ユニークな働き方をする次世代の担い手たちに、15分間のインタビューをする動画番組『働くっていいかも!』。
第1シリーズで注目したジョブ(職)は、「コミュニティマネジャー」。5人のコミュニティマネジャーにキャリアの変遷を聞きました。
コロナ禍を経てニーズが高まったコミュニティマネジャーは、まだまだ新しい職種です。インタビューした5人は、猟師・元ホスト・薬剤師・熱波師・モデルと、ルーツや活動の幅が異なりましたが、それぞれのコミュニティを盛り上げ、人の縁を広げています。
ユニークな働き方をする次世代の担い手たちに、15分間のインタビューをする動画番組『働くっていいかも!』。
第1シリーズで注目したジョブ(職)は、「コミュニティマネジャー」。5人のコミュニティマネジャーにキャリアの変遷を聞きました。
コロナ禍を経てニーズが高まったコミュニティマネジャーは、まだまだ新しい職種です。インタビューした5人は、猟師・元ホスト・薬剤師・熱波師・モデルと、ルーツや活動の幅が異なりましたが、それぞれのコミュニティを盛り上げ、人の縁を広げています。
福岡県古賀市にある「快生館」は、温泉利用だけでなく、ワーケーションや企業研修に利用されていて、月2、3回ペースで、地域住民も巻き込んだイベントも開催されています。
ここでコミュニティマネジャーとして働く宿野部真央さんは、その地ならではの体験をイベントとして盛り上げる仕事にやりがいを感じています。彼女が立ち上げた代表的なイベントは「狩猟体験ワーケーション」。宿野部さんは「わな」の狩猟免許を持っていて、参加者らと鹿や穴熊を捕まえ、命の大切さをともに学んでいます。
幼少期はフィリピンなど海外で過ごし、3年前は自転車で日本一周を試みた宿野部さんの強みは、どんな人ともわけ隔てなく仲良くなれること。いまのコミュニティマネジャーの適性につながっているといいます。
今後は、九州のサブカルチャーをテーマとしたイベントを企画して、海外からのインバウンド観光客を呼び込みたいと意気込んでいます。
仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?
チームメンバーで試行錯誤しながら企画を実現させる時にやりがいを感じます。
デザイン、SNS発信、コミュニケーションなど様々なスキルや強みを持ったコミュニティーマネージャーがいるので、みんなで補い合いながら企画を準備するところから実現まで成し遂げることが大変ですが面白さを感じます。
例えば私は特別な専門スキルはないのですが関係構築力、巻き込み力が強みと自負しているので、何かイベントを実施する際に、この人をこのイベントに巻き込んだらより面白...
くなるんじゃないかと見極めて、実際にそれを実行するまでディレクションすることを得意としています。逆に苦手な部分も自覚して、それを得意な人に頼ることでより精鋭なチームになり結果いいものが出来上がると思っています。
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楽さんはコミュニティマネジャーとして、シェアハウスや飲料メーカーのコワーキングスペースで勤務し、人々のつながりと対話をデザインしています。具体的には、イベントやボードゲーム、料理、哲学対話などを企画・運営し、コミュニケーションのきっかけを生み出しているといいます。
コロナ禍で失われたコミュニケーションのニーズを埋める存在として、コミュニティマネジャーのニーズが高まっていると分析します。
大学卒業の前には新宿・歌舞伎町でホストとして働き、そこでの経験から日本のジェンダーギャップ問題に改めて気づき、いまは同性婚や夫婦別姓に関わる家族法改革を目指しています。
将来的にはLGBTQ+フレンドリーなサウナ付きシェアハウスをオープンしたいそうです。歌舞伎町のホストは、大半が勤務地の新宿区に住んでいるため、みんなが投票に行くという実態を学びにいくとのこと。その学びを参考に、多様なジェンダーの人が集まる場を生み出し、政治にポジティブな影響をもたらしたいといいます。
コミュニティマネジャー
この仕事の始め方
職種としてはまだ新しく、コミュニティマネジャー界隈のグループがあって、すでにこの職で働いている知人からのリファラル(紹介・推薦)というケースが多いです。飲料メーカーでの仕事は公募で見つけました。いまこの仕事をしているのは、何かの体験で「人のつながりが大事だ」と強く感じた人だと思います。
ゲストハウスやコワーキングスペースなどで、他人とつながったり、生き生きした体験をしたりして、自分がそうした仕事や環境に向いていると気づいた人が多いですね。
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西井香織さんはNEWRON株式会社の代表であり、副業としてコミュニティマネジャーも務めています。
「ワークスタイリング 東京ミッドタウン 八重洲」で働き、会員同士のマッチングやイベント開催を行っています。シェアオフィスにおいてコミュニティマネジャーの存在が、新たな出会いやイベントへの参加などのサービスを提供し、入居の延長を決める企業もあるそうです。
彼女は学生時代から人と人をつなぐことをしており、それが仕事になる時代がくるとは想像していなかったそうです。新しいアイデアを生み出す瞬間がワクワクするといい、起業したNEWRON株式会社では「アイデアソン事業」を通じた定性分析もしています。
自身の好きなことを追求し、起業する道を選んだきっかけは、ヒッチハイク中に襲われて死にかけた経験から。そこでみた走馬灯で「幸せじゃない人生だった」と振り返り、「やりたいことを今すぐしよう」と切り替えて、人と人をつなぐ仕事に向き合っています。
この仕事を目指した理由や目的は何でしたか?
