ガクチカに関する質問を止めることにしましたーー。大手電機メーカーの日立製作所が最近、こう宣言しました。なぜでしょうか? 背景を取材すると、コロナ禍で学生の答えが「かぶりまくり」の実態が見えてきました。企業側の狙いととともに「これからの採用面接で、企業が見たいポイント」を紹介します。
ガクチカに関する質問を止めることにしましたーー。大手電機メーカーの日立製作所が最近、こう宣言しました。なぜでしょうか? 背景を取材すると、コロナ禍で学生の答えが「かぶりまくり」の実態が見えてきました。企業側の狙いととともに「これからの採用面接で、企業が見たいポイント」を紹介します。
「あなたが解決したい社会課題と、それを日立のリソースを使ってどう解決するか、5分間でプレゼンしてください」
報道各社に3月に公開された、日立の最終面接のデモンストレーションの一幕。面接官がこう投げかけると、学生による5分間のプレゼンテーションが始まりました。
模擬面接を受けた学生は、2023年卒の内定者・冨島沙織さん(青山学院大学4年)。冨島さんは「モビリティ×女性の社会参画」をテーマにプレゼンをしました。
「安心・安全な移動手段がないために、雇用や教育の機会を失われている女性たちがいます。その課題を解決したい」
日立のリソースをどう活用しながら解決していくのか。自らの志望職種と重ねて、どのように関わっていきたいのか。さらに、入社後に成し遂げたいことも5分間を使って力強く語りました。
プレゼンを聞いた面接官役の社員が、深掘りする質問を投げかけます。
「なぜ、この社会課題を取り上げたのでしょう」
「今後のキャリアをどうしていきたいと考えていますか?」
日立はこうしたプレゼン型の最終面接を2024年度採用から本格的にスタート。発表方法は自由で、スライドを使っても、動画を入れても、話すだけでも良いそうです。
合わせて「ガクチカに関する質問」は、エントリーシートやすべての面接で廃止。応募者の志望職種やキャリア志向を見定める方向へシフトすると説明しています。
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