シン・ビジネスマン
投資から事業運営・経営までの幅広い領域で仕事ができる職業。
国を創り未来を創る仕事
総合商社や専門商社で、多岐にわたる商材や事業の「売り手」と「買い手」をつなげる仕事。扱うテーマは、食品や石油のような有形資源から、事業譲渡のような無形のものまでと本当に幅広く、交渉相手も国家から企業まで案件によって様変わりする。人と人のつながりを生み出して新規ビジネスをプロデュースすることもある。
仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?
自分が所属していたのはエネルギー事業の管理部門で、天然ガス事業や石油事業の予決算業務、投資案件などリスクマネーが増えるプロジェクトの会計/税務/財務的な観点での検討や稟議サポート、その他税務調査対応(移転価格、PE対応も)やリスクマネジメント(内部統制や与信など含む)業務が主でした。
これら管理部門の1つ1つのタスクは専門的で地味な領域ではあるものの、関わる案件の規模が数千億円単位での投資だったり、将来日本のエネルギー需給を支えうる意...
この仕事をやっていて、眠れないほどしんどい瞬間はどんな時ですか?
総合商社の現場に限らず、ビジネスの最前線ではまず、個人として経験がない、組織として前例がないといった事例に遭遇する場面が少なくない。それらは1キロ先からアラートを出しながらやってくるものではなく、ある日突然やってくるものが殆どである上、期限内にそれら課題に対する答えや結果を示さなくてはならない。
“不測の事態に備え普段から準備をし、遭遇した場合は複数の仮説を立てて、様々なアプローチを準備し、実行に移しましょう”と巷のセミナーやビジネス本...
転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。
商社の人間が理系技術者・研究者と同等の技術知識を持つ事は難しいですが、「技術者・研究者と同じ言語で会話する」ことで、未だ見ぬ技術×ビジネスの掛け算の試行錯誤をすることができ、新しい事業を創出する可能性を高められると感じております。
その観点で、商社で宇宙事業を推進するのであれば、宇宙ビジネスの理解より前に、衛星とは、ロケットとは、地上局とは等々の技術的背景を理解することが大切だと考えます。勿論、餅は餅屋で、技術の詳細は技術者・研究者の皆...
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
当時、若かった私は一つ一つの業務の本質が分からず、一つ一つ必要なのかが把握できないと動けない人間でした。ただ、その過程でスピードが遅くなりがちになっており、仕事に追われている感覚になりまして、非常につらかったときに夜中のすしざんまいで先輩に言われた一言です。
「本質を見抜いていくことも大事だが、目の前のことをとにかく一生懸命やることも仕事のうちの一つ。もし分からなかったとしても、しっかりこなしながら、あとで理由を把握しに行くことも可能。...
所属する部門によって、扱う商材は変わるとはいえ、基本的に商社パーソンの役割は「売り買いできるもの全ての仲介」となります。そのため、行う仕事も幅広く、提案活動から売上(利益)数字の試算、社内外の関係者との調整、プロジェクトマネジメントなど多岐にわたります。
時には前例のない取引を成立させるため、社内の先輩たちもやったことのない仕事に取り組むこともあり、「商売の基本が学べる」という声を多く聞きます。巨額のビジネスを手掛けるケースが多いため、ビジネスのイロハがいち早く習得できる仕事だと言えるでしょう。