三井物産の岩下佳央さんは、出向先であるTIACTの主管部門担当者として、事業管理や経営に携わる入社6年目の社会人。
海外出張、大規模なプロジェクト——。一般に「商社」という言葉から連想されるのは実に華やかな世界だが、そのイメージとは裏腹に、実際は「地道で泥臭い仕事の積み重ね」だという。
「インフラで社会の発展に貢献する」という夢を抱いて商社パーソンという職を選んだ岩下さんに、仕事のリアルを語ってもらった。
三井物産の岩下佳央さんは、出向先であるTIACTの主管部門担当者として、事業管理や経営に携わる入社6年目の社会人。
海外出張、大規模なプロジェクト——。一般に「商社」という言葉から連想されるのは実に華やかな世界だが、そのイメージとは裏腹に、実際は「地道で泥臭い仕事の積み重ね」だという。
「インフラで社会の発展に貢献する」という夢を抱いて商社パーソンという職を選んだ岩下さんに、仕事のリアルを語ってもらった。
「インフラという切り口で国や地域の発展に貢献したい」という夢を持ったことがきっかけです。
就職先を本格的に考える前から「世界中の人たちの生活を豊かにする仕事がしたい」という漠然とした思いを抱いていました。
とりわけインフラに携わりたいと考えるに至った背景には、ゼネコンで働いていた父、そして、高校時代のある経験が大きく影響しています。
当時私は台湾に住んでいたのですが、ちょうどその頃、父の会社も建設に携わっていた台湾新幹線が開通し、生活がぐっと便利になったんです。インフラが生活を豊かにする、というのを身をもって感じた出来事でした。
また、同じく高校時代、孤児院の子どもたちを遠足に連れて行くボランティアを毎月企画していたのですが、資金繰りが厳しくなったり引率者がいなくなれば事業を継続させることができないという厳しい現実に直面しました。
ボランティア自体はとても意義があるのは確か。しかし「この活動も続けることができなければ意味がなくなってしまうのでは」と、どこか学生としての力不足を感じたんです。
そこで、将来は「営利企業」で「インフラビジネス」という観点から「持続的、永続的に」社会の発展に貢献したいと考えるようになり、そのすべての要素が当てはまったのが商社でした。
確かに、就活中一度はゼネコンも検討しました。ただ「インフラに携わりたい」と考えてはいたものの、インフラのなかでも特定の商材や技術に対する特別な強みや関心があったわけではありませんでした。
就活を進めて行くうちに「特定の専門性で勝負するよりも、時代や相手のニーズに応じて、必要とされるものを見極め、組み合わせ、提供することが自分のやりたいことに近いのではないのか」と思うようになり、商社パーソンであればそれをプロジェクトの推進という形で実現できることがわかったので、商社に入ることを決めました。
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