西洋占星術では、地球・社会・個人などの運気・周期を観察する際に主に10の天体を用います。それらの主要な天体の中で「我々の生活に対して最も影響が大きい天体は何か?」と聞かれれば、上位3つのどこかには、太陽から最も遠い、10番目の星・冥王星がランクインするのではと思っています。
今期の鍵を握る天体はなんといってもその冥王星。年運を読む際に用いる木星や“ま・さ・か!”な事象を引き起こす天王星も「要チェック天体」であることに異論はありませんが、冥王星は、なんといっても破壊と再生を促すハイパーパワーをもつ、天体世界における魔王のような存在です(失礼!)。
そんな圧倒的な力を持つ、なんならゲームにおける大ボスのような星が冥王星ですから、我々の生活に影響を及ぼさないわけがありません。
実際、前回冥王星が動いた2008年はリーマンショックが起こった年。冥王星が動くとき=時代が大きく変化するとき、といえるほど、冥王星は警鐘をガンガン鳴らし、時代のベース・基本概念を刷新していくものなのです。
また、冥王星は破壊のみならず、深き愛を持つ天体でもあります。インド神界におけるシヴァ神は創造と破壊の神であるとされ、最高神としてあがめられています。冥王星もシヴァ神のような立ち位置であり、同じように重要な扱いを受ける天体だといえるでしょう。
そんな“天界のアップデーター”冥王星が、逆行から順行へと戻り、本来の刷新のエネルギーを取り戻すのは2023年10月11日のこと。
そしてそこから3カ月後、2024年1月21日には山羊座の部屋から次の部屋である水瓶座の部屋へと冥王星は移り“破壊と創造の対象となるエリア”も変移していくこととなります。
今回の記事で取り扱うのは、まさにこの2023年10月から、翌年1月に冥王星がシフトして数カ月がたつ頃までの間──厳密には3月31日までの運気予報となります。約半年弱の間の社会の変化・集合意識の変化とは?
冥王星が刷新を促す星であることはお伝えした通りですが、今回、冥王星の破壊のパワーを受ける「リニューアル対象となるフィールド」は、山羊座的領域。つまり、社会・仕組み・制度、そしてそれらにまつわる概念一式です。
山羊座は「頂点・頂」を暗示するともいわれているので、力が集中しやすいところほど変化の波にさらされることとなります。
わかりやすいところでいうと、なんらかの既得権がある、法律や規制などで守られている、安定してはいるが風通しが良くない領域・分野・業界など。これらのフィールドにおいては、特に変化の風が強めに吹く可能性があります。
山羊座から水瓶座へと冥王星が移ることで、時代の意識は水瓶座の担当領域でもある「透明性・公共性・社会性が高い」という領域に固定されます。これまでは一極集中的だった私たちの世界線もドラスティックに変化し、「多極分散」へとシフトしていきます。憧れや羨望を集めるハイステータスな何かは、次第に意識から消えていくこととなるのかもしれません。
それはつまり「英雄不在の時代」であるともいえますが、裏を返せば、誰かの期待を一身に背負う存在や救世主的な誰かを必要としないということ。「皆がそれぞれの人生の主人公になれる時代」であるとも言えるでしょう。
徐々にではありますが、偶像はこの世界から姿を消し始める。それが、これからの世界のあり方の新たなひな形です。ここから先は体制にこだわることなく、自らが主義主張を訴え、それぞれが個として輝き、自分らしくあることで世界が動き出す時代となっていくのです。
この10月から来年にかけては、天体の動きがまさにそういった「体制主義からの解脱」を応援するタイミングとなっています。
会社に所属するにしても自分がやりたいこと、自分がかなえたいことと合っているかなどを最重要項目として選びましょう。「社会貢献の度合いや公共の意識が高いか」。さらに加えるなら「活動/行動自体が美しいか」などがポイントとなるでしょう。
ここでいう「美しい」というのは、美容関係であるとかアーティスティックなアイテムを扱うという意味ではなく、倫理的・道徳的・道義的に美しいか、問題がないか。なんなら素晴らしい志を掲げているかどうか、そうして行動と志がシンクロしているかどうか、という意味になります。
これからの時代においては集合意識中のインディペンデンシー(独立心)が過去最高レベルで高まりを見せていきます。自分の希望にあった職種がなければ起業したり、誰かと組織を立ち上げたり、コミュニティーをつくったりして、理想ややりたいことをかなえていく人が爆増していくでしょう。
すでにその動きはそこここで散見されますが、上下ではなく、横に斜めにとつながっていく動きがさらに拡散していくことに。垣根をこえた動きも活発になって、多種多様なネットワークが形成される予感もあります。
お互いの凹凸を埋め合って、とはいえ“利”に集中しすぎない、相互補助的で優しい世界線。2023年、2024年にはこの現実社会に自然と、しかもあちらこちらで同時多発的に生まれ、我々の“あたりまえ”をすごいスピードで書き換え、私たちの集合意識をアップデートしていくのだろうと思っています。
JobPicksの人気連載「星読み係yuji 風の時代のタクト」では、ビジネスパーソンが体温を測って体調管理したり、天気予報を確認したりするような感覚で、星の動きを読んで、日々の働き方やキャリア、人生のちょっとした軌道修正に役立てていただくというコンセプトです。
活用方法について、10月6日に公開する12星座の星読みから「牡牛座」を一例に挙げて解説します。
【全体運】
特定の期間のその星座に流れている運気についてお教えします。Z世代に向けてキャリアを意識したアドバイスを盛り込んでいますので、今どんなバイブスがあなたの星座の上に流れているのかが理解しやすくなるはずです。結果、仕事のチャンスや人との出会いをうまくつかむこともできるでしょう。
【開運のアクション】
全体運を踏まえ、具体的にどうすれば運気が上がるのかについてアドバイスします。「タイミング的にこっちに向かった方が運気に乗って上昇しやすくなる」といったアドバイスを提案しますし、さらに、「これは避けた方がよい」「これだけは注意して」といった注意報もお伝えします。さらりと軽快に危機回避ができて、さらに飛躍につながるような処方箋をお届けする予定です。
【ラッキーカラー】
野菜や果物にも旬があるように、皆さんの運気をブーストしてくれる最も相性がいいカラーを提案します。洋服やインナー、小物などのファッションアイテム、文房具などでラッキーカラーを日常生活に取り入れてみるとよいでしょう。人は目からだけでなく肌からも色を吸収しています。色の持つ周波数が、その時の自分に必要な周波数であれば、心身を整え、能力の発揮にもつながっていくはずです。
「星読みと占いの違いは?」「人生やキャリアにどう活用すればいいの?」……。興味を持ちながら、こうした疑問を抱く人も少なくないでしょう。yujiさんにうかがった「星読みのキホンと使い方」についてのインタビュー記事もお楽しみください。
(文:yuji、写真:西田香織、デザイン:高木菜々子、編集:山崎春奈、野上英文)
星読み係yujiさんが、ビジネスに初めて特化した企業向けセミナーを10月18日の夜、開催します。
「ビジネスの解像度を高める星読み講座(Master of Business Astrology=MBA)」(企画・運営:M5.inc、QUANTA、後援:JobPicks)。
「ビジネスの未来の解像度を高めたい」や「これから就職や起業を考えている」といったケースに限らず、「星読みに関心はあるけど、どう使えば良いかわからない」「抵抗があり、入りづらいと感じている」といった人たちも歓迎しています。
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