2025年卒の就活生たちの内々定率が発表されました。11月末時点の内定率は11.8%で、前年同時期の「8.7%」を3.1ポイント上回りました。
背景には、25年卒から、採用を目的としたり、実施中に採用が決まったりする「採用直結型のインターンシップ」が解禁された影響があるとみられます。就活の早期化がさらに加速しています。
2025年卒の就活生たちの内々定率が発表されました。11月末時点の内定率は11.8%で、前年同時期の「8.7%」を3.1ポイント上回りました。
背景には、25年卒から、採用を目的としたり、実施中に採用が決まったりする「採用直結型のインターンシップ」が解禁された影響があるとみられます。就活の早期化がさらに加速しています。
就職情報サイトなどを運営する「学情」が12月8日に調査結果を発表しました。
調査は11月に実施。2025年3月に卒業予定の大学生・大学院生386人から回答を得ました。
2025年卒の内々定率(11月末段階)は「11.8%」という結果に。前年同時期の「8.7%」を3.1ポイント上回る結果となりました。
文理別では、それぞれ文系が11.9%、理系が11.6%と並んでいますが、文系の伸びが目立ちます。
内々定を獲得した学生の内々定数は、ほとんどが1社。ただ、なかには2社からが14.9%(前年同時期13.5%)、また前年調査では0%だった「3社から内定」の学生も5.1%に上ります。
人手不足で学生優位の「売り手市場」であることに加えて、25年卒から採用直結型インターンシップが解禁されたことが影響しています。
内々定を出した企業の業種では、「IT ・ソフトウェア・インターネット」が29.2%でトップ。「教育・福祉・その他サービス」(19.4%)、「建設・住宅関連」(15.8%)が続き、人手不足が深刻といわれる業界が上位に並びました。
例年、出足が早い「情報・調査・コンサルティング」は4位でした。
従業員規模では、「5000人以上」が32.0%で最多です。
オープン・カンパニー(企業や大学のキャリアセンター、就職情報サイトが主催するイベントや説明会)に参加した企業の早期選考に参加して、そのまま内々定を得たケースが増えているとみられます。
インターンやオープン・カンパニーに「10以上参加した」と答えた学生が40.9%と最も多く、前年同月と比べて7.1ポイント増加しました。
また、学生がそうした具体的な就活の行動を起こした時期は、2023年8月、7月、6月の順で計「63.0%」を占め、それ以前と合わせると9割を超えています。
いわゆる「就活解禁」は来年3月1日ですが、「夏のインターンシップには就活スタート」がスタンダードになっています。
(文・比嘉太一、編集・野上英文、バナータイトル・kazuma seiki/GettyImages)