【証言】1億総マーケター時代に必読「P&G出身者の本」3選

【証言】1億総マーケター時代に必読「P&G出身者の本」3選

目次

JobPicks経験談まとめ

「みんなでつくる仕事図鑑」JobPicksは、さまざまな職業のロールモデルが投稿した経験談を多数掲載している。本連載では、その投稿を参考に、仕事や就職・転職の悩みを解消するヒントを探っていく。今回は、P&G出身マーケターの書籍紹介だ。



なぜP&Gのマーケターに学ぶのか



今、さまざまな職業のビジネスパーソンに「マーケティング」の知識が求められるようになっている。



コロナウイルスの感染拡大やDX(デジタルトランスフォーメーション)により、今まで通りの「商売の定説」ではモノやサービスが売れなくなったからだ。



また、下の記事では「DXやマーケティングツールの発展は、データの民主化を実現し、マーケ部門はもとより、営業や人事、商品開発などさまざまな部門の人がデータを分析するようになった」と述べている。





こうした流れの中で、今までマーケティングとは無縁だった人たちはどう知識を身に付ければいいのか。本稿では、優れたマーケターを次々に輩出する消費財メーカーP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)出身者の書籍に注目してみた。



マーケティングの世界で“P&Gマフィア”と呼ばれるように、同社は社内外で活躍する人材を数多く輩出してきた。これは、組織全体にマーケティングの考え方が浸透しているからだろう。



下の動画対談では、P&G出身の有名マーケターである足立光さんと西口一希さん(詳しい経歴は記事後半にて)が、マーケティングの本質について話している。





2人が共通して語る本質とは、「誰がその商品を買うのか」を明確にし、分かりやすくメッセージを訴求し続けること。



この本質を実践レベルに落とし込んで学ぶために、彼らをはじめ3人のP&G出身マーケターの書籍から得られる知見を、JobPicksロールモデルの証言を通じて紹介していこう(注:ロールモデルの所属・肩書は、全て本人が投稿した時点の情報)。



森岡毅さんに学ぶブランド戦略



森岡毅さんはP&G在籍時(1996〜2010年)にヘアケア製品「パンテーン」の北米ブランドマネージャーなどを歴任し、現在はマーケティング精鋭集団「株式会社刀」のCEOを務めている。



前職のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)におけるV字回復の成功例を知る人は多いだろう。下の記事では、その際に「数学的」に導かれた緻密な戦略が説明されている。





森岡さんは記事内で、「業界を問わず、マーケターの最重要任務はブランドの強化」だと断言する。それが売上の最大化につながるという経験則があるからだ。



USJでも、数学的な分析を基にしながら、入場チケットの値上げと客数のアップを両立させる「人の期待値を上回る」ブランディング施策を考え抜いたという。



■ 紹介する書籍:『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』(角川書店)



森岡さんは、この経験で得た知見を著書『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』にまとめている。



本書を推薦するDMM.comの武井慎吾さんによると、マーケティングの思考と基礎が体系的にまとまっており、マーケター以外の人にも理解しやすい内容とのこと。



Webマーケター・デジタルマーケター未経験者へのおすすめ本

転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。

武井 慎吾
経験者武井 慎吾
合同会社DMM.com

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』森岡 毅

目指す人・浅い人ということであれば、

例えば森岡さんの「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」が良いかと思います。


理由としては、比較的「マーケティングの本=型的なもの」が多いですが、

こちらは「マーケティング思考および基礎」について、簡潔に体系立てて纏められているので異職種の方でも理解がし易く、かつご自身の仕事にも活かして頂けると思います。


その他書籍では無いですが、「カタン」などの戦略ボードゲームは

マーケティングの要素が強...

く活かされていますので、こういったゲームが 好きな方は、マーケターに向いているかもしれません。 後、自身の考え方として、成長していく為には書籍などの「インプット」だけでなく、同時に「アウトプット」の場が必要です。 アウトプットの場を用意することは難しいと思うかもしれませんが、 普段皆さんがやられているSNSも十分アウトプットの場にすることができます。 もし上記の書籍などでこのお仕事に興味を持った方は、ぜひ試してみて下さい。




また、レバレジーズの綱島章人さんによると、USJがV字回復した全体のストーリーを知ることで、マーケティングの可能性が網羅的に分かる内容だという。



転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。

綱島 章人
経験者綱島 章人
レバレジーズ株式会社

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』森岡 毅

マーケティングに絡んだ人なら誰でも知っている森岡さん


ちなみに自分がマーケティングをやりたいなと思ったのはプロフェッショナルに出ていた森岡さんを見たのがきっかけです(笑)


初心者でもわかりやすく書いてありますし、なんとなく網羅的に重要なことが散りばめられている気がします。後、USJって誰しもが知っていると思いますが昔は経営全然うまく行ってなかったんですよね。それこそ森岡さんが入ってV字回復だったんですが、なんとなくマーケティングとい...

