『ZERO to ONE -君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール
自分がスタートアップ業界に入ってすぐの時に先輩にオススメされ、実際に読んでみて大きな衝撃を受けた本です。
起業家、投資家の両方で大成功を収めている、現代ビジネス界の生ける伝説、ピーター・ティール氏の一冊ですが、ティール氏がスタンフォード大学の学生向けに行った「起業論」の講義が本書のもととなっています。
ビジネスの世界ではゼロイチが〜とよく耳にしますが、その可能性を見つける難しさ、成し遂げていく過酷さ、ま...
た一方でその尊さを痛感させられた一冊でもあります。 本書のテーマである「0から1を生み出す」ためには「賛成する人の殆どいない、大切な真実とはなんだろう」という問いかけが登場します。分かりやすく換言すると「世の中のほとんどの人は〇〇だと信じているが、私が思うに真実は〇〇の逆である。」という考え方です。 VCとして、起業家の方々の考える世の中に対する新たな価値提供の形を伺う際にこの視点は重視してますし、自身で今後の投資テーマを考える際にもこの思考をもとに考慮しています。 賛成する人が殆どいない、と言っているだけあり、この本の内容も一般的な感覚から離れてる部分が多く、初見で混乱する方も少なくないかもしれません。ただ、普通とは違う、でも言われてみれば確かにそうかも…といった「隠れた真実」に数多く出逢える、何度も読み返したくなる魅力のある稀有な作品だと思います。