挨拶や敬語...ビジネスマナーに20代の約6割が「自信ない」

2024年3月6日(水)

年代が下がるにつれ「マナーに自信がない」

同調査は、就活や転職などの調査機関である「Job総研」が昨年12月下旬に実施。20代から50代の社会人497人から回答を得ました。

ビジネスマナーは88.7%が「必要だ」と考えており、必要だと思うシーンとして「出退勤時の挨拶」が最も多く、「社外への敬語」「社内への敬語」「TPOに適した身だしなみ」が続きました。と続きました。

ビジネスマナーの必要性を感じている人が多い一方で、ビジネスマナーを誰かに教わった経験がある人は68.2%にとどまりました。

そして、ビジネスマナーへの自信の有無については、若い世代ほど自信がないことが明らかに。社会人歴の浅い20代の57.0%が「自信がない」と答えました。

調査の結果、全ての年代で「自信がない派」が48.1%でした。「自信がない派」の理由として、「臨機対応な対応に苦手意識があるから」「使う場面がないから」「教わったことがないから」が上位3位を占めました。

出所:Job総研の調査結果より

上司「マナー気になる」部下「指摘された経験がない」

現在、部下がいる社会人を対象に質問した「部下のビジネスマナーが気になるか」という問いに、57.8%が「気になる」と回答しています。

一方で、上司からビジネスマナーの指摘を受けた経験は、82.6%が「ない」と回答。部下のビジネスマナーを気にするものの、部下の8割が指導を受けていないという実態も浮き彫りになりました。

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ビジネスマナーに関しては、敬意を表す手段としての必要性を一定認めながらも様々な意見があがりました。

自由記述では「無理にやらなくても良い」「使っている人をあまり見かけたことがないので、やらなくてもいいのかと思います」といった声のほか、「ビジネスマナーは必要であるが、使う機会は減ってきている」「他でカバーできる力があればよい」というコメントもありました。

また、「出世に影響すると思うか」には、「影響する」と答えた人が84.0%に上り、特に20代では90.1%と非常に高い割合となりました。

Job総研室長の堀雅一さんは、世代間でビジネスマナーの認識に差があるとコメントしてます。

Job総研
堀雅一室長

世代により教わった経験や自信には差があり、現在は上司から部下への”指摘”は減少傾向にある結果を見ると、上司側は”指摘”そのものが”パワハラ”になるリスクへの懸念を持つ時代になっていると言えます。

ビジネスマナーについて、部下自身が上司から直接、フィードバックをもらうなどして、個人でのアップデートを重ねていく必要があります。

(文:中井舞乃、編集:比嘉太一、タイトルバナー:mapo / GettyImages)