アイデアをカタチにすることを仕事にできる会社に入社したいと、就活をしていたのですが、新卒でそのような事を仕事にできる会社がなく、「ないなら自分で創るしかない!」ということで起業しました。
学生時代にやっていたヒッチハイクで、ドライバーに殺されかける経験を通して、「いつ死ぬか分からないからこそ、やりたい事は今やる!」というマインドに変わり、アイデアはすぐに具現化してリリースするようにしています。
アイデアは形にならないと意味がないと思...
っているからこそ、実現されるアイデアはどのようにして生まれるのか?を研究したく、議論を科学する研究所として、「ディスカッションラボ」を立ち上げました。 そこではアイデアを生み出すファシリテーターの育成をしております。 元々はアイデア出しをサポートする事業をメインでやっていましたが、やはり自身でも立ち上げる経験をしなくては始まらないと思い、「旅する薬剤師(薬剤師のマッチング事業)」や「ヘルシーラボ(食品事業)」などの自社事業も展開しております。 また、そこで得た経験をもとに、大学やインキュベーション施設にて、起業家輩出プログラムの運営などをしております。
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新福剣士さんは、2023年3月まで東京都が開設した「TOKYOシェアオフィス墨田」で現場責任者兼コミュニティマネジャーとして活動していました。受け付け業務のほかに、地域の人々が協力し合える企画やイベントを運営。公的なコミュニティ運営だからこそ、予算感やリスクの配慮が求められるなか、参加者が驚き・笑えるようなエッセンスを盛り込んだイベントづくりを心がけたそうです。
コミュニティマネジャーをはじめたきっかけは、世界一周旅行でお祭りに触れたこと。人とのつながりから生まれるエネルギーを感じたことをきっかけに、コミュニティづくりやイベント運営に生かしています。
また、プロコーチとして小学生にもコーチングをしているかたわら、熱波師の資格を持って100人規模のサウナイベントも盛り上げています。それぞれ異なる活動ですが、人と人の関係や場をつくる意味ではつながっている、と話します。
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
「自分の金でそれをやるのか?」という言葉はとても心に残っている言葉です。会社に所属したり、お仕事を受注する身になっていると、いつの間にか、勝手に生まれるお金をどう使うか、というような視点になっていることは少なくありませんでした。その予算の使い方を自分のお金だった時に本当にするのか?この視点を持つことで、本当に吟味して一番いい形で施策を打とうというマインドになりました。自分が仮に経営者をしていたときに、本当にこれをするのか?と言う視点は、...
自主的な気持ちを育んだことをとても覚えています。自分の金だった時にしないことはしない。無駄遣いしてないか?一番効果があるか?その視点は今後も忘れないようにしていきたいです。
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モデル活動をしている森田さんは、福岡県古賀市でコミュニティマネジャー、カフェスタッフの仕事もしています。
8年前にモデルを始めたきっかけは、福岡市の天神でスカウトされたことでした。福岡を中心にテレビCMに出演し、東京との2拠点生活に。お笑い芸人・千鳥と共演してポッキーのCMに出演したり、ZOZOTOWN専属モデルにもなったりしました。
東京ではモデル仲間と一緒に共同生活をしていましたが、ある時、ZOZOでの契約が終わったそうです。大好きな地元・古賀市と温泉を発信したいと思い直し、福岡にUターンで戻ることを決意しました。
現在は古賀市のPR大使として活動し、飲食店の取材や広報誌への記事執筆。元温泉施設を改装したコワーキングスペース「快生館」では、SNS発信やランチ会の企画運営などを担当しています。
また、温泉に関する5つの資格を持ち、温泉入浴指導員としても活動。モデルとしての経験を生かしながら、「癒やし」を提供することにやりがいを感じています。
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
いつかのミーティングの際、「快く働き、快く生きるためのヒントを見つけるお手伝いをする立場として、まずは自分が楽しく働かないと!」という言葉を聞きました。「狩猟がしたい!」と狩猟免許を取り、狩猟をイベントに絡めたり、焚き火やジビエBBQで会員さんとの交流を深めたり、自分の好きなことを仕事に混ぜ込んでいく先輩方はとても輝いて見えますし、周りには自然と人が集っています。
これはどの仕事にも共通して言えることは思いますが、働いていく上でとても...
大切なことだと思います。 私はまだ業務をこなすことで精一杯ですが、行き詰まった時は「働くことを自分も楽しむ」ということを思い出しながら、誰かの笑顔や働き方を一緒に見つけていけたらいいなと思っています。
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次回から「研究開発職編」をスタートします。楽さん(#02出演)のご友人で、スポーツメーカー・ミズノで研究開発をしながら、かくれんぼの魅力を広げようとする岡村直美さんへのインタビューを公開予定です。
番組への感想はハッシュタグ#いいかも、とつけて投稿ください。もし気に入っていただけましたら、ぜひフォローいただけるとうれしいです。
(文:池田怜央、映像編集:長田千弘、デザイン:高木菜々子、編集:野上英文)