バリュー(提供価値)ベースで仕事をする
「そろそろ、タスクベースではなく、バリューベースで仕事をしてみようか」
これは、私が新卒2年目の時に、当時のメンターだった人からいただいたアドバイスです。
私は新卒でコンサル業界に飛び込んだので、最初の1年は、ただ目の前の与えられた仕事に全力投球して、相手の期待値を超えることで精一杯の日々でした。
この時の「仕事」とは「タスクをこなす」ことで、今振り返ると当時の自分は、「便利な作業屋」になっていたと思います。
学生あがりだった私は、...
同業の先輩や同僚にアドバイスされたことで、最も仕事上の教訓になったことは何ですか?
「そろそろ、タスクベースではなく、バリューベースで仕事をしてみようか」
これは、私が新卒2年目の時に、当時のメンターだった人からいただいたアドバイスです。
私は新卒でコンサル業界に飛び込んだので、最初の1年は、ただ目の前の与えられた仕事に全力投球して、相手の期待値を超えることで精一杯の日々でした。
この時の「仕事」とは「タスクをこなす」ことで、今振り返ると当時の自分は、「便利な作業屋」になっていたと思います。
学生あがりだった私は、...
「プロフェッショナルである以上、クライアントから期待されている以上の価値を出すことにフォーカスするのがBCGでの仕事の基本」だということ。
クライアントから頼まれたこと、作業を請け負うことを徹底するのはクライアントワークの最低限の仕事であり、「BCGでの価値の出し方」はときに「クライアントにとって耳触りが良いことだけでなく、目をそらしていた課題やストレスのかかることも価値として示す必要がある」という言葉が働く上での金言となっている。
「アーキテクチャーをイメージしろ」
経営コンサルティングには様々な分野が存在します。
私が専門としていたのは「生活者の体験変革」。最高の体験を実現しつつ、それを支えるためのブランド、サービスデザイン、事業戦略、組織、人材、オペレーション、テクノロジーに至るまでのあらゆる要素の変革を推進することを生業としていました。
体験変革を実現するためにカバーしなければならない範囲はとてつもなく広く、深い。
もちろん私一人の経験や知識だけではどう...
私が自分の能力に限界を感じ、コンサルに向いているかどうか悩んでいたとき、先輩から言われた言葉です。
「コンサルに一番必要な素質は、クライアントからの“信頼”だ。そのためには、スキルだけではなく、サービス・製品・技術・クライアントに対する想いがないと信頼されない。齊藤さんは、クライアントから信頼される素質があるから、コンサルに向いている。」
しかし、私は、戦略コンサルで言われる「尻叩き型」・「指差し型」・「指揮者型」のどれも自分に向いてい...
20代でコンサルティングの仕事を始めた時に、当時のファームのパートナーに「この仕事は朝目覚めた時に、今日はどんなバリュー(価値)を出そうか、と思えなかったら向いてない」と言われたことです。
モチベーションは浮き沈みがありますが、コンサルタントのモチベーションなどお金を払っているクライアントからすれば全く関係がありません。
コンサルタントはよく経営の医者に例えられますが、「今日はモチベーション上がんないなあ」と手術前の心臓外科医に言わ...
「今、言った事を書けばいいじゃん」
これは、私が経営コンサルタントとして一人前になろうともがいていた時期に、お世話になったパートナーから何十回も言われた言葉です。その当時、プロジェクト資料でよく使いやすい「最適化する」とか「向上する」という表現に逃げており、その時にそのパートナーから「この最適化するというのはどういう意味なの?」と聞かれて、私がこういう意味ですと回答すると、「今、言った事を書けばいいじゃん。簡単な言葉に逃げるというのは自...
マネージャーに言われて心に刺さって抜けない言葉は「作業に逃げず、考え抜く」ということです。
「すぐに資料を作り始めるな。作業に逃げるな。作業に逃げると何か進んでやった気にはなれる。でもそれは本質じゃない。我慢しろ」
「完全に考え抜いて構造的に整理しきれば資料作りの時間は短縮される」
「できるだけ耐えて耐えて、最後まで考え抜け」
クライアントは、変革を成し遂げたいからこそ、高いフィーを支払ってコンサルタントを雇います。彼らは日々の...
『今、結論を出すとしたら結論は何なのかを常に考え、
「私はXXと考えます。なぜなら…」と即答できるようにしなさい』
と、メンター(指導係)にアドバイスされました。
その瞬間自分が導き出せる最善の結論を常に考えるべし、という教訓なのですが、
これはまさに情報が十分でない中、日々決断をくだしている経営者が常日頃行っていることであり、その経営者に助言・伴走する身であるコンサルタントには必須の心持ちであったのではないかと思います。
この...
目的の原理主義者になること。クライアントのために最善をつくすこと。たとえM&A案件の推進を止める助言であっても、本当にクライアントに必要だと考えるなら案件を停止すること。
自分たちは会社員ではなく、プロフェッショナルであること
ロジカル・シンキングはあくまで「手段」の一つであって、「目的」ではないのだ、ということ。
一般に、コンサルティング業界においては、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングが何よりも重要視されるようなイメージがあると思います。
もちろん実際にそういう面はありますし、一人前のコンサルタントとして働いていくために必要不可欠なスキルであることは間違いないのですが、それらはあくまでベストな解に辿り着くための「手段/方法論」及び「コミュニケ...
