パートナーの方と喜びを共有する瞬間
当時、僕が喜びを感じていた瞬間が主に二つありました。
まず一つ目は、プロジェクトチームで目的を達成した瞬間です。
SIerがシステム開発をする目的は、クライアントの求めるシステム要件を基に設計・開発し、その成果物をリリースしたうえでクライアントが業務目的を達成することにあります。
この中でやはり一番チーム内で達成感に溢れるのが、システムをリリースした時になります。僕の携わったシステムは、最大でも15人程度の規模感でしたが、大きなプロジェ...
クトだと100人超えのシステム開発もザラにあります。 また期間も一年以上に及ぶ開発プロジェクトでは、パートナーで働いてくださっている方も、仲間のように過ごすので、目的を達成した瞬間は素直に喜び合える良い記憶の時間でした。 二つ目のやりがいを感じる瞬間は、パートナーの方々の成長に触れた時です。 パートナーの方々は、場によっては「システム開発の人材派遣」と呼ばれる、時間給で買われている人たちとも受け取れます。この方々はスキルと月額の報酬によってSIerへの派遣が決まります。 ここでスキルが重要になるのは、作りたい物に対してその力を有しているかどうかが大切になるからです。また、お金が大事になるのは、システム開発の予算が決まっているからです。 このような状態で問題になると個人的に感じでいたのは、この方々は既に有しているスキルを永遠に使い続けるだけになってしまう可能性があることでした。その一方で、IT業界は変化の激しい市場です。今のスキルが明日には使えなくなるかもしれません。 共に仕事をする中でパートナーの方々への愛着が強くなった一方で、人事権のない僕は、少しでも普遍的なスキル、思考力や設計力がその人たちにつくような仕事の進め方ができないかを考えていました。 今となってはそこまで大したことではないのですが、それによって成長を実感した人からは感謝の声が聞こえて、それが僕の大きなやりがいや原動力になっていました。