『トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか』ケビン・メイニー
自分が作ろうとしているものが、誰に何の満足を与えるものなのか?
という問いはゲームに限らず必要なものだろうと思う。
大抵のゲームは、核になる小さな遊びから出発して
開発することと思うが、
なにせそれだけでは不安だし、
それを面白がってくれる人以外にも売りたいという欲が出てくるので、
どうしても要素をごてごてと加えたくなる。
その結果、何が大事だったのかを見失いがちだ。
そういう時には、とりあえず「上質か手軽か」
と問うてみると、出発...
点として便利だと思う。 ゲームで言えば、選ばれたコアゲーマーに最高の体験を届けたいのか、 もっと幅広い人達に気軽な楽しみを届けたいのかを、 まず決めろ、ということだ。 この本には「中途半端にいい所取りをしようとすると失敗する」 という例がたくさん出てきて、参考になる。 「一人のお客さんからいくら頂く製品なのか」 ということによって作る物も作り方も変わってくるわけで、 大変便利な視点だと感じる。