【最新動向】未来の自分をつくる「就活の知恵」6選

【最新動向】未来の自分をつくる「就活の知恵」6選

    コロナ禍で進んだ就活のオンライン化、採用直結インターンシップの普及、大企業も導入し始めたジョブ型(職務別)雇用etc.。


    今、25歳以下の世代を表す「Z世代」の就職に、大きな変化が訪れている。


    これまでは、学業との両立を理由に経団連が掲げていた「採用選考に関する指針」を基準に、建前上は大学3年の3月以降が就活の開始時期とされていた。


    建前と書いたのは、一部の企業による人材獲得競争により、実際はもっと早い時期に就活を始める学生がいたからだ。


    これが、上に挙げたような変化によって裾野が拡大。インターン経験も含めて「就活スタート」と考えるなら、大学1〜2年から動き出す学生も増えた。


    その背景には、外部環境の変化と合わせて、Z世代ならではのキャリア観があるようだ。これから臨む就活で流れに乗り遅れないように、大局感をつかんでおこう。

    目次

    1. 図解で学ぶ、就活の5大変化


    リクルート「就職白書2021」によると、21年卒の学生が就職先を確定する際の決め手にした項目第1位は、「自らの成長が期待できる」(49.8%)という理由だった。


    2位は「会社や業界の安定性」(34.9%)、3位が「会社や業界の成長性」(21.8%)。この結果からも、今は市場価値を高めることこそが安定を手に入れる唯一の道と考える学生が多いとうかがえる。


    そのためにファーストキャリアをどう踏み出すか、真剣に考える人が増えたことで、就活は早期化。「新・安定志向」とも呼べる価値観の変化が、大きな影響を与えている。

    【最新動向】未来の自分をつくる「就活の知恵」6選_01

    これにより、ほとんどの学生が新卒一括採用の枠組みの中で動いていた就活も、一気に多様化。「自分ならではのキャリア」を歩むために、就活からオリジナリティが求められるようになった。


    最高のファーストキャリアを探す学生にとって、冒頭で述べたような外的環境の変化は、むしろ追い風と言えるだろう。


    オンライン採用は就活の地域格差を減らし、日立製作所やソニーのような大企業も導入し始めたジョブ型雇用は配属ガチャの不安を減らす一助になっている。


    下の記事では、こうした変化の詳細を、インフォグラフィックスで紹介している。自分にどんな影響があるのか、続々と登場する“就活テック”はどう使いこなせばいいのか、動き出す前に確かめておこう。

    2. 他大学の「就活同期」はどう動いてる?


    では、これから共に就活を始める同年代の学生たちは、どんな考えで就職先選びをしているのか。


    半径5メートルの法則(人の意思決定は周囲の人間関係に影響を受けるという意味)から脱して、就活の動向を正しく把握する意味でも、他大学の学生たちの動きを知るのは貴重なインプットになる。


    そこで下の記事では、およそ70万人分のデータを持つ就活支援サービス「dodaキャンパス」協力のもと、関東・関西地域で上位校と呼ばれる大学に通う学生たちが希望する業種・職種をランキング形式で分析している。

    記事内で紹介するランキングを少し見てみよう。


    下の表は、関東圏の有名大学の代表格である東京大学と早稲田大学・慶應義塾大学の学生が就職で希望する職種TOP5だ。

    【最新動向】未来の自分をつくる「就活の知恵」6選_02

    東大や早慶といった偏差値「上位校」集団を見ても、人気職種に違いがあることがよく分かる。


    東大では「事務・アシスタント」や「技術職(SE・エンジニア)」が少ない一方で、コンサルなどの「専門職」や「公務員」が多くなっている。同じ関東の上位校でありながら、大学の性格が表れており、半径5メートルの法則が多少なりとも影響していると読み取れる。


    一方、この法則が足かせとなり、思わぬチャンスを見逃してしまうケースがあることも分かった。


    全国の美術大学在学者の希望業種を集計した結果を見ると、上位はインターネット・広告・メディア業界やメーカーとなっている。


    しかし、今はDX(デジタルトランスフォーメーション)の影響でコンサルティング業界でもデザインの重要性が叫ばれ、デザイナー人材が渇望されている。にもかかわらず、美大在学者でコンサルへの就職を希望する人の割合はほぼゼロ。需給ギャップが生まれているのだ。


    自分自身も「学歴フィルター」を外して就職先を選ぶために、上の記事に目を通してみよう。


    3. あの話は信じていいの?就活「噂の真相」


    思い込みという点では、どこからともなく流れてくる就活の噂に影響を受けてしまうこともあるだろう。


    例えば、ファーストキャリアに「営業」を選ぶと後々つぶしが効くという噂だ。


    実際、多くの就活生は、汎用性が高く幅広いビジネススキルが身に付けられることから、「とりあえず営業」と考える傾向がある。


    だが、人事コンサルWe Are The People代表の安田雅彦さんは、「営業職を経験するのが大事なのではなく、それを通してどんなスキルを身に付けられるかが重要」だと言い、必ずしもこの噂は正しくないと指摘する。


