編集者(Web・雑誌)の経験談向いている人・向いていない人

この仕事に向いている人、向いていない人の資質とは何だと思いますか?

  • 白石 勝也
    現職者白石 勝也
    経験: 17年
    エン・ジャパン株式会社

    自分が「おもしろい!」と思ったことを、たくさんの人に知ってほしい人

    自分が好きなモノやコト、その良さ、自分が感じた感動を誰かに知ってほしい、紹介したい、そう強く思う人に向いていると思います。


    しかも、「できるだけたくさんの人に伝えたい」と強く思える人は、最強だと思います。


    私自身、大学3〜4年の約2年間、ほぼ毎日ブログを書き続けていました。内容は映画、本、音楽のレビューなど。


    正直、鳴かず飛ばずでしたが、毎日続けました。すると、そのうちのひとつが有名な音楽ライターの方に目にとまり、新しく発売される...

    書籍で紹介いただけることになりました。 大好きな音楽について書いた文章が本に載る。そして、初めて銀行口座に印税も振り込まれました(数千円ですが)。 あまりにうれしくて「書くこと」を仕事にしようと心に決めました。 ただ、会社に入ってからはじめに担当したのは、求人広告の制作ライターであり、自分が好きなことを表現するブログとは全く勝手が違いました。 1番の違いは、クライアント企業には「採用」という目的があり、その達成が求められること。私が学んだのは「好きなこと以外をやらせてもらえるのが、仕事のいいところ」ということです。 知らなかった業界、仕事のこと、ビジネスのことが広く知れる。無名、有名に問わず、普通に暮らしているだけでは出会えない人たちに出会える。すごく刺激的な毎日でした。 たとえ自分の興味から外れたことさえも、おもしろがることができるか。さらに自分が感じた「おもしろい」を人に伝えたい、と純粋に思える人にきっと向いています。逆にここができない人は向かない人だと思います。 いま思えば、多くの企業のことを取材するなかであらためて、自社についても考える時間が増えました。 エン・ジャパンは、転職サイトをする会社でありつつ、「転職は慎重に」や「採用・入社ではなく、“入社後の活躍まで”を追求していく」と、安直な転職に「否」を唱えていく会社でもあります。それが社会にとって重要なことだからです。 そういった自社の良さ、価値を再認識したのですが、あまり世の中にメッセージが伝わっておらず、より発信していくべきだとも思いました。この「自社をもっと知ってもらいたい」という気持ちが、オウンドメディア運営に合っていた部分かも知れません。 経験を積み、社内異動を経て、コピーライターからWeb編集へとキャリアチェンジしました。そして「自分」ではなく「自社」として良いと思うモノ、コト、ヒトを取材し、伝えていくオウンドメディアの編集を任されることになりました。 今でも根っこにあるのは「自分が好きなモノやコト、その良さ、感じた感動を誰かに知ってほしい、紹介したい」という思い。これが私の原動力です。


  • ペ リョソン
    現職者ペ リョソン
    経験: 4年
    株式会社ニューズピックス

    確認作業ができる人

    記者と編集者にとって、誤報と誤解が一番のリスクだと思っています。今はソーシャルメディアのたった数十文字の文も、誤解を生む表現や固有名詞のミスがあると炎上します。なので、この仕事で一番大事なのは「ファクトチェック」であると考えています。ユニークな考えを持った人や話すのが得意な人、文章力がある人など、「あればいいスキル」はたくさん挙げられます。しかし、ファクトチェックをきちんとできないと、どれだけ斬新なアイディアを提案できても記者・編集者の...

    仕事は難しいと思います。私も細かい表記や固有名詞の確認など、人より時間がかかっていつももどかしいですが、ここをきちんとできないとプロの編集者になれないと言い聞かせながら取り組んでいます。