うものの可能性が全体的に伝わるような気がします。 森岡さんに関しても他に色々な書籍を出されて言いますし、どれも面白かったです。また、マーケティングに関しては専門性とかを含めると信じられない数の本があるので色々読んでみたら良いと思います。




難しいマーケティング理論や分析手法を覚える前に、具体的な事例を基にマーケティングのイロハを学べるという点で、入門書の一つになりそうだ。



足立光さんに学ぶマーケターの仕事術



次に紹介する足立光さんは、新卒入社したP&Gジャパンでマーケティング部の最年少マネージャー(当時。在籍期間は1990〜1998年)を務めた後、2015〜2018年には日本マクドナルドのマーケティング本部長として同社のV字回復に貢献。



その後は「ポケモンGO」のナイアンティックなどを経て、2020年、ファミリーマート初代CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)に就任して話題になった。



そんな足立さんが、P&G時代に学んだ「成果を出す働き方」が、以下の記事で紹介されている。





足立さんは「若いうちに自分が世界でどう戦うのかを考えるべきだ」と語り、自身も20代の早い時期にマネージャーになるため、当時の日本では知名度の低かったP&Gジャパンに入社を決めた。



また、マーケティングの知識を深めることより自分の意見を持つことを重視した結果、仕事で関係する人や消費者を「感情の面から動かす」ヒントを得たという。



■ 紹介する書籍:『マクドナルド、P&G、ヘンケルで学んだ圧倒的な成果を生み出す「劇薬」の仕事術』(ダイヤモンド社)



こうした工夫の数々が、足立さんの著書『マクドナルド、P&G、ヘンケルで学んだ圧倒的な成果を生み出す「劇薬」の仕事術』に詳しく記してある。



ドミノ・ピザ ジャパンの小山魁理さんは、本書を通じて、課題や求められていることに対してどのようにポジティブな回答を引き出すのかを学んだという。



転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。

小山 魁理
経験者小山 魁理
株式会社ドミノ・ピザ ジャパン

『マクドナルド、P&G、ヘンケルで学んだ 圧倒的な成果を生み出す 「劇薬」の仕事術』 足立光

ソーシャルメディアマーケティングを遂行していく上で一番大事なことは


・まずはマーケティングの仕組みを”正しく”理解すること


・感情で人は動く、ということを理解する


この2つに尽きると思います。


足立さんとは個人的にも面識がありますが、彼を本当にすごいと感じるのは「とにかく広く」知っていることです。知識の幅が広いということは、もちろん引き出しが多いので応用も効く。どんな課題やテーマがあっても「それならこうすればいいんじゃない?」と...

すぐさま正解になり得る回答が出てくる。これはただのアイディアマンという一言では片付けられないと思います。 この書籍には、なぜそうなれたのかを自然と感じさせてもらえるヒントがたくさん詰まっています。 SNSはとにかく多くの情報を届けることができます。ただし、企業としての発信ですので様々な角度からの配慮をする必要があります。だからこそ、それぞれの課題や求められていることに対して、いかにポジティブな回答を引き出しから引き出せるか。それを再認識させてもらえる一冊だと思います。




足立さんとの面識もあるという小山さんは、「知識の幅が広く、課題解決の引き出しの多い人」とコメントしている。



この引き出しをつくるインプットの一つとして、足立さん流の仕事のやり方を擬似体験するのもいいかもしれない。



西口一希さんに学ぶ顧客分析の方法論



西口一希さんは、1990年から在籍したP&Gでブランドマネージャーやマーケティングディレクターを歴任し、2006年以降はロート製薬、ロクシタンジャポンで数々の売上記録を樹立。



2017年にスマートニュースへ参画した後、2020年にStrategy Partnersを共同創業している。



下の記事では、西口さんがキャリアを通じて獲得した「たった一人の分析から事業は成長する」(西口さんは「N1分析」と呼ぶ)という信念と、自身が生み出した「9segs(ナインセグズ)モデル」という顧客分析のフレームワークについて説明している。





■ 紹介する書籍:『たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング』(MarkeZine BOOKS)



西口さんのマーケティング理論をまとめた著書『たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング』には、上記のようなフレームワークをどう現場で活用していけばいいのかも記してある。



本書を読んだNewsPicksのKonishi Yusukeは、デジタルマーケターとして顧客に向き合う重要な視点を得ることができたという。



転職や就活で、この職業を目指す未経験の方におすすめの書籍は何ですか?理由と合わせて教えてください。

Konishi Yusuke
経験者Konishi Yusuke
株式会社ニューズピックス

『たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング』西口 一希

日本でも最も使われているニュースアプリとなったスマートニュースのマーケティングの立役者の西口さん。デジタルマーケティングときくと一見華々しい部署のように見えるかもしれませんが、特にキャリア初期は実際は細かい調整作業やエクセルシートとのにらめっこといったことが発生するのは常です。数値が見えやすいがゆえに、目の前のKPIや数値に振り回されてしまうことも、多々あります。


しかし、僕たちがプロダクトを届けたいのは一体誰なのでしょうか?たった一...

人の分析から、事業は成長するという信念のもと書かれたこの本はデジタルマーケを行う実務者に大切な視点を与えてくれます。 また、マーケティング部門のジレンマとして、「顧客の獲得である販売促進活動と顧客のロイヤリティ向上のためのいわゆるブランディング活動の足並みがそろわない」「ブランディング活動の費用対効果の測定ができない」といった悩みは付きものですが、それに対する著者なりの解を提示しています。 合わせて、この視点を持つと単にデジタルマーケティングが顧客の獲得ための広告出稿部隊ではないことがわかるはずです。その視座を持って業務に当たることができるかどうかは、日々の業務のモチベーションにも大きく関わることと思います。




現代のマーケターは、エクセルとにらめっこしながら膨大なデータ分析をする機会が多いが、それゆえ「目の前のKPIや数値に振り回されてしまうことも多々ある」という。



この“データの海”に溺れないためにも、本書のタイトルにもある「一人」の顧客と向き合う視点は、具体的なマーケティング施策を生み出す上で重要だ。



ブランディング活動の費用対効果が計測できない時など、答えのない世界で試行錯誤する際に、有力な武器を得られるようだ。



JobPicks未来が描ける仕事図鑑_01

文:平野佑樹、編集:伊藤健吾、デザイン:國弘朋佳

※ この記事に編成されている経験談は、記事作成時の経験談の内容と情報が異なる場合があります。

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