年収増は平均119万円 「副業を」スキルや収入アップになお意欲

2023年12月7日(木)

仕事の満足度アップ、年収平均119万円増に

調査機関・Job総研が社会人20〜50代の男女計930人を対象にインターネット調査を実施し、結果を12月4日に発表しました。

2023年の「1年間の働き方への変化の満足度」を質問したところ、「満足」との回答が65.5%と過半数を占める結果に。全体の52.2%が1年間で「年収が増加」したと答え、平均増加額は119.2万円でした。

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20代「満足」約7割で最多。2人1人が年収アップ

年代別でみると、「満足」と回答した割合が最も高かったのは、20代で69%でした。年収の増減も20代は「増えた」と答えた割合が、他の世代より最も高く56.5%でした。

物価高上昇に伴い、政府が企業に賃上げを求めるなどの動きがある中、20代の半数の年収が上がったことが分かりました。

出所:Job総研の調査結果より

年収アップ、スキルアップ、副業に高い関心

2024年の働き方や仕事の変化への意識を聞くと「変えていきたい派」が79.4%と過半数を占めました。

具体的には「年収をもっと上げたい」が68.8%で最多。次いで「スキルアップしたい」(49.7%)、「副業を始めたい」(22.5%)という希望がトップ3位となりました。

出所:Job総研の調査結果より

「ジョブ型雇用」への意識が高まる

今回の調査について、Job総研の堀雅一室長は次のようなコメントを発表しました。

「今年年収が増加した人は全体の半数で、特に4月の昇給が多く、平均増加額は119.2 万円でした」

「今年7月時点では“賃上げなし”の回答が全体の半数で、今後はボーナスより“賃上げを希望する派”も8割の状況でした。この1年で昇給者の割合が増加したことが分かります」

また、来年も“年収を上げたい”という回答が最多になっていることは、「物価高の加速に賃金が追いつかない1年であったことも読み取れます」といいます。

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「さらにスキルアップや副業開始の意欲があることからも、将来のジョブ型雇用への意識も高まっている傾向が見られる調査結果となりました」

(文:鍬崎拓海、編集:比嘉太一、野上英文、バナーイラスト:takasuu /iStock)