これは、わたしが経営コンサルタントの先輩から教えてもらったプレゼンの技術です。
そして、これは、プレゼンに限らず、ビジネスコミュニケーションの極意だと思っています。
経営コンサルタントというと、分厚い資料をつくってプレゼンするイメージがあるかもしれません。
実際に、そういう場合もあるので、否定はしません。
しかし、大事なのは、資料の量ではありません。
もっと言うと、資料ではありません。
大事なのは、経営者に伝えるべき、メッセージです。...
この言葉は、入社後初プロジェクトの役員報告会で、私がプレゼンのパートを与えられた際に先輩に言われた言葉です。
クライアントの役員は自分の父よりも年上の百戦錬磨の経営陣。そんな面々に対して、大学卒業したての私が下手くそなプレゼンで物申すことは、アウトプットの品質を下げる恐れがある。そうした合理的な判断から、私はプレゼンが苦手であることを告白したのでした。その言葉を聞き、先輩は一つの事例を挙げて私にこの言葉をくれました。
「スティーブ・ジ...
この仕事に転職して1年弱ほど経ち、昇進も経験し、社内では誰からも「すずんぬ」または「ぬんぬん」というあだ名で呼ばれるほど親しくなり、私は会社・仕事への慣れを感じておりました。
ある事業の方向性について先輩と議論をしていた時、「お客さんはどうしたいんですかね?」と投げかけた私に、先輩は「ぬんぬんはどうしたいの?」と問いかけました。先輩は、「ぬんぬんはこの事業をどうしたいの?」と続けました。この時、オーナーシップという言葉の本当の意味と、...
新人の頃に教わった、視野を高く持つことです。
一つ一つの作業や成果物が、その上位概念であるプロジェクト、クライアント企業、更には産業、社会に及ぼす影響を視野に入れた上で、日々の業務に取り組むよう、先輩からアドバイスをいただきました。
全社改革であれば、その会社に携わる従業員、顧客、産業構造がどれだけの影響を受けるのか、ということをイメージしたり、
システム導入であれば、対象業務がどれだけ効率化するか、という定量的な部分と、ユーザーの体...
「人を動かすのは、ロジックとパッション」
コンサルタントの仕事はどうしても左脳型に見えますが、どんなにロジックが精緻であっても、「人」が動いてくれないと意味がありません。当然左脳的な能力は、「共通言語」として必須のものですが、必要条件であって十分条件ではないと思っています。
特に新規事業創出や痛みを伴う事業構造改革では顕著ですが、結局は「どれだけ本気でそれを実現したいのか」という推進者やフォロワーの「想いの熱さ・深さ・覚悟」によって...
これは私がアナリストの頃、チームのマネジャーからアドバイスされた言葉です。当時は、色々なテクニックが身に付いたことが嬉しくて自己肯定感に浸ってしまっていた時期でした。少しは論理的に議論を整理できるようになってきたし、資料も綺麗にまとめられるし、エクセルやパワーポイントの操作も速いし、などと調子に乗ってしまっていたのです。目の前の仕事に対し、深く思考するよりも、小手先のテクニックで要領よくこなそうしていたと思います。
このアドバイスは、...
新卒最初の4月に言われた「君は頭がいいけど、本当の意味でパンツを脱いでいない」という言葉です。最近真意がやっとわかってきましたが、本気であるかどうか、はある程度の経験を持ってくるとすぐ見抜けるようになっていきます。
100%のスタンスでぶつかりたいこと以外のイシューならやらないことが大事かと。
コンサルタントは多くの時間を“考えること”に使い、各人の考えを持ち寄って議論を通じ深め、クライアントの期待を超える解を出すことが求められます。
その中で、自分が2年目になったときに、先輩コンサルタントから頂戴した言葉です。
最初は考えることが仕事のコンサルタントに対して、「悩むなとはどういうことだ・・・」と感じましたが、考え方にも型があり自分がやっていたのは無策に考えているだけだということに気付かされました。
コンサルが発注いただ...
「常に期待値を、それも可能限り大幅に超えること」
これは、私がコンサルタントとして3年目に参加していたあるプロジェクトで当時の上司に言われた言葉です。
新卒3年目というのは、仕事にも慣れ、クライアントの皆さんとも1人でコミュニケーションをとりながら自分の担当する仕事を進める(=自走する)ようになるタイミングです。
自走するというのは、責任をもって任された仕事を(周りの人の助けを積極的にもらうことを含めて)完遂するということですが、自...
入社3年目の頃、仕事が上手くいかず悩んでいた時に、会社の先輩から頂いたアドバイス(問いかけ)です。
「人には思考のタイプがある。それは助動詞で分類できる。can, may, should, must, will, would, might, ・・・」
「海津はshould型の思考だ」
成長欲求の強かった当時は、コンサルタントとして、社会人として自分はこうあるべき、他人はこうあるべきという思考が強く、ゆえに柔軟性もなく苦しむこともあっ...
