ジェネラリストを目指すべきか、スペシャリストとして生きていくべきか——。
キャリアに多様性が生まれつつある昨今だが、自分の適性を知り、それを生かすのは簡単ではない。
事実、ポジウィル株式会社が実施した意識調査によれば、「就職活動について、今悩んでいること」という質問に対し、「自分に向いている業界・企業が分からない」という回答がトップにランクインしている。
選択肢が多様になることは、選択肢に迷う人が増えるということでもある。自分の生かしどころを知らない若者は、どのようなアクションを取ればいいだろうか。
コンサルタントとして、数多くの求職者のキャリアを支援してきたミライフの森数美保(もりかず みほ)さんは、自身の転職経験も踏まえ「価値を発揮するには、好き・得意・価値観の3つの観点が重要」だと話す。
市場価値を最大化するには、自分の生かしどころを知り、それが生きる環境を探すことが大切なのだそう。
本記事では、「仕事を楽しむ」ためのエッセンスを発信する森数さんのキャリアを振り返りながら、若者が自分の“ハマりどころ”を見つけるための方法を明らかにしていく。
—— 森数さんは、noteやSNSでも日々キャリア関連情報を発信しています。これまでずっと「仕事は楽しいものだ」と感じてきたのですか?
そもそも、「仕事は楽しいものだ」とは思っていません。「追求しがいがあって面白い」ものだと思っています。
たとえ楽しくないことが9割でも、残り1割が光り輝いているから踏ん張りがきく、というのが私の考えです。
そんな私でも、社会人1年目は、「仕事は面白いものだ」と感じたことは一日もありませんでした。むしろ「仕事ってこんなにもしんどいんや」と、苦しい思いを抱えながら働いていたくらいです。
—— どうして社会人1年目は仕事を「しんどいもの」だと感じていたのですか?
そもそもジェイ エイ シー リクルートメントに新卒入社した理由は、就職セミナーで聞いた「人材業界の仕事は、企業・求職者の2者から感謝されないと利益が生まれない3-winのビジネスモデルです」という言葉に感動したからです。
実際に入社してみて、セミナーで聞いた言葉にうそはなかったと思います。ただ、新卒で配属された新規開拓の営業が、致命的に向いていませんでした。
当時は今ほど転職が当たり前ではなく、人材紹介というモデルもあまり浸透していなかった時代です。
ビルの上から下まで飛び込み営業をすることもあり、でもまったく相手にしてもらえないというのが日常茶飯事でした。
新規開拓にストレスを感じるタイプでもあったので、価値を発揮できている感覚がほとんどなく、人材業界に入社した自分の選択を後悔したこともありましたね。
—— どのようなきっかけがあり、「仕事が面白い」と感じるようになったのですか?
入社して2年目に、法人営業からキャリアコンサルタントにジョブチェンジしたのがきっかけでした。
キャリアコンサルタントの役割は、求職者に真正面から向き合い、彼・彼女らが目指すゴールを明確にして、そこにたどり着けるようサポートすること。これは、私にとって得意な仕事だったのです。
得意なことだったので、一生懸命にやればやるだけ成果が出ました。すると、価値を発揮できている感覚も日に日に増していきます。ストレスなく得意を生かせたことで、仕事がどんどん好きになりました。