不具合を入れた時
「眠れないほどしんどい」が「眠る時間を取れない」
という意味なのか「精神的にキツくて眠れない」の意味かは
わからないが、とりあえず前者はそれほど多くない。
開発は長期戦なので、「物理的に眠れない」、
つまり労働時間が長い状況を続けることはできないからだ。
労働時間の面でも、家庭と健康を破壊しない程度に
抑えざるを得ないので、労働時間の面で
「眠れないほどしんどい」ことは少ない。
しかし、精神的にキツいことはそれなりにある。
私はプロ...
グラマなので、失敗と言えばバグなのだが、 発売するまでのバグは大して問題ではない。 発売前にはそれなりに検査をするので、致命傷になる バグを入れたまま売ることはあまりないからだ。 しかし、スマホ向けゲームの場合、発売後も更新が続く。 すでにお客さんがついていて収益がある状況で、 不具合を入れると経済的にダメージがある上に、 お客さんの支持を失ってしまう。 もちろん検査はした上でアプリ更新をするのだが、 検査で全てが見つかるわけではない。 私がコードをいじったことでどんな影響が及び得るか、 は私が一番知っている。 逆に言えば、私以外にはわからないのであって、 私が影響範囲を見誤れば、 下流の検査をすり抜けることはいくらでも起こる。 アプリ更新後にお客さんから不具合の報告を頂いた時はかなり慌てる。 絵がちょっとおかしい、という程度ならいいが、 遊びを妨げるような不具合だと夜中であっても慌てて 修正を始めることになる。 今の時代、ノートPC一つあれば仕事ができるので、 会社に行く必要もない。布団の中で作業開始だ。 twitterその他でお客さんの反応を見ているので、 夜中に発覚することも多いのである。 そしてどうにか修正しても、 検査や公開作業など諸々あってすぐにお客さんに 届けられるわけではなく、ドキドキは続く。 本当にその修正で直っているのか100%の確信が持てないケースもあり 気が気ではない。 また、広告収入が重要なタイプのゲーム製品の場合、 広告周りで不具合を入れると 想像を越える損失につながるケースもあり、こちらも心臓に悪い。 広告収入がメインになるのは、手軽に遊べるタイプのゲームが多く、 開発メンバーは少人数だ。 実質1人というケースも多く、 自分の検査で漏れた不具合はそのまま世に出てしまう。 本当に心臓に悪い。