社会で働く先輩たちは、いま22歳だったらどのようなキャリアを選ぶのか——。
連載「いま22歳だったら」では、キャリアのスタートライン=22歳に戻ったとしたら、どんな企業で働き、どんなスキルを習得したいかを聞いていく。
キャリアSNS「YOUTRUST」のCS(カスタマーサクセス)として働く堀内菜央(ほりうち なお)さんは、もともと大手企業への入社を考えていた一人。
しかし、内定を辞退してまで、スタートアップで働く道を選んだ。
「なんとなく大手の固定観念が、自分の可能性を狭めていた」と語る堀内さんに、やりたいことがない人に向けた、就職活動のヒントを聞いた。
就職活動中に、YOUTRUST創業者である岩崎由夏の「質問箱(匿名で質問できるサービス)」にメッセージを送ったことが、入社のきっかけです。
岩崎とは知り合いだったわけではありません。お互いにアイドルグループ「嵐」のファンで、Twitter上で共通の知人がいました。
その共通の知人が、YOUTRUSTを創業した理由を岩崎が書いたブログをリツイートしたことがきっかけで、岩崎のことを知りました。
リツイートされた記事や岩崎のツイートを見ているうちに、「この人の考え方は素敵で応援したいな」「嵐に対する考え方も近いのでお話ししてみたいな」と思うようになりました。
そうしているうちに、YOUTRUSTにも興味を持つようになったのです。
—— どんなところに、興味を持ったのですか?
「信頼される人が報われる転職市場に」というYOUTRUSTのミッションに、心引かれました。
実は私も、「信頼される人が報われる世界であってほしい」と考える機会が多かったのです。
私の母は、仕事のストレスをきっかけに、病を患った過去があります。
母は今もその病気と向き合い続けていますが、そうした現実を幼い頃から間近で見てきたこともあり、「人がより幸せに働くために、何かできることはないか」と考えていました。
そのため、就職活動の初期は、大手人材系企業が第1志望だったのです。
しかし、就活を進める中で、すでにルールができ上がっている人材業界の仕組みに違和感を持ち、結局は人材業界の志望度は下がってしまいました。
一方で、就活をする友人の中で、素晴らしい素質を持つにもかかわらず、画一的な面接の場で上手くアピールできずに苦戦する姿を目の当たりにすることもありました。
仮に大手人材系企業に就職しても、ビジネスとして一定の型ができ上がってしまっている以上、根本を変えていけるイメージは持てません。
とはいえ、大手人材企業に就職する以外の道で、「人がより幸せに働ける世界」や「信頼されている人が活躍する社会」を実現する手段は、全く思いつきませんでした。
—— そこで、シンパシーを感じた岩崎さんにメッセージを送ったのですね。
そうです。
ただ、最初は本気で入社したいとも、長期インターンをしたいとも思っていませんでした。
岩崎をもっと知ってみたいし、もし私にできることがあれば、何でもいいからお手伝いさせていただきたい。それくらいの気持ちでした。
そこで、誰でも匿名で質問ができるサービスの質問箱で、「いわやんさん(岩崎のTwitterネーム)のところで働きたいです」と、簡単なメッセージを送りました。
匿名ですし、岩崎がメッセージに興味を持たなければ、返信もなくそこで終わりです。それくらい気軽なノリでした。
しかし、ありがたいことに岩崎がTwitterで反応してくれて、DMのやりとりが始まりました。
岩崎と話したのは、大学4年生の4月です。当時はインターンの話などもせず、就活や嵐などの世間話に終始しました。
社員も岩崎と共同創業者の2人だけで、サービスも4月にリリースしたばかりだったので、「助けてほしい時期が来たら、連絡させてほしい」と言われただけでした。
—— ではなぜ、インターンを始めることに?
就活を終えた大学4年生の11月頃に、岩崎から連絡があったのです。
その連絡がきっかけで、就職するまでの間と決め、YOUTRUSTでのインターンをすることになりました。