【直撃】ど素人がGAFA人材に、エンジニア養成機関「42」の知られざる中身

【直撃】ど素人がGAFA人材に、エンジニア養成機関「42」の知られざる中身

「まったくコードを書いたことがない素人が、数年後にGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に入社するケースもある」


年齢、学歴、性別などにかかわらず参加可能なエンジニア養成機関「42」(フォーティー・ツー)が日本に上陸し、話題を呼んでいる。さらに、「学費完全無料」というから驚きだ。



「講師不在」「24時間利用可能」など、何かと注目が集まる同機関だが、なによりも関心が寄せられているのが、合格基準が明かされていない4週間にわたる入学試験「Piscine(ピシン)」である。



Piscineはフランス語で「スイミングプール」を意味しており、「泳ぎ切れるかを試す」という運営側の思いが込められている。



「何もわからない」「とてもストレスを感じる」。そんな声が続出するPiscineの内容とは。そして、42とはいかなる教育機関なのか。知られざる実態を、現役受講生の岩佐由喜さんに聞いた。

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「42 Tokyo」生徒 岩佐由喜さん

目次

泣きだすほどのプレッシャー



—— 「42」の入学試験「Piscine」では、どのような課題が与えられるのでしょうか?


岩佐:そもそも、Piscineを受験するためには、Webテストに合格する必要があります。記憶力を測るテストと、論理的思考力を測るテストがあり、その双方に合格するとPiscineを受験する権利が与えられます。



—— Webテストの難易度について教えてください。


岩佐:合格基準が一切明かされないので、「難しいも易しいもない」というのが率直な感想です。とはいえ事前知識を問わないテストなので、エンジニアリングを学んでいない人でも合格できるものだとは思います。



—— 「Piscine」は4週間ほど実施されると聞きました。どのような内容なのでしょうか?


岩佐:こちらも説明が非常に難しく、一体なにが試験なのかがわからないのです。まず、試験当日に会場に集められるのですが(現在は新型コロナウイルスの感染防止の観点から、オンラインで課題を受講するスタイルになっている)、そこでは一切の指示が与えられません。数百台のパソコンだけが並んでいる、それだけなのです。



今振り返ってみれば、その時点から試験が始まっていたのだと思います。僕のときだと、受験生同士で何をすればいいのか話し合い、とりあえずパソコンを起動したところ、画面に試験内容が提示されました。プログラミング言語の「根っこ」である、C言語を利用して課題を解く試験です。

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—— つまり、Webテスト合格後は、少なくともC言語の理解がないと、Piscineに合格することはできないと?


岩佐:そうとも言えないのです。はじめはキーボードの打ち方すらわからなかった受験生が合格し、黙々と課題を解き進めていた受験生が不合格になっていたケースもあります。



特にルールがあるわけではないので、隣の席に座る受験生に課題の解き方を聞いても構わないのです。その時点でプログラミングの知識がなかったとしても、合格することは可能です。



毎日17時間のプログラミング

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