    ひと口に営業と言っても、顧客や商品、売り方によって全く違うスキルが求められる。就職では、営業という職種の解像度を高めてから応募先を選ぶのが大切だ。

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    就職支援サービス「ワンキャリア」のエヴァンジェリスト寺口浩大さんも、こうした詳細を把握してから就職先を選ばないと、将来痛い目にあう可能性があると指摘する。


    「toC(個人向け)で営業をしていた人が、次にいきなりtoB(法人向け)のマーケティング職に移れるかは分からないですし、化粧品の営業をやっていた人が次に重機のマーケティングに移れるかも分からない。営業という言葉に関しては、まず職種の解像度を高めることが重要で、解像度が低いと一概につぶしが利くとは言えません」


    下の記事では、ほかに「新卒チケットは大企業に使うべき」「中途社員は出世できない」といった就活の噂について、安田さんと寺口さんの2人が真偽を解説している。


    余計な思い込みを払拭して、キャリアの可能性を広げよう。

    4. 影響大!?「親ブロック」のうまいかわし方


    真偽の不確かな就活の噂に加えて、あなたの判断を惑わす一因になりやすいのが「親の意見」。上で触れた半径5メートルの法則で考えても、想像以上の影響力を持っている。


    親世代が信じていた「安定」はもうない、自分が就職するのに親の意見に左右されるなんてナンセンスだ......と頭では分かっていても、我が子により良い人生を歩んでほしいと願う親の意見を無下に扱うのはうしろめたい。


    下の記事では、そんなシチュエーションになってしまった時に使える「論理的に説得する方法」を、引き続き安田さんと寺口さんが語っている。

    噂や親ブロックに惑わされず、納得のいく就職先を選ぶためのアドバイスも満載だ。


    5. 市場価値を高める「スキルと経験」大調査


    就職先に成長できる環境を求め、将来の安定を望むなら、いずれは年収面でも良い額をもらえるようになりたい——。これは多くの学生の偽らざる本音だろう。


    しかし、会社員の給料平均は日本経済の停滞により伸び悩み、成長業種と斜陽業種の賃金差は開いている。今後は、ジョブ型雇用の導入などにより、同じ企業に勤める人の間でも給料格差は広がっていくと見られている。


    では、どんな経験を積めば高給取りになれるのか? 給料が高い人とそうではない人の差は、どこで生まれるのか?


    下の記事では、パーソルキャリア「サラリーズ」の協力を得て、同社が蓄積した100万人以上の職務経歴書から「年収800万円以上の人がたどってきたキャリアパターン」を明らかにしている。

    コンサルや商社など、元から平均年収の高い業種もあるが、重要なのはどんなスキルを身に付け、どんな経験をしてきた人が年収アップしやすいかだ。


    これを、【戦略】【策定】【部下】【推進】など、年収800万円以上の人が持つ「ワークタグ」を通じて分析すると、高給と言われる業種に就職しても、その後の市場価値に差が出ることが分かった。

    【最新動向】未来の自分をつくる「就活の知恵」6選_05

    「サラリーズ」事業責任者の正能茉優さんは、このほかにも「さまざまなタグの掛け算で、思わぬ価値を生むことがある」と話す。


    どのようなタグの組み合わせが、労働市場で評価されるのか。就職する前にチェックしておこう。


    6. 改めて知りたいキレイゴトなしの就活論


    さまざまな知恵を得た後、改めて自分に問いたいのは、そもそも何のために就職するのか?という大前提だ。


    何を今さらと思う人もいるかもしれない。ただ、就活ではほぼ間違いなく「自分らしく働き続けるには何が必要なのか?」という問いに突き当たる。


    実務経験がない状態で、自分らしいキャリアを考えるのは難しい。だからこそ、諸先輩たちが本音で語る経験談をたくさん聞きながら、働く未来を想像する。これが今できる最善の選択だ。


    下の記事では、ポーラの及川美紀さん、ザ・ボディショップジャパンの倉田浩美さん、台湾カフェ春水堂を運営するオアシスティーラウンジ木川瑞季さんの経営者3人が、自身の若手時代を振り返りながらキャリア論を展開している。

    今でこそ社長業を務める3人も、就職〜社会人生活のスタートは波乱万丈。


    例えば倉田さんは、新卒時の就活で出遅れてしまったため、大学卒業の1カ月後に決まった内定先で、お茶くみなどの雑用から始めることに。そこから一念発起して留学し、改めて就職をし直してコンサルタントになったという。


    皆がさまざまな想定外を経験しながら、「自分らしさと仕事がつながった瞬間」を手にできたのは、どんなタイミングだったのか。望む将来を見いだす「マジック・クエスチョン」とは何か。


    いざ就活のアクションを起こす前に、ぜひ読んでほしい。

    【保存版】就活スターターガイド:仕事選びから面接術まで全てわかる_bn

    文:伊藤健吾、編集:佐藤留美、デザイン:國弘朋佳