国家公務員の経験談やりがい

仕事の中で、最も楽しいと感じる瞬間はどんな時ですか?

  • 橋本 賢二
    現職者橋本 賢二
    経験: 17年
    人事院

    視座×情報×信頼=圧倒的成長

    楽しみを感じるポイントがいくつかあるので、“最も”楽しいと感じる瞬間を切り出すことは難しいですが、以下の4点は自己効力感が高まるタイミングだと感じています。


    【圧倒的な成長】

    公務員の仕事からは視座、情報、信頼が得られます。これらが掛け合わさると圧倒的な成長が得られます。全てが思い描く理想通りにいくわけではないので、苦労も絶えませんが、それにも勝る成長機会が公務にはあります。


    【幅広い視座の習得】

    憲法で公務員は「全体の奉仕者」だと...

    定められており、奉仕する対象は様々な価値観を持つ国民であり、社会であり、将来のこの国でもありと、非常に抽象的です。政策の企画立案には、政策が影響する様々な当事者の意見や想いを汲まなければなりません。そのためにも、日頃から可能な限り様々なことにアンテナを張り巡らせるだけでなく、自分の興味関心のある分野の現場に通じて世間のリアルを知り、複雑な世の中を読み解く努力が欠かせません。この習慣から得られる視座は、どこにでも通用しうる即戦力につながります。 【高度な情報との接触】 政策の企画立案の最前線では、関係する分野の最新動向をフォローするための勉強は欠かせませんが、様々な最新情報に触れられる機会が多々あります。中には担当者でなければ触れることが困難な情報もあります。関係する分野の一流の有識者などと意見交換をする機会にも、課題の最前線である現場から学ぶ機会もあります。様々な分野で質の高いインプットとアウトプットをする機会が充実しているので、自分の意志と行動次第で、力を発揮するフィールドと方向性を決められます。 【強力な信頼の獲得】 政策の企画立案は、担当する業務について多様な視点から集約した情報を統合して方向性を見出し、実現に向けてステップを踏むことが基本です。その過程では、様々な当事者や有識者と意見を交わしながら向き合う課題について自らの考えを深め、あるべき方向性を見出して納得を得られれば、様々な人から協力を得て実現に向けて努力します。真剣に取り組むほどに課題に対して「こうするべき」との“信念”が生まれ、信念を持って取り組むと組織内外から強力な信頼を得られて、次の仕事につながったり、別の機会の仕事や縁が広がったりします。


  • 川端 隆史
    経験者川端 隆史
    経験: 11年
    EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

    外交官でしか立ち会えない場面がある

    個人的には九州・沖縄サミット、マラッカ海峡の海賊事件への対応が一番記憶に残る仕事。サミットでは各国の首脳に僅かながら接す機会があり、その僅かな時間帯も一国の指導者の人格を感じることができた。印象的だったのは、プーチン大統領とシラク大統領。海賊事件では、まさに公務で無ければ経験ができなかった。表に出せない話がほとんどだが、危機管理対応の要諦を学んだし、ある意味で信頼できる人間とそうでない人間は、こういうときにこそ、本性があらわれるものだと...

    いうことを痛感した。その他、様々な仕事を通じて、インテリジェンス情報の収集・分析を学んだことは現在に至るまで自分のキャリアの中核を成している。