JobPicks Voice
「みんなでつくる仕事図鑑」JobPicksは、さまざまな職業のロールモデルが投稿してくれたリアルな経験談を多数掲載している。本連載では、その投稿内容を参考に、仕事や就職・転職の悩みを解消するヒントを探っていく。今回は、近年の人材輩出企業として知られる楽天の「企業文化」研究だ。
JobPicks Voice
「みんなでつくる仕事図鑑」JobPicksは、さまざまな職業のロールモデルが投稿してくれたリアルな経験談を多数掲載している。本連載では、その投稿内容を参考に、仕事や就職・転職の悩みを解消するヒントを探っていく。今回は、近年の人材輩出企業として知られる楽天の「企業文化」研究だ。
海外では、のちに大きな成功を収めるスタートアップの成長過程を支えた社員が、転職後に続々と新ビジネスを創出する現象を「◯◯マフィア」と呼ぶことがある。
この視点で過去十数年の日本を見ると、楽天は「楽天マフィア」と呼ぶにふさわしい卒業生たちを輩出してきた。
インターネットの黎明期だった1997年にECサイトの「楽天市場」を始め、楽天ポイントを軸にした“楽天経済圏”をつくり上げた楽天グループは、2021年時点で国内外40社近くの連結子会社を持つコングロマリット(多業種間にまたがる巨大企業)に成長している。
その過程を経験した元社員には、グリー会長兼社長の田中良和さんや、ビズリーチ創業者で現ビジョナル社長の南壮一郎さん、メルカリCEOの山田進太郎さん(※正社員ではなく学生インターンで楽天オークションの立ち上げを経験)など錚々たる面々が並ぶ。
昨年2月、NewsPicksとスタートアップ情報プラットフォームのINITIALが共同調査した「シリーズB以上のスタートアップCEOの前職ランキング」でも、楽天は学生起業を除けばリクルートに並ぶトップタイに入っていた。
では、増え続ける「楽天マフィア」を育てた、楽天の企業文化とはどんなものか。
経営人材の育成支援を行うエッグフォワードの徳谷智史さんは、上の記事で、人材輩出企業の特徴を「新規事業に携わる機会が多いことと、ゼロから市場開拓をしてきた経営者がいること」と説明している。
どちらも、楽天に当てはまる特徴だ。
同記事には、創業者で会長兼社長の三木谷浩史さんに近しい立場で働いたことのある人の証言として、「三木谷曲線」と呼ばれる考え方についても言及がある。
これは、自分の担当業務を100%やり切ったつもりでも、人が驚くような出来かどうかで見たら、95%までしか到達していないという考え方だ。本当に事業の成否を分けるのは、残り5%の努力や工夫——。特に役員や事業責任者は、この5%が何なのかを考え抜き、通常レベルから感動のレベルまで、急上昇カーブを描いて到達するように強く求められる。
—— 【保存版】540社のCEO前職調査で判明「新・人材輩出企業」
こうした楽天の文化は、社員にどんな仕事習慣をもたらすのか。
JobPicksロールモデルの中から、楽天の現役社員と元社員の経験談をピックアップしながら、その一端を覗いてみた(注:ロールモデルの所属・肩書は、全て本人が投稿した時点の情報)。
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