医師の仕事内容
医師の仕事内容は、患者への診察と治療を行う臨床医と、医大・専門施設で研究を行う研究医に分かれており、2つを両立する医師もいる。
一般的に臨床医の仕事は、診療所または病院での検査・問診によって、患者の容態・病気を把握し、それに応じた投薬や手術を行うこと。
こうした仕事は、医師法によって医師のみに許されている仕事だけに重要度が高く、最新の技術と知識を学び続ける姿勢に加えて、倫理観も求められる。
また、十人十色の体調、心理に寄り添った治療が必要になるため、傾聴力や高度なコミュニケーションスキルも求められる。これらの能力は「生涯を賭けて学び続けるしかない」と語る医師もいる。
近年はチーム医療の重要性も高まっており、知識だけでない総合的な人間力が問われる仕事だ。
勤務形態として「激務」というイメージがあるのは、特に大学病院や都市病院などの医療施設に勤務する勤務医の場合、昼夜を問わない対応が求められることが多いため。
勤務時間外に当番制で働く「当直」が一般化しており、医学部を卒業した後の研修医期は、業務時間外に自身の論文制作や先輩の学会発表の手伝いなどをすることもあるという。
「長く続けるには体力の維持も必須」とのことで、医療技術や知識のアップデート以上に、日々の生活で健康に気を配る工夫が求められる。
ただ、2024年1月から適用される「2024年問題」によって時間外労働の上限規制が設けられるなど、医者の労働時間は徐々に見直されつつある。激務を解消するため、「メディカルクラーク」という事務作業のスペシャリストを雇う病院もあるので、職場によって働き方に差が出る時代になりつつある。