課長補佐になったら…、課長になったら…、と言っている人は一生何も実現できない
入省1年目のときに先輩から言われた言葉です。
農林水産省に限らず省庁は大組織なので、「若いうちはなかなか自分がやろうと思ったことはできない。でも課長補佐や課長になったらこういうことをやりたい。」などと考える人も少なからずいます。ですが、その先輩曰く、そうした考えの人は結局どの役職に就いても「まだ権限がない」と言って先送りにしてしまう。若手の係員や係長でも実はできることはたくさんある。だから、「偉くなったら」などと言わずに、その時々の立...
場で可能な限り自分の実現したいことに取り組んでいくべきだ、とのことでした。 この教訓は、8年間農林水産省で働いてきて本当にその通りだな、と感じます。農林水産省のような大きな組織であっても、実は若手が自分の意見を政策に反映できることは意外に多いです。大きな政策であっても、上司にちゃんと根拠を持って説明すれば聞いてもらえる組織風土がありますし、細かい部分は若手にかなり裁量が与えられています。 例えば、前述の水産の養殖業の資源管理のルール作りを担当したときは入省3年目の係員のときでしたし、食品流通制度の大きな見直しに携わらせてもらったのは入省5年目の係長なりたてのときでした。もちろん、同僚や上司と一緒に進めたのですが、それでも若手の自分の意見がこんなに通るのか、と驚いたものです。これらに限らず、日々の業務の中で、実は自分のやりたいことを少しずつですが実現できる機会はいくらでもある、というのが実感です。 そういう意味では、若手のうちからどんどんやってやる、という人にこそ是非農林水産省に来ていただければ、力を発揮していただけるのではないかと思います。