【人事の本音】サイボウズ人事が考える、カルチャーフィットの誤解

【人事の本音】サイボウズ人事が考える、カルチャーフィットの誤解


この記事に登場するロールモデル

仕事を選ぶうえで、皆さんはどのような基準で働く会社を選択していますか。


給与の高さ、福利厚生の手厚さ、仕事のやりがい——。


自分なりの基準を見つけられず、焦りを抱いている人も少なくないのではないでしょうか。


「100人いたら100通りの働き方」という考えを掲げ、就職の人気企業として学生から注目を集めるサイボウズの綱嶋航平さんは、「カルチャーフィット」が最重要項目だと話します。


新卒採用担当として数々の学生と対話をしてきた綱嶋さんに、やりたいことや自分に合った会社を見つけられない若者に向けたアドバイスを聞きました。

【人事の本音】サイボウズ人事が考える、カルチャーフィットの誤解_02

目次

「やりたいこと」が全てじゃない



—— 若者の多くが、「やりたいことが見つからない」という悩みを抱えています。人事として多くの学生に接する綱嶋さんは、彼らに対してどのようなアドバイスをしているのでしょうか?


「やりたいこと」を高尚なものだと思わないでほしいと伝えています。


なぜやりたいことが見つからないのかといえば、多くの場合は、他人と比べてしまうからです。


他人と自分を比べ、やりたいことにスケールの優劣を感じてしまい、進むべき方向性が見つからなくなってしまう人が少なくありません。


でも、もっとシンプルに考えればいいのです。


あくまで個人的な意見ですが、取り組んでいて「心が潤う」と感じるのであれば、それはきっと「やりたいこと」です。


「スケールが小さい」とか「みんなとは違う」とか、そんなことを気にする必要はありません。

【人事の本音】サイボウズ人事が考える、カルチャーフィットの誤解_03

また、やりがいのある仕事というのは、「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」の交わるところに存在します。


ですから「やりたいこと」があるからといって、必ずしも自分に合った仕事にたどり着けるわけではないのです。


これといった「やりたいこと」がないからといって、それを気にしすぎる必要はありません。


—— 「やりたいこと」があるからといって、就職活動がうまくいくとは限らないんですね。


「やりたいこと」が明確なのは素晴らしいことです。


とはいえ、「やりたいこと」だけで物事を考えてしまった結果、就職活動に苦戦する学生が多いのも事実です。


例えば、「やりたいこと」に対して「できること」が伴っていない場合、人事としては不採用にせざるを得ないケースが多々あります。


やりたいことだけが先走っていたり、自己認知と他者認知が乖離していたりして、生き生きと活躍するイメージが描けないからです。


学生のうちから「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」の3軸が明確に重なる仕事を理解している人は、ほとんどいません。


だからこそ、多くの社会人に話を聞いてみることをお勧めしたいです。


自身の「やりたいこと」に、どのようにして「やるべきこと」をかけ合わせて、仕事をしているのか。


それを実現するには、どのような「できること」が必要なのかを知ることにもつながります。


結局は、バランスが大事なのです。


ピースが重なる会社を選ぶ

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