新卒から3年半働いたA.T. カーニー(以下、カーニー)にて、最も意識していたことはこの言葉でした。
コンサルティング業界は、事業会社と異なり、部長・課長などの役職はありません。カーニーの場合は、パートナー・プリンシパル・マネージャー・アソシエイト・シニアビジネスアナリスト・ビジネスアナリストという6つ階層で構成されています。
新卒で入社した私はもちろん一番下のビジネスアナリストから始まります。入社当初は、パワポやエクセルの使い方、ロ...
こちらは、私がアソシエイトという、現場を指揮するマネージャーのひとつ前のランクになった際に、先輩からいただいた言葉です。
コンサルティングワークと聞くと、ロジックの緻密さというところところに目が行きがちですが、クライアントに取っての一番の価値が何かと聞かれると、変革を後押しする“ストーリー”だと考えています。
その中で、現場を指揮するマネージャーの仕事としては、クライアントをどのように変革するかというスタンスを取ること、そのスタンス...
私が大切にしているたくさんの社外上司皆さん、その中に一柳アソシエイツの一柳さんがいらっしゃいます。私が生まれ育った大阪の下町から(かなりの)そこから滅多に行かない東大へ入学、そこから官僚の世界へ。官僚を卒業後に天下りを一切せずに一柳さんを応援される財界の皆さんとこの国を良くしようと奔走されています。サラリーマン時代の私に、そして独立するときにもたくさんの教えを直接いただけたこと感謝しています。
その中に見出しの言葉がありました。世の中の...
これは本来、社会人としての成長過程について述べた言葉らしいのですが、コンサルタントの基本だと教えられ、今も大切にしています。
「アリ」とは、事実を細かく・五感を駆使して観察すること。虫眼鏡でみるように、細かい・都合の悪い事実も見逃すことなく認識する。同時に、パソコンで調べるだけでなく、現場に足を運び、事実を「感じ取る」。効率的に済ませようなどという精神では、新しい事実を発見することはできません(もちろん無駄な動作は効率化した上での話...
オーナーシップを持つことは、表現は違えど多くの人からアドバイスされてきたことです。
オーナーシップを持つことは、経営コンサルタントならばできて当たり前と言われ、私自身も入社以来、目の前の仕事だけに追われないよう意識して取り組んできました。オーナーシップを持つことで、自分の実施する業務を(少なくとも自分の中では)範囲的・質的に拡張することができれば、結果として2つの効能が得られます。
1点目はプロジェクトの成果物自体の品質が上がるとい...
「プレゼンで緊張するのはコンテンツに100%の自信がないからだ」と言われたことです。
それ以来、資料のロジックや数字を完璧に作り込み、伝える内容を取捨選択し、想定される質問にも備えてプレゼンに挑むと、どんな人がオーディエンスでも、緊張することがなくなりました。
一見すると単なるプレゼンの技術論のようですが、ビジネスの全てに通ずることだと思って日々意識しています。常に完璧な準備をするように意識をすることで、自分が話すことに自信が持てる...
キャリア形成で道を選択するとき、人生の消化不良感を乗り越えるために遠回りすることで目標に近づけることもある。
マネージャー昇進直前に海外就職を考えていた私に上司が「私はMBAもCPAも取得したけれど、それが毎日のコンサル業務に役立っているかは正直わからない。ただ、悶々と資格を取るべきか考える時間から解放されたことの意味が大きかった。垣内さんは日本でグローバル案件を担当しても世界で通用するグローバル人財になれるかずーっと考えちゃうんでし...
どのような情報に接しても、「この情報は何であるか(ファクトとオピニオンの区別)」「この情報はどこからきたのか(出所とその生成の論理)」「この情報は何を指し示すのか(示唆や意味)」という3つの観点を軸に冷静に分析すること。
コンサルタントは、情報やデータをもとに、何らかの意味ある提言を形作る仕事。そのため、日々触れる情報から「何を読み取るか」「どこまで読めるか」がとても重要。とことん情報を読み取ることの大切さを教えてくれた先輩社員の考え方...
これは、実際に私自身が体験したことでもあります。
ベンチャーからコンサルに転職したときの話です。
入社当初はコンサルタント、というタイトルでした。標準的には
2年くらい経験するとマネージャーに昇進するのですが、
私はここで"待った"を食らいます。
デジタル・ITに関する経験・知見は十分にあったのですが、
チームをリードしたり、クライアントを巻き込んだりする力が
弱いため、今昇進しても苦労するだろう、という評価でした。
そこで悔し...
コンサルの重要スキルの1つに「仮説構築力」があります。
クライアントの持つ課題を解くために、
適切な問いを立て、限られた情報の中から仮で結論(≒仮説)構築する。
そこからまた新たな問いを立て、より精度の高い仮説を立てる。
その繰り返しの中で真実を見つけ出すことが、
クライアントに価値を提供する重要なプロセスになります。
ただ、自分が土地勘のない領域に触れることもあり、
そんなときは仮でも全く答えが見えず、途方に暮れることが多々ありま...