「女性活躍」「ジェンダーギャップ」の話題でよく議論されるのが、働く女性の管理職比率。
今年の国際女性デーに合わせて掲載された下のNewsPicks記事でも、女性管理職の少なさがなぜ問題になるのかを、改めてさまざまな観点で解説している。
この記事では、組織における女性登用の課題に加えて、「女性側の意識」についても言及している。昇進の「見えない天井」は、働く女性側が自らつくり出している面もあるのでは?という観点だ。
例えば、ソニー生命が行った下の調査によると、「今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたいと思っている人」は34.2%。
年代別では20代、30代は40%前後だが、多くの男性が管理職となる40代でキャリアを積むことに前向きな女性は33.8%まで落ち込んでいる。
ただし、この調査結果について、フリーランスジャーナリストで女性初の『AERA』編集長を経験した浜田敬子さんは、次のように論考している。
このデータからも分かりますが、20代では約半数弱がキャリアを積むことに積極的です。しかし、そのモチベーションが年齢とともに下がってしまう。
それを会社側は「女性の誰もがキャリアを望んでいるわけではない」と捉えがちですが、そもそもそこに構造的な問題はないのでしょうか。
(中略)女性に若いうちから「一皮剝ける経験」や「少し難易度の高い仕事」をさせているか。少しずつの差が、結果として女性側の「会社の全体像を把握する経験不足」にもつながり、それがまた、自信を失わせているんです。
もちろん、女性の側も意識を変えていかなくてはいけません。「自信がない」と尻込みせずに、8割程度ならやれると思ったら、自分から手を上げてみる。
自信は、経験を重ねればついてきます。実力より少し高いレベルの仕事にチャレンジすることで、成長する喜びを感じてほしいです。
つまり、成長の機会が提供される「場」と、自身の意思が噛み合えば、性別に関係なくリーダー・マネジャーが増えていくのではないかという指摘だ。
このうち、場については自分次第でコントロールしづらいのも事実だが、今は転職して変えることも容易にできる。
そこで本稿は、転職や起業によって自ら機会を求めたことで、「結果的に(つまり「昇進意欲の高いバリキャリ」ではなかったのに)」経営リーダー・マネジャーとして活躍している20、30代女性のロールモデル4人を紹介。
どんな経験を積むことで、キャリアの可能性を広げてきたのかを見ていこう(注:ロールモデルの所属・肩書は、全て記事掲載時点の情報)。