【コンサル内定】早めにスタート、最後はボスキャリ3日間でつかむ

【コンサル内定】早めにスタート、最後はボスキャリ3日間でつかむ

就職活動って、いつから何を具体的にすればいいの? やりたいことを見つけたり、志望先を絞り込んだり......。タイミングもペースも、一人ひとり違います。

志望企業に内定した先輩に「マイ就活カレンダー」を見返してもらいました。

今回のインタビュー相手は、本命の外資系コンサルティングファームに内定した髙浦明香さん。2年生から早いスタートを切りましたが、途中で思うように進まない時期もありました。

目次

2年生の1月に「選抜コミュニティ」へ

── いつ頃から、どのように就活を始めましたか?

髙浦 2年生の1月から外資系志望の学生が集まる「選抜コミュニティ」に2カ所参加するところから始めました。周りと比べても、就活のスタートは早い方だったと思います。

2年生の間に情報収集と企業説明会への参加を進め、コンサル選考で必須の「ケース面接」の対策をひと通り済ませておきました。そして、3年生になったら、インターンの面接をたくさん受けて、本選考に備えました。

狭き門のコンサルティング業界を志望していたので、徹底した対策が必要でした。ケース面接の問題集を解きまくって、先輩や社会人の方にロープレしていただき、インターン選考で面接の練習をして……と、本選考の前にどれだけ準備しておけるかが大切だと考えていました。

実は、色々対策した結果、トータル20万円くらいかかったんですよ。

オンラインセミナーに加えて、模擬面接、内定者による週2〜3回の1on1、選抜コミュニティの費用など。気づいたら結構な出費になっていました。

外資系コンサルに内定した髙浦さんの就活スケジュール

業界「いきなりは絞らなかった」

── 外資系コンサルに元々、絞っていたのですか?

髙浦 いえ、最初は外資系投資銀行やメガバンク、日系大手企業、ベンチャーなど気になった企業を片っ端から調べていました。一度きりの新卒入社なので、知らない企業も含めて幅広く見ておくことが、後悔のない選択と決断になると考えていました。

2年生の3月頃から情報収集や企業説明会に参加しはじめて、3年生の7月くらいまでは、業界や会社を広く見ていました。7月に、短期〜長期の色々な企業のインターン選考がひと通り終わって、通過したインターンに随時参加。ただ、インターンに参加した企業の本選考は受けませんでした。

外資系コンサルの本選考では、2〜3社に絞っていました。

── 志望先を絞った決め手は何でしょう?

髙浦 Webメディアでの1年以上のインターンシップで、法人向けの記事コンテンツ制作やイベントサポートに携わりました。その際、さまざまな提案や取り組みによって、取引先やパートナー企業が少しずつ変わっていくのを体感できたことが大きかったです。

「自分も企業を一緒に変えたい」と思うようになり、最終的にコンサルに絞りました。

画像タイトル
recep-bg/iStock

ボスキャリ3日間でスピード内定

── 内定を得たターニングポイントはありますか?

髙浦 3年生の11月に参加した留学生向けの就活イベント「ボストンキャリアフォーラム」(通称「ボスキャリ」)です。

「ボスキャリ」は日英バイリンガルのための就職・転職イベントで、毎年秋にアメリカ東海岸のボストンで開催されます。

参加企業は、外資系コンサル、外資系投資銀行、ITメガベンチャー、商社と多岐にわたります。開催期間の3日間で最終面接までたどりつけ、内定も出ると評判で、国内での選考よりも近道なのではないかと思って参加しました。

ただ、参加資格があって、

  • 日本語・英語が共に初級レベルで話せること

  • 海外の大学を卒業または卒業予定であること

  • 留学経験があり、日本の大学を卒業または卒業予定であること

  • 留学経験があり職務経験があること、または海外での職務経験があること

などが条件です。

Oat_Phawat/iStock
Oat_Phawat/iStock

髙浦 私は日本の大学生でしたが、中学までアメリカにいたので、それが参加資格に当てはまりました。これまでの経験を生かしながら、チャンスを少しでも広げられるならと、思いきってアメリカまで行って良かったです。

ボスキャリでは実際、1日目の面接選考の後、2日目には内定が出ました。その後、現地で内定先企業の役員クラスとのディナーがセッティングされたので、とてもスピーディーでした。

対策講座<社会人のリアルな話


── 就活全体を振り返って、やって良かったことを教えてください。

髙浦 私の場合、色々な会社で働いている社会人と実際に話をしたのが良かったなと思います。それまであまり興味が持てなかったことでも、リアルな体験談を教わることで、自分の興味も選択肢も広がりました。

あとは一緒に就活する仲間がいたのも良かったです。

選考がうまくいかなかった時も、友だちと「私たちなら絶対いける!」と、ポジティブな言葉を掛け合えたのが、気持ちの良い切り替えになりました。おかげで最後までモチベーションを維持できましたし、自信を持って就活に臨めたとも思います。

外資系コンサルに内定した髙浦さんのターニングポイント

──逆に「やらなくて良かったな」と思うことはありますか?

髙浦 外資系コンサル向けの対策講座に20万円も払ったのは、イタい出費でしたね……。

周りの友だちの中には、それほどお金をかけずに内定した人もいるんです。友だち同士でケース問題を何度も解いたり、先輩にお願いして無料で面接のロープレをしてもらったりしていました。私の場合、最終的に後悔したくないと、お金をかけてしまったんですよね。

お金をかけすぎなくても、ある程度の就活対策はできました。

それから、ネットやSNSなど世の中にあふれている「こうすればうまくいくよ」という方法やノウハウにとらわれすぎない方がいいと思います。

大切なのは、あくまでも自分が「どんなキャリアを描きたいか」「社会で何をしたくて、どんな仕事をしたいか」という目的です。その目的を実現するための就活だ、ということを時々、思い出すように気をつけていました。

※記事は2023年3月31時点の情報を元に作成しました。

(取材・文:種石光、デザイン:高木菜々子、編集:石川香苗子)

この記事に関連する職業

経験談・年収・キャリアパス・将来性などのデータ・ロールモデルをこちらでご覧いただけます