があったらすぐ悪い使い方を思いつくし,あるいは善意が悪い結果を招くこともあります.

      これはモノづくりを担う人が普遍的に意識すべきことなのかもしれません.

      データサイエンティストも,時として人...

      の剥き出しの本音を見つめたり,人間の悪い側面を想定して仕事をしなければならないことがあります. 人間という存在を信用している人にとっては,少しつらい仕事なのではないかな,と思います.


    向いている人・向いていない人をもっと読む (1)

  • この職業について未経験の人に説明するとしたら、どんなキャッチコピーをつけますか?

    この職業を一言で表すと?をもっと読む (13)

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